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自立した国家の核武装論議
(Voice 2006/12号 中川昭一・自民党政調会長)
〜今は「対話」の選択肢はない〜
日本はいま、北朝鮮の脅威にさらされている。
私は以前から、北朝鮮が日本人拉致やミサイル、核の問題をすべて解決すれば
自分が日朝友好議員連盟の会長に立候補して、困窮を極める北朝鮮に食糧でも
資金でも支援したい、と発言してきた。
だが、最近の北朝鮮の行動を見ると、拉致問題は解決のそぶりすら見せず、
ミサイルを連射し、挙げ句の果てに核実験まで強行した。
北朝鮮の国歌犯罪は他にも麻薬や偽札、偽タバコなど数え上げれば切りがない。
相手がこれでは「対話」の選択肢はない。
北朝鮮の問題を「対話と圧力」で解決できれば問題ないが、もし解決できなか
ったとしたら、どうなるのか。経済制裁への対抗措置として、北朝鮮が追加の
核実験やミサイル発射を行った場合、それはどの国に飛んでくるのか。
ターゲットは日本である可能性が高い。
こうした事態に備える必要が、今年10月9日の核実験によって急速に高まって
いる。「対話と圧力」は大事だが、それは問題解決の一つの手段にすぎず、効
果があるかどうかは相手次第である。
「対話と圧力」が必ずしも絶対でないとすれぱ、日本にいま必要なのは対話と
圧力に加えた「防衛」の発想である。防衛というのはすなわち自主防衛を土台
とした自主抑止力を指す。
日米安保や国連の決議は、自主防衛の次に来るべきものだ。断っておくが、私
のいう自主防衛とは「日本一国で全ての防衛が可能になる」という意味ではない。
各国との連携は当然、必要だが、まずわれわれが自主自立の気概をもち、最低限
の能力を備えなけれぱならない。自国を守る意志のない国は、世界から軽蔑され
るだけである。
日本国憲法の下では、自衛のための最小限の核兵器をもつ事は禁じられていない。
憲法で認められている議論がなぜ堂女となされないのか、疑問である。
日本は自立した国家である。もし北朝鮮からミサイルが飛んできたとき、誰が日本
の安全を守るというのか。アメリカや国連が守ってくれるのか。中国が守ってくれ
るのか。
中国、ロシア、インドなど、日本の周囲は核保有国だらけだ。北朝鮮が核実験が成
功したとすれぱ、核開発の能力を備え、攻撃意思もある国が、すぐ隣に生まれた事
になる。北朝鮮は「経済制裁は宣戦布告と見なす」と発言しているから、常に核、
ミサイル攻撃のリスクに晒されていることになった。
(中略)
この危機意識からサンプロで核議論を述べたと言い、麻生外相の核議論肯定発言を
勇気ある発言だと評価している。
〜核抑止力という議論はありうる〜
核武装を巡る議論の大前提は「日本は絶対に侵略戦争をしない」という事である。
私のその気持ちは、誰にも負けないつもりだ。
だが、たとえ日本が侵略戦争をしなくても、他国の脅威がある以上、自衛の為の
戦争の可能性が消えることはない。
もちろん、他国と友好関係をもつことで日本の国益が守れるならば、それに越した
ことはない。
だが、日本は北朝鮮にように常識の通じない国を隣に抱えている。
北朝鮮と日本は、北朝鮮がミサイルを発射したら、わずか7分で日本本土に着弾
するという近さである。
この脅威に対処するには、抑止力しかない。
その一つとして、核抑止力という議論はありうる。
(中略)
まず現在の日本国憲法を前提に「持たず、作らず、持ち込ませず」を守り、その上
で何ができるかを考える事だ。その上で憲法を変える必要があれば、対応すればいい。
しかし、それは今後の国民的議論が必要だ。
私は「核武装せよ」といっているわけではない。
要は日本国民が安全でいたいのか、そうではないのか、ということだ。
戦後の日本では「日米安保は戦争につながる」とか
「防衛費がGNP1パーセント枠を超えると日本が戦前のような軍事大国になる」
という議論が繰り返されてきた。いまにして思うと荒唐無稽だが、同じことが形を
変えて蒸し返されている。
民主党の鳩山由紀夫幹事長は、私の発言に対して
