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香椎うっちゃんのブログ
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九州の五つの祭り(ユネスコ無形文化遺産)
 
ユネスコとは?・・・United Nations(国連)Educational(教育)、Scientific(科学)and Cultural(文化)Organization(機関)・・・頭文字をとってユネスコ UNESCO国連教育科学文化機関)ですね。

ユネスコの登録に三大遺産があります。 一つ目は歴史的建造物・自然環境を対象とした「世界遺産」。 最近の九州では、2015年に「明治日本の産業革命遺産群」が登録されました。現在は「宗像・沖ノ島と関連遺産」の登録を待っています。 二つ目は文書や絵画・遺物などの「世界の記憶(世界記憶遺産)」。 山本作兵衛の「筑豊炭鉱の記録画」が登録され、昨年からは「金印」を登録しよう、とする動きが出てきました。 三つ目が世界の無形文化遺産の保護・継承を目的とした「無形文化遺産」です。 これは、あまり聞き慣れていなかったのですが、既に「和食(日本人の伝統的食文化)」が登録されています。 

今回(2016年12月)は「山・鉾・屋台行事(日本全国33件の祭り)」の中に、九州の五つの祭りが包括されて登録されました。 博多祇園山笠(福岡市)、戸畑祇園大山笠(北九州市)、唐津くんち(唐津市)、日田祇園祭(日田市)、八代妙見祭(八代市)の五つの祭りです。

                祭 WITH THE KYUSHU 
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この五つの祭りが勢ぞろいする記念イベント「祭 WITH THE KYUSHU」が5月13・14日の両日、福岡市役所周辺で開催されました。 13日(土)の午後、出掛けて来ました。
午後4時に、市役所ふれあい広場に到着。 戸畑祇園山笠 西大山笠の男たちが待機しています。 燃える男たちの気合が伝わってきます。

           戸畑祇園山笠 西大山笠の男たち 
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見どころは、13日午後6時からの「特別巡行」。五つの祭りの出し物が市役所の周りを練り歩きます。 その時刻まで、それぞれの山・鉾・屋台は市役所の各箇所に展示されています。 九州各地から集合したフードや飲み物のテントも大賑わい。
 
              ふれあい広場 フードコーナー 
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突然、ステージの方向から懐かしい歌が聞こえてきたのです。 「Love is a Many Splendored Thing 」をご存知ですか? 1955年公開の映画で、香港を舞台にしたラヴストーリー「慕情」の主題歌ですよ。 誰かな?と思ってステージに近づくと”にしきのあきら”でした。
 
                       錦野 旦  のステージ   
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現在は名を改めて”錦野 旦”になってます。1970年代のアイドル歌手ですが、ほとんど忘れていました。 「空に太陽がある限り」は覚えています。 彼も団塊世代で70歳に近いと思うのですが・・・頑張っていますね。 少し、元気をいただきました。
 
展示されている山・鉾・屋台の写真を撮って、会場内で焼きソバとお茶を買いました。大テントの椅子に座って暫く休憩です。 「特別巡行」の始まりに合わせて、五つの祭りを紹介します。

 
博多祇園山笠(福岡市)
             須佐之男命(スサノオノミコト)
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イベントの「記念巡行」を担当するのは、今年の一番山笠の”中洲流れ ”です。記念巡行の為に特別に大きな山笠を作りました。 剣を振りかざし、髪の毛を逆立てた須佐之男命(スサノオノミコト)です。 須佐之男命は櫛田神社の祇園神。 
                 
7月1日の飾り山笠一斉公開・お汐井取りから始まり、後半10日辺りから流舁き、追い山ならし集団山見せ、と舁き山笠が動き始めます。15日クライマックスの追い山は感動ものです。 中洲流!走れ! ヤーッ!

              博多祇園山笠 特別巡行
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鎌倉時代、博多の町で疫病が流行りました。 承天寺の開祖・聖一国師が台棚に乗って町中を回り、祈祷水をまいて鎮めたことが起源とされています。
 
                
戸畑祇園大山笠(北九州市)
               昼の幟(のぼり)大山笠  
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戸畑市の飛幡(とびはた)八幡宮の記録によると、享和2年(1802年)に疫病が流行った際、ご祭神の須賀大神に祈願したところ、終息したので、翌年から山笠を奉納したとあります。 戸畑祇園には四つの大山笠があります。 記念イベントにはその中から「天籟寺(てんらいじ)大山笠」が代表で出場します。 しかし、他の大山笠の男衆が多数駆け付け、全員で戸畑祇園を盛り立てています。 戸畑祇園山笠は昼と夜とでその姿を変えます。

7月の第4土曜日、昼間は12本の幟(のぼり)を立て、各地区で巡行します。ところが・・・。 
              夜の大山笠 光のピラミッド 
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あたりが薄暗くなる頃、309個の提灯をピラニッド型に組み上げられます。 最初に最上部5段57個の提灯を、あっと言う間に組み上げる「五段上げ」は、陣取った場所からは見えませんでした。 残念!・・・とは言うものの、うっちゃんは最後の勤務地が戸畑だったので、「五段上げ」は何回も見ています。 初めての人に見て欲しかったのです。 「光のピラミッド」は素晴らしい。 ヨイトサ! ヨイトサ! 懐かしい!
 
