|
産経抄
(2007/03/15 産経新聞)
パキスタンの国境の町ペシャワルで、ヒゲ面の若者から
「世界最高級の偽物ロレックスだよ」と持ちかけられた
ことがある。よくできた最高級の偽物だ。
それでも、この若者は決して時計メーカーの社長にはなれない。
モノは中国製だった。
▼ところが、東南アジアで「HONGDAのオートバイだよ」と
売りまくっていた中国人は、ついに自動車産業の社長になった。
「HONGDA四輪進出」のニュースには、正直のけぞってしまった。
こちらは日本の「HONDA」に無音の「G」をつけた偽物バイクの
メーカーだ。
▼東南アジアで「ホンダ」はバイクと同義語である。ところが、
本物をもじった低価格の「HONGDA」が市場に流れ込んだ。
コピー製品は開発費がかからないから、本物の3分の1でも作れる、
売れる。かくて、ホンダの敵は偽ホンダになった。
▼中国製偽バイクは500社が乱立し、そこから1社が抜け出たらしい。
コピー製品の出荷で稼ぎ、技術を盗んで腕を上げた。2004年に中国
の裁判所から、商標権侵害のおとがめを受けても決してめげない。
賠償金はわずか2200万円だから、社長は痛くもかゆくもないのだ。
▼その重慶力帆が、小型乗用車に手を伸ばしたというから驚きだ。
今秋までにベトナムなど計3カ国で売り出す。
過日の北京モーターショーにはホンダやトヨタ、ベンツにもよく似た、
いずれ劣らぬそっくりさんが並んでいたという。
▼偽物は車だけではない。東南アジアには家電もCDも、
偽の日本ブランド品が市場にあふれている。
日本勢は中国に進出して合弁企業をつくり、
技術が盗まれてもニコニコと能天気だ。
日本ブランドの敵は偽日本ブランドになる日がやがてくるだろうに。
___________________________________
チャイナには偽物の百貨店があるという。今から4年ほど前にチャイナに
ある関連企業に出向で1年ほど配属されたという人に聞いた話だ。
法治国家である、日本・欧州・北米では考えられない話である。
その方はロレックスの偽物を数多く所有しており、確か価格は1万〜3万
くらいだったと記憶している。エクスプローラー2、GMTマスター2、
サブマリーナーなど見せて貰った。分かる人には分かる品物で、本物
とは明らかに格下の代物だった。
奥さんへのお土産として、エルメスのバーキンを購入したと聞いた。
価格は9万もしたという。それは本物と大差ない代物で、持って街を闊歩
すれば、多くの女性が振り向いてきたという。
チャイニーズは日本の製品を入手して、分解して三次元のソフトで解析を
行い、模倣するのだという。日本人が多額の開発費を投入して、作った製
品を簡単にパクれる流れが出来上がっているのだ。
非常に腹立たしいのだが、産経抄にもあるように、
チャイニーズの物作りを決して侮ってはいけないのだ。
|