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【主張】テロ特措法 政局論で国益を損なうな
(産経新聞・社説 2007/8/9)
秋の臨時国会で焦点となるテロ対策特別措置法をめぐり、
民主党の小沢一郎代表は米国のシーファー駐日大使と会談し、
特措法を延長するための改正案に反対する考えを表明した。
大使は、これまで機密扱いとしてきたテロとの戦いに関する
情報を提供する考えも示し、民主党の協力を促したが、小沢
代表は応じなかった。
この問題で小沢代表がとっている一連の言動は、参院での
多数をテコに、外交・安全保障政策面で安倍内閣を窮地に
立たせるねらいが明白だ。
日本は国際社会の一員として、テロとの戦いに屈しない国家
意思を明確にしている。特措法の失効は、そこからの離脱を
意味する。
政権交代を目指す責任政党というなら、
国益を損なわない方法論を考えるべきである。
小沢代表は、改正案に反対する理由について(1)アフガニ
スタンでの戦争はブッシュ大統領が「自衛戦争だ」と言って
始めた(2)アフガニスタンでもイラクでも、ブッシュ政権
の政策の追認だけが日米関係のすべてではない−などと発言
してきた。
しかし、国際社会によるテロとの戦いは、平成13年の米中
枢同時テロを受け、国連安保理決議に基づく。
インド洋で行われている海上阻止活動もその一つである。
武器弾薬やテロリストの資金源となる麻薬などの海上輸送
を阻止する艦船に、海上自衛隊が補給活動を行っており、
特措法はその根拠となる法律だ。
その作戦には米、英、仏、独など欧米諸国のほか、イスラム
国家のパキスタンを含め計8カ国が参加しており、海自の継
続的な活動は各国から高い評価を得ている。
アフガニスタン本土には、テロ掃討作戦や治安維持のため、
40カ国以上が部隊を派遣している。軍事指揮権は米軍から
NATO(北大西洋条約機構)軍に移っている。
その指揮下で活動する国際治安支援部隊(ISAF)の主力国
の一つ、カナダは2500人を派遣している。
国連安保理の常任理事国以外では最多となる66人の死者を
出しながら、活動を継続中だ。
日本に求められているのは国際協調行動であり、
対米追従という批判は的を射たものではない。
小沢VS米大使 政権担当能力に疑問符がついた
(読売新聞・社説 2007/8/9・)
これでは民主党に政権担当能力はない、
と判断されても仕方がないだろう。
民主党の小沢代表とトーマス・シーファー駐日米大使が、
テロ対策特別措置法の延長問題をめぐって党本部で会談した。
シーファー大使は、海上自衛隊が多国籍軍への洋上給油活動
を継続することに、民主党の協力を要請した。
しかし、小沢代表は「ブッシュ大統領は『これは米国の戦争だ』
と、国際社会のコンセンサスを待たずに戦争を始めた」と強調した。
「日本は米国中心の活動には参加できないが、国連に承認された
活動には参加したい」とも語った。
国連安全保障理事会決議の承認を得ていない現在の
海自の活動には反対する、という理屈のようだ。
この主張は明らかにおかしい。
海自の活動は、多国籍軍のテロ掃討作戦の一環である。2001年
9月の米同時テロ後に採択された安保理決議1368に基づいている。
アフガン国内で米英仏加韓など約20か国が、インド洋では日米英
仏独パキスタンなど8か国の17隻がそれぞれ活動している。
テロ掃討作戦は、小沢代表が言うような「米国の戦争」ではない。
国際社会による対テロ共同行動である。
小沢代表は、国連安保理決議1386に基づくアフガニスタン国際
治安支援部隊(ISAF)への参加は可能だ、との考えを示した。
しかし、それは、日本にとって、現実的な選択肢ではあるまい。
米政府は再三、陸上自衛隊の輸送ヘリコプターのISAF派遣を打診
しているが、日本側は「危険だ」と断っている。現在の海自の給油活
動は、はるかに危険が小さい。国際的な評価も高く、国益に合致した
人的貢献策と言える。
アフガンでは、旧支配勢力タリバンが勢いを盛り返している。
国際社会の対テロ活動は、今が正念場だ。
