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福岡市地下鉄駅のシンボルマーク と 西島伊三雄

住み慣れている街中には、当然と思っている景色や見慣れた物があります。福岡市営地下鉄(福岡市交通局)の駅毎に設定されたマークもその内の一つです。 

            ●路線図とシンボルマーク
イメージ 1


十数年前、東京から転勤で福岡に戻って来たときに気が付いたのですが、東京の地下鉄では、路線を色分け(丸の内線を赤色など)にしていますが駅ごとにマークなどはありません。特に不思議にも思わなかったのですが・・・確かに、無くても不便は感じないのです。

 福岡(博多)には、東京や大阪のように物事を合理的な考え方に従って処理する事が出来ない、逆の意味で鈍感で頑固な文化があるように思えるのです。福岡市地下鉄のシンボルマークは駅ごとにユニークでかわいらしく、一目で駅周辺の魅力が分かるデザインになっています。昔から外国の客人をお迎えし、貿易による文化交流の中で育まれた気質が市民の身体の中に脈々と伝えられているのではないか。何気ないことでも、来訪者が喜んでくれるのであれば、当たり前のように取り組んで行きます。 山笠やどんたくがここまで大きく育ってきたのは、こんな市民の気質が古くから伝えられて来たからでしょう。
これを市民力と言うのであれば、間違いなく世界に通用していますね。昨年、英国のグローバル情報誌「モノクル」が、「世界で最も住みやすい25の都市」で福岡市を第7位に選んでいますから。 

さて、地下鉄駅のシンボルマークですが、福岡市出身のグラフィックデザイナー・ 西島伊三雄(にしじま いさお)氏の作によります。西島伊三雄 と言えば、ハウス食品の「うまかっちゃん」のネーミングや包装デザインで有名です。
空港線(姪浜・福岡空港)のシンボルマークは開通した時から良く見ているのですが、あまり利用する機会がない(東区民なので)七隈線に乗って改めて新鮮な気持ちでマークを見て来ました。

七隈線の工事が始まると、西島伊三雄 は各駅のシンボルマークを考え始めます。しかし途中で病に伏せた為、息子であり弟子でもある 西島雅幸と毎日病床で構想を練っていたようです。しかし、西島伊三雄 は平成17年(2005年)の七隈線開業を見ることなくこの世を去ります。 西島雅幸は父の想いやコンセプトを引き継いでマークを完成させました。

西島伊三雄 は日頃からブレることなく、「みんなが分かるような、そげなマークをつくらないかん」と言っていた。ところが七隈線は自然や名所旧跡が少なく、モチーフとする対象物や出来事を選ぶのに二人は苦労したそうだ。

コード順でN16の天神南からスタートします。

イメージ 2 N16 天神南
「通りゃんせ」で遊ぶ子供達を可愛くデザイン。
 歌の中の「 天神様の細道じゃ 」から天神をイメージ。




イメージ 3 N15 渡辺通
 呉服商・渡辺與八郎が循環道路を設けて路面電車を走らせました。「渡辺通」の由来です。チンチン電車が懐かしい。ドンタクの時は、やっぱり「花電車」じゃないといかんばい。




イメージ 4 N14 薬院
 昔は近くに薬草園があって、施薬院が建っていたのが由来。薬を作る際の乳鉢と乳棒で薬院をイメージ。




イメージ 5 N13 薬院大通
 この駅から浄水通りを上った所が「福岡市動物園」です。薬院と言う地名と「象」のイメージが合わないけど。もう少し近ければ駅名が「動物園前」で良かったのですけどネ・・・。



イメージ 6 N12 桜坂
 「大濠公園」駅の「桜マーク」と違って、花びらが風に舞っている様子から坂道を連想させています。 ピンク色がとても素敵です。



イメージ 12 N11 六本松
 むかし、ここには六本の松の木があって、村人や旅人の目印になっていた、と聞いたことがあります。




イメージ 13 N10 別府
 別府大橋と空に浮ぶ二つの雲で、「べふ」の頭文字「べ」を表現しています。 何と言うか・・・西島親子の苦労の跡が残っています。良く考えられています。



イメージ 14 N09 茶山
 この地は古くからお茶の生産地でした。お茶の新芽をモチーフにしています。




イメージ 15 N08 金山
 「金」の文字を三角形にして「山」の姿にしています。そこに希望の象徴である「虹」を架けました。 七隈線では、将来への希望を表すデザインが多く見られます。 親子お二人の努力が滲み出ています。


イメージ 16 N07 七隈
 古くは七隈は「七車(ななぐるま)」と呼ばれていたそうで、地名の由来となっています。七つの車が幾何学的に組み合わされて素敵なマークになりました。



イメージ 17 N06 福大前
 鳥が「大学」の「大」を表し、学生帽をかぶっています。
 この鳥は福岡大学の応援歌「七隈トンビ」です。




イメージ 18 N05 梅林
 梅の林が地名ですから、そのものです。





イメージ 19 N04 野芥
 これは説明が無ければ分かりません。椎原川から野芥に引かれた用水路を「椿水路」と言うそうです。用水路の流れに浮ぶ「椿の花」がデザインされています。マーク一つ作るのも大変ちゅうのが分かります。



イメージ 9 N03 賀茂
 古くから「賀茂神社」に伝わる「ナマズ伝説」から、ナマズがデザインされました。




イメージ 10 N02 次郎丸
 息子の 西島雅幸は「次郎丸」で悩んでいました。すると、西島伊三雄が病床から言いました。「昔はここにホタルがよう飛びよったと。今はホタルはおらんばってん、そんなら、いつかここにホタルが帰って来るごたあ〜マークば作りやい」


イメージ 11 N01 橋本
 うっちゃんも昨年初めて橋本駅で降りましたが、真正面が飯盛山でした。 かって、紅葉八幡宮がこの地にありました。飯盛山と紅葉がデザインされています。




七隈線が開通した頃、橋本駅近辺には紅葉の木など無かったそうです。 数年すると近くの公園や民家の庭にも紅葉が増え始めました。 次郎丸でも「ホタルを守る会」が運動をすすめています。
次郎丸駅と橋本駅のシンボルマークは現在のイメージとは違うのかもしれません。しかし、西島伊三雄・雅幸親子の想いは近い将来、住民によって実現され、誰もがこのマークを当たり前のように眺めることでしょう。


空港線のシンボルマークの中で、うっちゃんが好きで感心しているマークは・・・

イメージ 7 中洲川端
 中洲と川端の「中」と「川」の2文字を山笠のハッピの柄のように現しています。 川端商店街を通って櫛田神社へ行くイメージ、そして燃える山笠の男達を感じさせてくれます。



イメージ 8 室見
 室見川の清い流れと白魚ヤナ(枝を編んだV字型のしかけ)が上手く表現されています。 簡単なようで難しい図案だと思います。




西島伊三雄のこの二つの作品ばジイッと眺めとったらくさ、本当に天才やね〜って思うっちゃんね。


参考文献:福岡市交通局ホームページ、福岡検定ホームページ、ウィキペディア
シンボルマーク画像:福岡市交通局ホームページからお借りしました。






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