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(その1)からの続き
日本における太陽光発電や風力発電の再生可能エネルギーは何故遅々として進まないのか?
えっ、そうなの? 結構ソーラーパネルがあちこち出来ているし、風力発電も立っている。もう十分なんじゃないのと思っている人もいるでしょうね。それに再生可能エネルギーのコストの一部を電気料金で全国民に負担させられているから、ああいう電気料金表を見ると腹が立つよ・・・な〜んて云う人もいるかも知れない。
でも、世界では既に太陽光発電や風力発電のコストの方が原発や石炭火力より安く、コスト競争力がある。何よりも「風や太陽は請求書を突き付けない」無料のどこでも手に入るエネルギーなのだ。
日本では原発へ税金をジャブジャブ投入(地元対策や核のゴミ始末、核関連の研究費など)することで、電力会社が負担する見かけのコストを安くしているが、その全体像は知らされない。日本原子力発電㈱が所有する原発4基(東海、敦賀)は全て停止中で会社は倒産してもおかしくないが、何の経営危機もない。何故か?電力九社(沖縄以外)から合わせて約1000億円/年の補助がなされているからだ。勿論、電力九社はそのお金を電気料金に乗せて国民から徴収しているが、その事は通常知らされない。
他に原発の使用済み核燃料棒の処理方法は未解決という難題であり、地震・火山国の日本で10万年(放射性物質が半分減少する「半減期」に必要な年月)を安全に埋蔵させる地域など無い(世界でもフィンランド・・・2億年地震がない・・・だけが10万年の埋蔵箇所を決めている)。国土の狭い島国の日本にとってこれがどれだけのコストになるかは想像すら出来ない。
おおーっと、ちょっと脱線だ。話を戻そう。
日本では何故再生可能エネルギーが普及しないか、だ。東日本大震災(以後、一時は全原発停止)以降日本でも再生可能エネルギーへの取り組みが行われた。しかし、いまだに全電力の7.7%にしかならない。一方、ドイツでは日本の原発事故を他山の石として2022年までに原発廃止を国として決め、再生可能エネルギーを更に進展させ、現在では27.7%にまで及んでいる。
日本で再生可能エネルギーが進展しない理由は
①コストが高い(日本企業の競争力、土地の確保等)
②作った電力を売ることが出来ない
の2つがあるという。ソーラーや風力で作った電力は電力会社の送電網に入れて各家庭や企業に供給されるが、電力会社が受け入れないというのだ。
どうしてか? 将来、原発がフル稼働した時の余裕を送電網に確保しておかなければいけないというのだ。国の2030年の原発割合計画は20%。この分を確保しておかなければならないので、今は送電網がスカスカでも再生可能エネルギーで作った電気は受け入れられない。というのが電力会社の言い分であり、指導する経産省の意図なのだ。
じゃ、約3割も再生可能エネルギーで賄っているドイツはどうしているか。再生可能エネルギーで作られた電気を最優先で送電網に取り込むという政策を実施し、変動は火力発電等で調整する。それを専門に行う部署が行っている。ドイツではやれて日本ではやれない。そういう事らしい。
COP23で見えたビジネスの流れ。二酸化炭素排出により地球温暖化に伴う気候変動が巨大な損失(特に世界的な保険会社など)を招き、地球に埋蔵される石炭、石油を使い切るよりも、風や太陽のエネルギーを活用することがこれからの地球にとって重要であり、その事を世界的に取り組んでいくことが「パリ協定」で約束された。
バンクオブアメリカ、シティグループ、JPモルガン、コカコーラ、マイクロソフト、ウォルマート、そしてロックフェラー・・・
巨大マネーを扱う彼らが云う「脱炭素はビジネスの最優先事項」。それに取り組まなければ、融資も取引もして貰えない時代が来つつある。
日本から参加した企業の人たちが呟く
富士通:やらなければ生き残れない
LIXIL:炭素を出す会社には投資しないということだ
積水ハウス:後進国と言われているようなもの。グーの音も出ない
帰朝後のリコー幹部(加藤氏)が11月29日に企業の環境対策担当者や投資家の前で講演を行っていた。自らが感じた危機感を訴えていました。
「今変わらなければ生き残れない。全世界で脱炭素が展開しています。残念ながら日本だけです。一歩も進んでいません。恥ずかしながら・・ですね。一緒にやって行きましょう」
ここからはオレの勝手な意見だけど。
それもこれも国の方針が間違っているからだ。日本はエネルギー資源のない国。だから原発。では無くて、だから「再生可能エネルギー」だろう。風も太陽も請求書を突き付けない。秋田県は風の強い県で風力発電が適している。秋田県自体も「風の王国」と銘打ち、風力発電に取り組んでいる。
だが、いま大きな壁にぶつかっている。電力会社が再生可能エネルギーからの電気を受け入れられないというのだ。理由は送電線が一杯。でも、その送電線の負荷は半分にも満たないスカスカ状態だ。何で? 将来原発がフル稼働した時受け入れる余裕を確保する為とのこと。
実質的にコストの高い原発。しかもそこから出る使用済み燃料棒の処分方法さえも決まっていない原発。国民の多くが反対し、いつ動くかさえ分からない原発がここでも大きく立ちはだかっている。
終わり
ps:今日(12月22日)、朝7時のNHKニュースでCOP23における日本の遅れた状況についての報道があった。また、昨日のニュースで東電・中電等電力4社が送電網の相互融通に取り組むというニュースがあった。遅ればせながら、日本も少しは動き出そうとしているのだろうか。