シーファー大使は会談で、「日本の貢献は、
日本と世界の治安にとって重要だ」とも指摘した。
小沢代表は、日本自身が国際テロの標的とされ
ている当事者であることを忘れたのではないか。
民主党は参院選公約で、「相互信頼に基づいた、強固で対等な日米関係」
の構築を訴えた。小沢代表と大使の会談は、民主党の要請で、報道機関
に全面公開された。
「米国に言うべきことは言う」という姿勢を示し、
民主党の存在感をアピールする狙いなのだろう。
だが、小沢代表から、日本が「国益」を踏まえてどう行動するか、
という発言はなかった。極めて残念である。
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〜小沢一郎民主党代表の正体〜
我が国で外交・国防政策においてマトモな主張している産経・読売両紙から
早くも酷評されてしまった、小沢一郎の外交・国防に対する浅はかな認識が
浮き彫りとなった。
民主党にはとても政権を任せられないという事実と、日本は二大政党制にな
ったという幻想を打ち砕く社説であろう。
小沢一郎の本質は旧社会党の左翼の本質そのものである。
産経新聞の阿比留瑠偉記者のブログで紹介しているように、小沢一郎は、民
主党内の旧社会党のボスである横路孝弘と結んだ文書の中身をアップしている。
http://megalodon.jp/?url=http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/262184/
&date=20070810003405
この文書は平成16年3月(2004年)に作られたようだが、それより約5カ月
前に小沢一郎は菅直人と「政権交代のシナリオ 新しい日本をつくるために」
の中で、同様の主張をしている。
〈新しい社会を築き人材を育てる〉の中で、自由党がつくった政策としてし
て紹介してる。(一部抜粋)
『自衛権の発動としての武力行使は、我が国に対して直接の武力攻撃があっ
場合、並びに、我が国周辺の地域でそのまま放置すれば我が国への武力
攻撃に至るおそれのある事態が生じた場合に限定します。
一方、国連の安全保障理事会または総会で決議が行われた場合は、率先
して国連の平和活動に参加しすこととし、そのためには、自衛隊とは別
の常設組織として「国連平和協力隊」を新設します。』と述べる。
自由党時代から小沢一郎の発想は、社会党の左翼すら納得する国連幻想に
基づいたものなのである。同盟国よりも、国連を大事にするという、思想
は自主防衛体制を構築出来ていない我が国の、安全保障を大きく阻害する
ものである。
更に、小沢一郎は左翼が喜ぶ主張も述べている。
『教師は次代を担う子供たちを育てるという崇高な職務にかんがみ、国家
公務員教職員として身分を補償する』などと、日教組が喜ぶ保障制度を
述べ、更に
『人類と自然との共生の理念に基づき、日本が地球環境の保全で地球・人
類に貢献することを宣明する「地球環境保全基本法」を(中略)制定し
たいと思います』
と、朝日新聞が拍手喝采するような陳腐な法律の制定を主張している。
〜小沢一郎民主党代表の国連中心主義幻想〜
小沢一郎の国連中心主義思想は何も近年からはじまったことではない。
1993年(平成5年)に出版した「日本改造計画」の中でも述べており、
『核の国連管理』などという、無知蒙昧な主張をしている。
字数の関係で一部省略して紹介すると、
米国と露西亜の間で大幅な核軍縮が進み、互いの都市を人質とする戦略
になれば両国が核をもつ価値はゼロに近くなり、財政負担が煩わしくな
るから、そのときが国連が核を管理するチャンスがあるという。
管理は、各国の核装備部隊を国連が一元的に指揮・管理・運営をし、
国連が全加盟国に核の傘を提供して、同時に各国が極秘に核兵器を開発
するのをチェックする。としている。
国連中心主義、小沢一郎率いる民主党を与党にすれば、外交・国防は
著しく後退する。こうなるのを喜ぶのは、中国と北朝鮮であるという
ことである。
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