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香椎うっちゃんのブログ
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高崎山の「ベンツ」と「シャーロットちゃん」


今回の旅行目的の一つは”高崎山訪問”でした。

92日(水)は大分市泊、翌3日(木)、朝方は小雨が降っていましたが、10時過ぎにはお陽様が顔を出しました。
大分駅前のバス停から高崎山までは市内バスで約20分で着きます。この日初めて知ったのですが・・・高崎山は別府市ではなく、大分市なんです・・・確かに境ではありますが。

高崎山へは、十数年ぶりの訪問です。

                ●今回撮った写真の中で気に入った1
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「高崎山自然動物園」、虎やライオンはいませんが「自然動物園」と呼びます。
サル山のような飼われたサルではなく、野生の日本サルだからです。

                      ●入場券売り場 と ”さるっこレール”
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入場券売り場から”寄せ場(餌付け場所)”までは少々坂を上っていくのですが、現在は”さるっこレール”と言う小型モノレールが通っています。

入場券売り場の左手に「ベンツ神社?」が建っていました。

                         ●「ベンツ神社?」と”ベンツ”
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”ベンツ”ご存知ですよね。昨年1月、推定年齢35歳(人間で言えば100歳を越している)で死んだ伝説のボス猿です。

昭和28年、「高崎山自然動物園」の開演当初は220頭のひと群れだけでした。おサルさんの数が多くなるに従い、昭和34年にA群とB群に分れ、昭和39年に更にC群ができました。
現在はA群が消滅していますが、このことに”ベンツ”が関わっていますので、後ほどふれます。

”ベンツ”はB群に生まれました。通常、オス猿がボスに登りつめる年齢は20歳前後なんですが、なんと”ベンツ”は昭和62年、9歳でB群ボスになっています。
生まれた時から身体が大きく、喧嘩が強かったのです。ABCの三つの群れにはルールがあって、それぞれのボスが時間を分けて、餌場に群れを引き連れてやってきます。
三群のボスの中では”ベンツ”が一番堂々として、カッコ良く現れたそうです。

しかし、ある日、とんでもないことが起こります。
”ベンツ”のB群が餌の時間が終わり、C群と交代し、すれ違った時です。
”ベンツ”はすれ違う際、C群の中に一匹の美人猿”リズ”に一目ぼれしてしまいます。
若かったのでしょう。瞬間、”リズ”以外の他の事は何も見えなくなってしまったのです。

”ベンツ”はB群ボスの地位を捨てて、C群で美人猿”リズ”と同棲します。勿論、経緯からして、C群では皆からの嫌われ者になるのですが・・・”ベンツ”は暴力を振るうことも無く、C群の一兵卒として”リズ”と細々と暮らしていきます。

ある時、C群は当時の最大勢力であったA群と餌場を巡り大抗争を起こします。
それぞれのボスが戦闘員を引き連れ、戦うのですが、なかなか決着が付きません。
”ベンツ”はC群の戦闘員としても認めてもらってなかったのですが、味方の戦いぶりにイライラ感が溜まっていきました。
そしてある日、元来の闘争本能に火がつき、突然、A群の100匹近くの戦闘員に襲い掛かり、殴る・蹴る・噛み付くなど大暴れをしたのでした。
その後の戦闘でも”ベンツ”一人(いや一匹)にA群は逃げ惑い、バラバラになり、解散に追い込まれます。そしてA群は消滅したのです。

この大抗争の後、C群の中で”ベンツ”は人気と信頼を徐々に得ていきます。
そして、”リズ”と暮らし始めてから20年後にC群のボスに登りつめます。
ボスとしての統率力は歴代のそれを大きく上回っていたそうです。
二つの群れのボスを務めたのは前代未聞、初めてのことであります。

現在、C群のボスは、高齢の”ベンツ”を最後まで支え続けていた、ナンバー2の”ゾロメ”が務めています。優秀な首長は優秀な後継者を育てていました。

伝説のボス”ベンツ”の物語を簡単にふれました。

”ベンツ”とは・・・統率力があり、その貫禄と気品から、ドイツの高級車「メルセデス・ベンツ」に因んだ名前です。

B群のボスの地位を捨てさせ、浮気でも無く、遊びでも無く、本気で惚れた”リズ”とはどんな美人(猿)だったんでしょう。人間だったら会ってみたい。
「英雄、色を好む」は猿の世界でも同じ?