「日本は.核廃絶に向けてリーダーシップを発揮しなけれぼならない。
保有の議論自体が問違ったメッセージを与える」と厳しく批判した。
だが、1999年10月28日付の『毎日新聞』によると
「核武装には反対だが、議論自体は封じるべきではない」と発言している。
あれだけ明断な人が、なぜこのような矛盾をいってしまうのか、不思議である。
(中略)
〜日本にとってはキューバ危機と同じ〜
六カ国協議という議論の枠組みに加えて、北朝鮮の問題に関しては日米、日中、
日韓、日露、五カ国の国同士がそれぞれ連携をとり、協力し合う事が重要である。
隣に北朝鮮のような国がいる事は中国にとっても好ましいことではないはずだ。
日本と中国の方向性は一致すると思う。アメリカと日本は若干、北朝鮮の問題に
対する取り組み方が違う。
これは当たり前の話で、勿論将来はミサイルが、アメリカ本土まで飛んでくる可能
性も懸念しているが、現在アメリカは何よりも核の第三国への拡散を恐れている。
私は今回の北朝鮮の事態を見ると、かつてのキューバ危機を思い出す。
1962年10月22日、アメリカはソ連がキューバにサイル基地を建設中である事を
知り、キューバからの撤退を求めた。ソ連がこれを拒んだため、アメリカとソ連が
一触即発となった。
このときアメリカは、ミサイル搬入を止めるために海上封鎖を実施している。
更に「キューバの攻撃はソ連の宣戦布告と見なす」と発表し、戦争寸前となった。
キューバ危機がアメリカにとって文字どおりの周辺危機事態だったように、
日本にとっての北朝鮮危機が、まさに周辺事態として高まりつつある。
更に、日本にとっては拉致という国家犯罪の問題がある。私も拉致特命委員会の
設置を提案し、安倍総理は拉致被害者全員の生還を求めるとして、拉致問題対策
本部を設置した。これはわが国として当然の対応だろう。
〜六カ国協議復帰の条件は変わった〜
一方、六カ国協議への復帰は国際社会に共通の要求であるが、ミサイルを7月5日に
発射し、核実験の実行を宣言したいま、復帰の条件は変わったといえる。仮に復帰
しても、手放しで喜べるものではない。
北朝鮮は「泥棒にも三分の理」があるとぱかりに「金融製を解除しないかぎり六カ
国協議には戻らないと屁理屈をこねている。仮に六カ国協議に復帰させるにしても、
その際の条件は北朝鮮にとってより厳しいものでなけれぱならない。
北朝鮮が何事もなかったかのように六ヵ国協議に復帰して、再び核実験やミサイル
実験を平気で行うとしたら、何のための六ヵ国協議だったのか。
恥も外聞も、倫理も道徳も、法律も条約もないとさえいえる国には、核とミサイル
の放棄、拉致被害者の返還を断固、求めるべきである。最低限、拉致解決の前段階
として、拉致した人々の正確なリストを出す事を復帰の条件として主張すべきだ。
六カ国協議復帰はあくまでも問題解決のスタートである。
(中略)
国際社会との協調に加え、日本独自の制裁、拉致解決を訴えるというのが基本線
で、当面は「対話と圧力」になるが、今や「対話」は消えていると思う。すると
「圧力」しかないが、北朝鮮はそれでも屈しないかもしれない。
おそらくはその際、日本にミサイルを撃ってくる可能性も否定できない。ミサイ
ルや核以外でも、工作員のテロやBC兵器(生物、化学兵器)の攻撃も考えられる。
普通の爆弾であっても、東京都心に落ちたら即、戦争状態である。
それをさせないための努力、つまり「抑止力」を、どれだけの人が考えているだ
ろうか。非核三原則の下で、核をもたずにどういう対抗措置ができるのかを真剣
に議論しなけれぱならない。
日本に残された時間は少ない。
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私は中川昭一代議士を予てから高く支持していた。
氏は教科書運動、拉致問題等で活躍し、経済産業大臣時には日本の民間企業
に東シナ海のガス田開発に試掘を許可した事が大きかった。
朝日新聞が安倍総裁と共に潰そうとしただけの政治家だけはあるのだ。
朝日が潰そうとしたと言うことは、日本の国益に適う政治家と言う事である。
