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特集・中国は日本の核武装を望んでいる
(週刊新潮 2007/3/8号 福山隆元陸将)
いよいよ軍事大国に成長を遂げた中国。
宇宙兵器でアメリカに衝撃を与えたこの国
の目下の戦略目標は、アジアの覇権である。
邪魔な米軍を一掃するための秘策は、日本に核
を保有させる「核ドミノ倒し戦略」だという。
元自衛隊陸将で、現在、ハーバード大学アジ
アセンターの上級客員研究員、福山隆氏(59)
が中国の知られざる戦略に警鐘を鳴らす。
2007年1月12日、早朝ー。
中国四川省の基地より中距離弾道ミサイル(IRBM)が飛び
立った瞬間から、アメリカ国防総省のレーダーや偵察機は
その軌跡を捉え、正確な目的を割り出していたはずである。
わずか数分後、高度約850キロの上空で、弾道ミサイルは
狙い通り、一基の衛星に命中。衛星とミサイルは200万個
以上の細かな破片となって宇宙空間に飛散したという。
中国による衛星攻撃兵器(ASAT)の実験成功が世界を驚愕
させたことは御存知の通りである。当然、最も大きな衝撃を
受けたのは米国で、おそらく命中の様子をモニターしていた
米軍の将校は、呻き声の一つも上げたに違いあるまい。
偵察・通信衛星を要とする「ネットワーク中心の戦争(NCW)」
や「弾道ミサイル防衛(BMD)」の足元がにわかに崩れるような
不安を感じたことは想像に難くないのだ。
中国にすれば、偵察・通信衛星の撃墜能力を獲得するまでに、
さして時間が掛からないと証明し、宇宙での軍事開発で世界最
先端を突き進む米国に、冷や水を浴びせかけたわけである。
だが、これまで世界の軍事専門家たちの間では、中国は「軍事的
にアメリカを挑発しないよう『平和台頭戦略』を採っている」とい
う見方が支配的であった。
少なくとも、中国の軍事力がアジア地域において、アメリカに追い
つくとされる2025年頃まで、中国がアメリカを刺激することはな
いと見られていたのだ。
しかし、今回の実験は、人民服の袖の下から、中国が内側に着込
んでいた鎧がチラリと見えたようなものである。
さる米国務省の関係者はこの実験について、こう説明した。
「明らかになったのは、やはり中国が中華思想の国であり、世界規模
の覇権を握るアメリカに挑戦しようと強い意志を侍っていること。
そして、遠大な戦略を着実に一歩、一歩、実施していることです」
私は、今回の実験成功が、1950年代後半、旧ソ遠が人類初の人工
衛星「スプートニク」の打ち上げに成功したときに似ているとの印象
を受けた。
スプートニク打ち上げの成功は、ソ連国民を熱狂させる一万、冷戦
時代の敵対国アメリカにショックを与え、米ソはこれを契機として宇
宙・ミサイル開発競争へ突入した。
今回の衛星攻撃兵器の実験成功が、新たな米中の
宇宙兵器開発競争を招かないとは限らないからだ。
が、中国が強大なアメリカに挑戦している
フィールドは、宇宙空間だけではない。
視点を宇宙から地球上の北東アジアに転じると、目下、中国は誰に
も気づかれないうちに、米軍を日本や朝鮮半島から追い出すための気
宇壮大な策略を仕掛けているかに見える。
北朝鮮の核保有を材料にして、練り上げられた中国の驚くべき戦略
をご説明する前に、現在の北東アジアの軍事バランスについて簡単に
お話ししておこう。
冷戦時代、日本列島がソ運海軍太平洋艦隊の太平洋進出を阻んでい
たのと同様に、中国沿岸部の約3分の2をカバーする日本列島と台湾を
結ぶ「列島線」そのものが、中国海軍の太平洋進出を封じ込める最大
の障壁となっている。
換言すれば、アメリカにとって、日本は
「海洋からの中国封じ込め戦略」の最大拠点という事になる。
もし、万が一、在日米軍基地を失えば、アメリカは台湾有事に介入
することは極めて困難となるし、日本が中国の軍門に下れば、台湾は
独立が不可能となり、中国のアジア諸国全体に対する影響力は一層強
固なものとなる。
このように米中のアジアに於ける覇権争いにおいて、日本は地域的
に「天王山」と呼べるほど重要な位置にあるのだ。
〜「核ドミノ倒し戦略」〜
さて、中国のミサイル実験の1カ月後、2月13日の北朝鮮核破棄に
向けた6者協議の合意は「北朝鮮にとっては無傷の勝利で、核保有を
既成事実化した」と見る向きもあるほどだ。
この合意は、北のウラン濃縮による核計画の完全申告などの核心部
分を先送りしたまま、見返りの重油供給を決めてしまった。