 
唐津くんち唐津市)         
           酒呑(しゅてん)童子と源頼光の兜  
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14台のうち、最も古い曳山(ひきやま)は1819年制作の「赤獅子」で、唐津の木彫師が京都・祇園祭の山鉾(やまほこ)を見て感動し、地元に帰って造ったものです。 それ以降、各町が競って豪華な曳山を造るようになったそうです。 今回の特別巡行に代表で参加するのは、1869年の制作で米屋町の11番曳山「酒呑(しゅてん)童子と源頼光の兜」です。 すさまじい形相をした頭と兜の形が良く分からないのですが・・・源頼光が退治した酒呑童子の首が宙を飛び、源頼光の兜に食らいついた場面が表されています。
            特別巡行の唐津くんち曳山 
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唐津くんちは唐津神社の秋祭り(11月2日〜4日)に氏子衆が奉納する曳山行事です。14台の曳山が勇壮に旧城下町を巡ります。 曳山は和紙を幾重にも貼り合わせ、漆を塗って仕上げられます。これら14台の曳山は、世界でも類がないと言う巨大な漆塗りの造形物です。
 

日田祇園祭(日田市)
              日田祇園 平成山鉾 
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日田の祇園信仰は、およそ500年前に悪疫鎮護を祈願したことが始まりのようです。祇園社のご祭神は須佐之男命(スサノオノミコト)です。 京都の祇園山鉾を手本に、現在のような山鉾が造られ、奉納されたのは1714年とのことです。 日田祇園祭に曳き出される山鉾は9基ありますが、今回の特別巡行には、その中から高さ10mの「平成山鉾」が参加しています。 五つの祭りの中で、豪華絢爛さに於いては、目を見張ります。その背景には天領として栄えた経済力があったからだと言われています。

                 平成山鉾 特別巡行  
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日田祇園祭は7月20日過ぎの土・日に執り行われます。昼間は町中を巡行し、夜になると全ての山鉾に提灯が取り付けられます。 この「平成山鉾」はハワイ・ホノルルのパレードにも参加したことがあるそうで、その時は、沿道の人々が驚きの歓声を上げて喜んだそうです。 その様子が目に浮びます。 うっちゃんは直に見るのは初めてでした。 いつの日か現地で、他の山鉾と揃った迫力ある姿を見たいですね。
 
 
八代妙見祭(八代市)
         八代妙見祭の亀蛇(ガメ)と笠鉾(菊慈童) 
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16世紀、相良氏が治める八代では、妙見宮(八代神社)にて神幸・舞楽・流鏑馬などの祭礼が行われていたそうです。その後、衰退したのですが、肥後に入った細川忠興が祭りの振興に力を入れ、この時に妙見祭の礎が築かれました。 江戸時代の絵巻物に40の出し物が繰り出した神幸行列が描かれていました。 現在までに、それを忠実に再現してきたそうです。 今回の記念イベント・特別巡行に参加するのは、妙見祭で一番人気のある「亀蛇(きだ)」、通称ガメです。
 
             亀蛇(きだ)・通称 ガメ    
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亀と蛇が合体した空想上の動物。 巡行中に観客の側まで流れ込んだり、ユーモラスな動きに歓声が上がります。 これはガメラ?のようにも見える。
 
9基の笠鉾からは「菊慈童(きくじどう)」と「蜜柑(みかん)の2基が参加しました。
     菊慈童(きくじどう)             蜜柑(みかん)
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菊慈童とは、菊の露(菊水という仙薬)を飲んで、不老不死の身になったという中国・周の仙人です。 蜜柑とは細川家から将軍家への献上品となった八代蜜柑です。
11月22日・23日(祝)の妙見祭神幸行列には、300年前が再現された40もの出し物が参加し、1,700の人々が6kmの道のりを歩きます。 これも直に見たことがありません。 江戸時代にタイムスリップしたかの様でしょうね。
 
記念行事が終わったあとのTVニュースでは、「素敵な祭りが一堂に集まって、一回で見れたので良かった」との観客の声が・・・確かに、祭りの振興・賑わいつくりには良かったのでしょう。 でも、うっちゃんは一つだけ引っ掛かるものが残っているのです。 それは祭りの静と動・・・スピードが違うので、違和感が残ったのです。 イベントとして捉えれば、それで良いのではないか?・・・そうですね・・・でも、それぞれの祭りは、祭り毎に観賞すべき、とも思いました。
 
 
*参考文献:当日配布の冊子 九州ユネスコ登録記念イベント運営委員会発行
      西日本新聞5月11・12・13 報道センター「もっと九州」取材班特集
      「祭 WITH THE KYUSHU」
 
追記:山笠、山鉾の起源は悪疫病を鎮める厄除け神事が多いことを勉強しました。
 
 
 
 

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