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アルメニア人虐殺非難決議案 トルコ、米下院に猛反発
(2007/03/11 産経新聞・古森義久)
米国議会の下院に90年前のアルメニア人虐殺でいまのトルコを
非難する非拘束の決議案が出され、採択される見通しも生まれてきた。
トルコ政府は同決議案に猛烈に反対し、もし可決の場合にはトルコ国内
の米軍による基地使用をも制限すると言明し、両国関係の危機までが語
られ始めた。
米議会民主党が日本の慰安婦問題糾弾の決議案を審議する状況と酷
似しているが、トルコの対応は日本のそれとはまったく異なっている。
同下院には1月末、1915年から数年間に起きた「アルメニア人虐殺」
を非難し、その非難を米国の今後の対トルコなどへの外交政策に反映さ
せるという趣旨の非拘束の決議案が民主党アダム・シフ議員
(カリフォルニア州選出)らによって提出された。
虐殺開始の記念日とされる4月24日までに本会議で採決される見通しだ。
アルメニア人虐殺とはオスマン帝国時代のトルコにより帝国領内
少数民族のアルメニア人約150万人が虐殺されたとされる事件。
欧米の歴史学者の間でも「トルコによるジェノサイド(事前に計画された
集団虐殺)」とされ、今回の決議案でもその用語が使われている。
しかしトルコの歴代政府も国民多数派も集団虐殺とは認めず、現政権は
アブドラ・ギュル外相をこの2月、ワシントンに送って米側の政府や議会
に対し同決議案が採択された場合、トルコ国内の反米感情が燃え上がり、
政府としても自国内のインジルリク基地などの米軍による使用を禁止
あるいは制限すると警告した。
米軍はイラクでの軍事作戦や今後のイランとの軍事対決ではトルコと基
地使用を含む軍事協力が不可欠のため、ブッシュ政権や議会共和勢力は同
決議案への反対を表明した。
しかし下院で多数派を占める民主党はナンシー・ペロシ議長までが同決議
案に賛意を表している。
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米国民主党下院が90年も昔のトルコの「アルメニア人虐殺」の非難決議を
採択するという。さすが、弁護士系議員が多いとされる米民主党である。
ここに共和党との違いがあるのだ。
そういえば、2005年にはカリフォルニア州で「南京大虐殺」を教科書の載
せようという動きがあり、共和党系のシュワルツネッガー知事が拒否をし
て見送られた事があった。民主党恐るべしである。
さらに、民主党政権時では日本企業が訴訟を起こされるのも有名な話である。
産経新聞出身でロサンゼルス支局長を務めた現帝京大学教授の高山正之氏が
自身のコラムでも述べているが、その阿漕さは凄まじいと皮肉っている。
トルコは親日国とされている。日本政府はトルコと共闘で、米国民主党に対
して堂々と物申すべきである。一国よりは二国で戦う方が威力が増す。どち
らも裏切らない約束を取り付けてトルコと共闘せよと言いたい。
日本の弱点は国が一枚岩となり、反発できないことにある。
特に、全く国益の意味を理解していないメディアの為体は凄まじく、一体
どこに国のメディアか!?と疑心案気に陥りそうだ。呆れるばかりである。
例えば、グローバリズムにNO!と突き付けたフランスの強さは国をあげて
米国にNOを突き付けたことにある。
「アメリカにNOと言える国」(竹下節子著・文春新書)では、イラク戦争
に対して、NOを突き付けたシラクに対して、フランス市民は90%近い高率
で支持をしたという。
そして、シラクと同派のUMP、中道右派UDF、社会党、極右国民戦線、LCR
(革命的共産主義者同盟)、の議員達がシラクを支持しているとしている。
右派、中道右派、極右、左派、極左、それぞれ立場の違う議員がシラクを支持
しているというのだ。現在の我が国では有り得ないことである。
ここにフランスの強さがあるのだ。
日本がこれだけの一枚岩の主張が出来れば、今よりは遥かに強い対中対韓対米
あらゆる国に対して主張出来る、主権国家としての強さを発揮出来るだろう。
日本政府は独立国として、主権国家として、トルコに見習い対応すべきだ。
国防安全保障を米国に依存している我が国には些か難しいだろうが・・・。
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