北朝鮮が国際的な約束すら反故にする国なのは、日本人ならば、誰で
も知っている。多くの国民が、今回の合意の先行きを危ふむのは、至
極当然のことだろう。
問題は中国にもある。
「6者協議は失敗だ。北の核問題への取り組みについて、中国は十分
に圧力を行使しているとは思わない」と、1月に末日したボルトン前
米国運大使は中国への不信感を露にした。
というのも、中国は、6者協議の議長役として表面上、北朝鮮の核
兵器開発問題に積極的に取り組んでいるように振舞ってはいたが、実
態はむしろ、北朝鮮をアメリカから庇護する役割に重きを置いている
様子が垣間見えたからである、
協議に関する報道を読むにつけ、
「中国はアメリカよりも役者が一枚上だ。6者協議の場を、北東アジ
アに対する自国の影響力を強める道具として活用している」と、危惧
したのは、私の心配性が度を越していたからではない。
ボストンカレッジの教授で、中田問題の権威とされるロバート・ロス
博士も、 「おそらく中国はべ北朝鮮の核開発阻止という大義』を隠
れ蓑にして、北東アジアにおける影響力拡大のための新しい計略を立
てているのではないか」という見方をしていたのである。
では、どんな計略が考えられるのか。
私は、自衛隊の情報畑での経験をもとに「中国の深謀」
について、情報を集め、検討を重ねていった。
その結果、
中国は密かに「日本の核武装」を望んでいるという、
びっくりするような結論に辿り着いたのである。(つづく)
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中共が日本の核武装を望んでいると言うのだ。
そんなことは有り得ないという保守派は多いかも知れない。
しかし、中共のアジア覇権→世界覇権→地球を中華秩序の支配下に!
という世界戦略を遂行するためには、まずは日米離間が最優先課題である。
その目標を達成するためには、「日本の核武装」を容認するという選択は
充分に有り得るはずだ。日米離間を日米同盟破壊を招くには、日本の自主
的核武装が最も適しているという説を主張する保守派もいるのも事実。
特に、伝統的に反日な民主党政権時においては非常に現実的な話であるだ
ろう。国論が大事な時に二分してしまう日本が、フランスのように強い意
志と巧妙に行動する術を、残念ながら持ち合わせてはいない。
戦前ならいざ知らず、ここまで弱体化した日本を叩くことは、
中共には赤子の手を捻るくらい、簡単に思っていることだろう。
日本には中共の手先となって働く左翼・媚中派も跋扈している現実もある。
この目標を達成するためには、中国が高度経済成長を続けねばならない。
中国台頭論の多くには、中国は米国経済を抜いて世界一のGDP大国となる
事が当たり前の事として語られている。
その手の論文には、一党独裁・言論の自由がない中国共産党の発表する報道
を鵜呑みにしている事実がある。SARSの例を見てもわかるように、この国
は自国の都合の悪いことは隠蔽し、出来る限り数字を過小評価して発表する
傾向がある。都合の良いことは、過大評価して発表するのが定番となっている。
中国の経済データが信用ならない!としているのは、日本では黄文雄氏や宮崎
正弘氏が有名であるが、ここでは中国人の在米ジャーナリストの何清蓮氏の
「中国の嘘」から紹介する。
第14章・中国のGDP高度成長の神話より
「国家統計局が刊行している[中国統計年鑑]において、各省のGDPデータ
によって計算すると、各省の成長率はすべて国家統計局が公表している全国
の経済成長率を上回っているのである。この倫理上ありえない出来事も、中
国では長年見慣れた現象なのである」
このような先進国では有り得ない現実が何故?起こるのか。
それは地方政府が目標を達成できないと、責任を取らされクビを切られるから
であろう。だからデタラメなデータを中央政府にあげるのだ。これは毛沢東の
大躍進の頃にも見られた現象である。全く進歩していな中国人の体質である。
細かく分析しているので詳しくは本書をお読み頂きたい。
(ブログ上ではとても紹介しきれないくらい多彩)
とにかく、一党独裁・言論の報道の自由がない中国共産党の発表する情報など
は全く信用できないということである。だからといって、過信は禁物である。
何が起こるかわからない以上、日本政府はあらゆる可能性を想定して対策を講
じるべきである。日本政府は、国民の安全と財産を守る権利があるのだから。
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