氏が10/15にサンプロで「核論議を尽くすべきだ」とした発言に対し、
日経が10/17日に「不見識な中川氏の核発言」と題して批判をする。
その中身は酷いものであるが、
『軍事的にも日本の核武装は合理的ではないとほぼ結論が出ている』
などどデタラメな主張を繰り返し、最後にこう締めくくっている。
『核武装を議論することが抑止力を高めるとの議論もある。それによって米国
が日本に目を向けてくれるとの説もある。「悪い子」をして米国や国際社会の
関心を集め、安全保障をせがむ北朝鮮の論理と重なる』とある。
中川発言を北朝鮮の論理と重なると言う。媚中経済新聞らしい主張といえる。
敬愛する中国共産党の経済プロパガンダを長年担ってきただけの事はある。
更に日経は、11/9の社説で「終息の時期きた核保有議論」と題して、
『核保有を巡る論議の是非にいたずらに時間を費やすのは生産的ではない』
『党首討論でも「核保有は政治的にも軍事的にも意味がない」という妥当な
結論は見えているのだから、これを機に核保有論議はそろそろ収束させる時
である』と結論づけている。
朝日、毎日も社説で反対を表明し、産経と読売が議論封殺はおかしいと批判
している。読売新聞は歴史認識・靖国観では無茶苦茶な論調であるが、国防
安全保障においてはマトモな論調である。
最後にこの中川政調会長の保守的な主張をじっくりと読み、我が国の国防を
安全保障を真剣に考えて戴きたいとお願い申し上げたい。
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北朝鮮は日本から目と鼻の距離にあり、将軍様の一存による独裁主義・人権蹂躙国家で、核実験も既に行われ・・キューバ危機のアメリカよりも日本の方がはるかに危機的状況なのですが・・占領されても爆弾を落とされてもいい、なんて言っている社民党党首などのような人が大勢いるから困ります(ToT)こうもり
2006/11/23(木) 午前 1:14
>>朝日が潰そうとしたと言うことは、日本の国益に適う政治家と言う事<<・・・まさしくその通りですね。朝日って判りやすいから(*^_^*)
2006/11/23(木) 午後 10:49
こうもり様、社民党のような革新勢力は国外追放処分にしたいですね。今、全国各地で、将軍様の指令を受けた在日の工作員が、「北朝鮮の核実験の正当化」と「日本の非核化と平和主義維持」を訴えるプロパガンダ工作を行っているので、騙される人がいないかと大変危惧しております。
2006/11/24(金) 午前 0:57
おばりん様、朝日新聞ほど分かりやすい新聞はありませんね。朝日の主張する事の反対を行えば、日本の国益に適うということです。
2006/11/24(金) 午前 0:59
この機会に、「日本は核武装するべきだ」と主張する政治家が現れないのが残念です。 今までに全く議論していなかったので、浅はかな知識で、「日本の核武装は国益に適わない」と思い込んでいる者ばかりです。
2006/12/4(月) 午後 9:31
deliciousicecoffee様、無所属では核武装を主張している政治家はいますよ。西村慎吾氏は桜と月刊日本で主張しています。平沼赳夫氏も自身の支持者の前で「核武装を検討しなければならない」と発言したようですよ。後、自民・民主の保守派の中には必ず居ると思います。
2006/12/5(火) 午後 11:01
何人か居るのは存じておりますが、テレビや国会で堂々と理路整然と日本の核武装の必要性やメリットを主張している政治家は見た覚えがありません。
2006/12/8(金) 午後 7:38
それは日本の大手マスメディアの思考停止した言語空間と国民世論の核武装肯定論が少ないために勇気ある政治家が主張出来ない現実があります。靖国参拝くらいの支持が増えれば、主張する政治家も確実に出てくるでしょう。今は世論の支持が少なすぎる。それと、自民党も民主党も右派より左派が多いので、言論弾圧される現実もある。桜と一部の良識的な出版社が発行する雑誌でしか、マトモな核武装論を得ることは出来ないのが、現在の日本の現実なのです。
2006/12/9(土) 午後 6:24