”ベンツ”・・・何と言うか・・・たかが猿なんだけど、任侠映画を観ているような・・・我々人間の方が何かを教わったようで、恥ずかしくも感じ・・・尊敬しちゃいます。


「ベンツ神社?」に祀られている”ベンツ”に手を合わせ、”さるっこレール”で餌場へ向かいました。

今回の旅行目的の一つは”シャーロットちゃん”に会うこと。
今年の5月、話題になった”シャーロットちゃん”をご存知ですよね。
NHKの朝ドラ、前作「マッサン」のヒロインを演じた”シャーロット”じゃないですよ。

「高崎山自然動物園」では毎年、その年に生まれた第一号の赤ちゃんに公募によって名前をつけます。今年、一番早く生まれた女の子には、公募で最多だった”シャーロット”と命名されました。
英国王室ウィリアム王子とキャサリン妃の間に生まれた”シャーロット王女”に因んで応募票が多くなったのでしょう。

ところが、この事が大変な物議を醸し出すことになります。
「英国王室に失礼だ!」などの抗議が殺到したのです。英国でもTVや新聞の話題になりました。同園は異例の事態に困惑しますが、英国王室広報がコメントを出しました。
「我々はまったく気にしていません。どんな名前を付けようと、園の自由です」
このコメント後には、日本国内でも肯定的に受け止められ、今日に至っています。
英国王室は、むしろ微笑ましく思ったのではないですか。

うっちゃんは話題になった時から、名前には”肯定的”でした。抗議した方々は少し正義感ぶっていたのでしょうか? 
”ベンツ”が生きていたら、きっと怒りますよ。「猿の世界をなめんなよ」と。

餌場はB群とC群が交代で来ます。”シャーロットちゃん”はC群です。
そうか・・・今、餌場に来ているのがB群だったら”シャーロットちゃん”は居ない。
その辺のことを、うっちゃんは何も考えずに訪れてしまいました。
もしかしたら、”シャーロットちゃん”には会えないかもしれないなあ。

しかし、C群のボスが祭られている「ベンツ神社?」にお参りしたご利益がありました。
この時間、餌場にはC群が来ていたのです。

春に多くの子供が生まれて、ちょうど”やんちゃ”な時です。
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「高崎山の日本猿は”せみ”を食べます。だからこの山では夏の期間中、”せみ”が鳴く声を聞くことはありません」。等など、飼育員お姉さんの楽しくて面白い説明が続きます。
飼育員お姉さんが質問します。
「だったら、お猿さん達は”毛虫”は食べるでしょうか?」。

         ●とても面白いお話で案内してくれた”飼育員お姉さん”
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うっちゃんはNO(毛虫は食べない)、奥さんはYES。 正解はYES「食べる」でした。
正解者に”シャーロットちゃん”の”うちわ”が配られました。

            ●高崎山特製の”シャーロットちゃんのうちわ”
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お目目がクリクリ。何と可愛いのでしょう。人間の子も動物の子もみんな同じ。

飼育員お姉さんが「皆さん、30分ほど前には”シャーロットちゃん”が居たのだけど、今はちょっと見当たりませんね」。
皆が「エ〜ッ、遠い所から折角”シャーロットちゃん”を見に来たのに〜」。
その声のあまりの多さに、飼育員お姉さんや他の飼育員が柵内を探し回ります。
でも、居ません。 仕方ないなあ。  
”さるっこレール”の方に戻りかけた、その時です。餌場の方から飼育員お姉さんの「居ました〜」の大きな声。慌てて戻りました。

お母さんの名前は”オフセ”。 自分達が注目を集めていることを知っているのか、”オフセ”は”シャーロットちゃん”に気を使いながら移動します。
親子の写真を、当たり構わず何枚も撮りましたが、慌てていたので、ボケていたり、後ろ向いてたり・・・これが上手く撮れた2枚の写真。

           ●お母さん”オフセ”と一緒の”シャーロットちゃん”
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生まれたばかりの時の”うちわ”の写真よりも大きくなっています。
とにかく可愛いです。会えて良かった。

別の話ですが、高崎山ではメスのボス(女王)が誕生する気配もあるようです。
将来”シャーロットちゃん”がC群の女王として君臨する時代が来るかも。
”シャーロットちゃん”、元気に育ってほしい。

大分駅に戻るバスの中では、何故か心がふんわりと温かくなっていました。



*「ベンツ」と「さるっこレール」の写真は”高崎山ホームページ”からお借りしました。

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