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[サッポロTOB]「買収防衛策の真価が試される」
(2007年2月17日??読売新聞)
日本企業の買収防衛策の有効性が問われる局面だ。
米系投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパン・
ストラテジック・ファンドが、サッポロビールの持ち株会社に
TOB(株式公開買い付け)による買収を提案した。
サッポロは当面、取締役決議で昨年導入した買収
防衛策を活用し、自主独立路線を貫く方針という。
サッポロが防衛策を発動した場合、スティール
はその差し止めを求め、提訴する公算が大きい。
日本は防衛策に関するルールが十分に熟していない。
企業は買収にどこまで抵抗できるのか、司法判断は
正当性の基準を明確化することにつながる。
サッポロの防衛策はこんな内容だ。
議決権比率で20%以上の株式取得を目指す買収者に
対しては、事業計画の説明などを求める。そのうえで、
企業価値を損なうと判断した場合は、買収者以外の株主
に1株につき1株の新株予約権を割り当てる。予約権が
行使されれば買収者の議決権比率は約半分に下がる。
「ポイズンピル(毒薬条項)」を使った事前警告型の防衛策である。
スティールは既にサッポロ株の約19%を取得している。
TOBによって、これを議決権比率の3分の2寸前の66.6%
まで買い増す考えだ。
株式の3分の2以上の取得を目指す時には、
全株式を買い付ける義務があり、66.6%なら、
この義務をぎりぎり回避できる。
提示された買い付け価格は、サッポロ株の過去
1か月の平均終値より約12%高い825円だ。
証券界には「この程度の割り増しで、どれだけの
株主が買い付けに応じるか疑問」との声が多い。
スティールは、やはり大量の株式を保有していた
明星食品に対してもTOBを仕掛けた。
明星が日清食品に支援を求めた結果、日清による
明星株のTOBに応じる形で、高値で売り抜けた。
サッポロは、株主に対し、スティールが低割増率
での部分買い付けにとどめたことなどを指摘し、
明星のケース同様、経営権取得より第三者への
転売を狙ったTOBだ、と強調するだろう。
スティール側にも、防衛策が株主総会の決議を得て
いないこと、自らを除外した新株予約権は株主平等
原則に反する、といった主張がありうる。
日本企業は、スティールが2003年に相次ぎ実施した
中堅上場企業への敵対的TOBで、買収の脅威に気付いた。
だが、野村証券金融経済研究所によると、買収防衛策を
導入した上場企業は190社、全体の5%しかない。
買収劇が頻発する中で、あまりにも無防備だ。
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読売新聞の2007年2月17日社説を読んでみると、
「外資の敵対的買収の脅威」を「日本企業の買収防衛策の無防備」
さを訴えているようである。
しかし、この読売新聞は2006年11月26付け社説で、
[三角合併]「規制強化は対日不信を募らせる」を掲載した。
中身はこうだ。
「外資の企業買収攻勢に対し、警戒感が強すぎるのではないか。」
と初めに書き、三角合併厳格派に対して牽制。
「日本経団連は、三角合併を認める要件の厳格化を改めて求めてきた。
欧米は反発し、日本でも経済同友会は厳格化に反対している。」
として、名指しで日本経団連を批判し、
「日本経済の活性化には、どちらが望ましいのだろうか。」
と疑問符を投げ掛けている。
日本経団連を一極集中批判するのは、日本のマスゴミとエコノミストの
常套手段である。新聞報道では、日本経団連以外にも、日本鉄鋼連盟と
日本商工会議所も三角合併厳格するように提言をしており、経団連だけ
を批判するのはオカシイのである。
まるで、中共のような全体主義国のプロパガンダのようだ。
思考停止の日本のマスゴミの低レベル差を浮き彫りにしている実例である。
外資によるM&Aでの日本経済活性化など、どこが望ましいのか?
甚だ疑問であるとしか言いようがない。
中盤ではこのように述べている。
『経団連は三角合併をめざす外国親会社の日本の証券取引所上場を求めている。』
『外国親会社が国内上場していれば「特別決議」、非上場はより厳しい「特殊決議」
にすべきだという。』
欧州では、国境を越えたM&AではTOBが適用される。米国では、
ニューヨーク証券取引所及びナスダック市場に上場してない外資に対しては、
米国会計基準に準拠した事実や、米国証券取引委員会届出株が用いられるという。
欧米は、企業買収に対して厳格に対応しているのである。
従って、読売の「三角合併厳格派反対」は明らかな論理矛盾なのだ。
更に、
「三角合併は、当事者企業の経営者が合併契約を締結し、株主総会の承認を得て、
初めて活用できる。敵対的買収ではなく、友好的買収が前提だ。」と言う。
友好的買収は詭弁である。最初から、敵対的買収とするわけはないのだ。
表向きは「友好的買収」だと持ちかけて、最もらしい適当な事を言う。
そして、拒否すれば敵対的買収にすり替わる。ただそれだけの話である。
最後に、
「現在まで、本格的な買収防衛策を導入した上場企業は約160社にとどまる。」
「企業防衛で心配が残る企業は、今後、取締役会や株主総会の決議で、
新たな防衛策を導入すればいい。」
「経団連は、企業買収に伴う技術流出の恐れも指摘している。」
「これには別の法体制による対応を検討すべきだ。」と締め括る。
簡単に、防衛導入策を行えるように主張しているが、簡単ではないのだ。
決議で拒否される場合も多く、サッポロの大株主でもあったスティールも
同様に買収防衛策を撤回するように求めている。
最後の括りだけは支持できる、マトモな主張である。
後は、論理矛盾の外資の手先と化した、とても日本の新聞とは思えない
社説である。読売も反日マスゴミの一角をしめる勢力だと言いたい。
本、社説に戻る。
「買収劇が頻発する中で、あまりにも無防備だ。」と締め括るが、
三角合併を厳格化するな!と主張しているのにである。
買収防衛策を強化しない方が当然M&Aは成功する確立は上昇する。
「外資の対日投資を増やしてM&Aを活性化させよ」と言いながらも、
大きく矛盾している。
それにポイズンピルなどの防衛策を発動しようが、三角合併で買収を
仕掛けられれば、時価総額の大きい欧米企業が相手では、対抗出来る
わけがないのである。ポイズンピルなど楽勝であろう。
そんなことも分からないのが日本のマスゴミの実態なのだ。
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