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環境問題
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先週の日曜日(12月17日)、NHK特集「激変するビジネス 脱炭素革命」が21時から放映された。政府の愚鈍なエネルギー政策にも隠忍自重よろしく物言わぬNHKだったが、会長の交代とともに少しは物が言えるようになったという事か。
内容は政府(経産省)のエネルギー政策が如何に世界の流れと逆行し、その庇護のもとにエネルギー技術先進国と勝手に勘違いしていた企業の井の中の蛙さ加減が容赦なく映し出されていた。
何が激変し、日本のエネルギー政策の何が愚鈍なのか。放映された内容を少しメモしておきます。
まず、ビジネス激変の緒は「一昨年のパリ協定」により起こった。世界127ケ国が協定を結んだ地球温暖化防止。目指すは脱炭素(CO2)社会だ。トランプ大統領が勝手に離脱しているが、米国の名だたる企業や自治体(カリフォルニア州など)は、大統領とは関係なく、これをやらなければ明日はないと取り組んでいる。
今年の11月6日 この「パリ協定」の実行のルール作りの為に開かれたドイツでのCOP23.これに日本の企業(省エネ先進企業12社)も参加した。参加前にテレビに映し出された政府(環境大臣)や、経団連副会長、そして省エネ先進企業を自負するリコーの幹部などが訴えたいという「日本の省エネ技術の世界への波及」・・・
しかし、現地で目の当たりにしたものは脱炭素社会へ逆走する日本への批判デモ。そして巨大マネーを操る投資会社から突き付けられる資金の引き上げ。浮体式海上風力発電の開発担当者(戸田建設)は、このショックに涙し、これほどまでに遅れていたことを悔しがっていたものでした。
さて、日本は何が遅れ、逆走しているというのか。
一番やり玉に挙がっているのは「石炭火力発電」。日本の石炭火力発電は高効率なので石炭の消費が従来に比べて14%も低下できる。そう言って国内はおろか海外にまで行って作り、政府が融資している日本は19世紀、20世紀の技術に固執し、政財界一体で地球を汚しているという訳だ。
そりゃそうだ。旧来の石炭火力に比べ14%効率が良いなどと言ってごまかされるのは日本の国民だけ。他の再生可能エネルギーへのシフトを目指す国々には「まだ86%もCO2出し続ける気か!!」となる訳だ。石炭火力発電という19世紀、20世紀の技術にこだわる日本の政府、企業。
ドイツのシンクタンクのトップは云う
・日本に生き残れる技術はあると思う
・無いのは変わる勇気だ
要するに、技術はあるのに方向が違っているということ。「19世紀のテクノロジーに時間と努力と頭脳を注いでいる」のが見ていられないし、「このままでは途上国として取り残される」ということだ。
リコーの幹部が面談した取引先(DHL:世界的な宅配会社)は、リコーに対し、このままではいずれ取引をカットすると示唆したという。
一方、変わった国の代表は中国。今年の10月の共産党大会で唱えられた「エコ文明を目指せ」はこれまでの再生可能エネルギーの普及に更に拍車をかけた。太陽光発電で世界首位のジンコパワー社は技術力でもコスト競争力でも日本を遥かに追い抜いている。
世界23ケ国に設置されたソーラーの稼働状況を中国国内で全て把握し、対応を取る。最近ではアブダビに原発一基分に相当する大ソーラー設備を設置する。電気料金の単価は2.6円/kwh・・・石炭火力の1/5.我々が電力会社に支払っている電気料の1/10だ。その上、アブダビという砂漠地帯で耐久性を維持する技術を確立し、プロジェクトが発足したという。
では、日本では何故再生可能エネルギーが普及しないのか・・・ふぅ、長すぎたのでそれは別途としたい。
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究極のエコカー「燃料電池車」ミライというのがトヨタから発売されましたね。走行中は水しか出さない・・・ですって。まぁ、安倍首相を始め技術的なことは何も分からない人たちが「究極のエコカー」の宣伝文句に惑わされて「いいね!」を発信しているのですが・・・舛添都知事なんかは2020年のオリンピックで使う車はみんな燃料電池車だぁー!なんて浮かれようだし。
そもそも燃料電池車ってな〜に? というと、水素を原料として車の中で電気を作り、その電気で車を走らせるもの。電気自動車の場合は電気を車に受け入れて電池に貯めて、その電気で車を走らせるもの。違うのは車の中で電気を作るか、外から電気を受け入れるかの違いだけで要はどちらも電気の力で車を走らせる電気自動車だ。
でも、燃料電池車の場合はわざわざ車の中で電気を作るので、設備が沢山必要になり、超重いし、超高価なものになっている(補助金300万円を付けても約500万円もする)。それでもホントに「究極のエコカー」であればまだ救いはあるが、そこに問題があるから世の中どうなっているんだ?と、思ってしまうのです。
燃料電池車の燃料である水素はどうやって作るのか?勿論、いろいろな作り方がありますが水素は余っている訳ではなく、日本の水素の約95%は工場で大規模な設備と燃料を使って生産しているのです(石油の中の硫黄や窒素などの不純物を除去するのに使うため)。LPGやプロパンを原料として白金という触媒を使い、約800℃以上に加熱して還元反応(吸熱反応だから外から熱を与えないといけない)をさせて作るのです。原料中(C3H8など)の水素分のみを取り出し、炭素分はCO2として大気に排出します。その上、還元反応(吸熱)に必要な熱を付けるための燃料の排ガス(CO2含む)も大気に排出します。
燃料電池車のニュースで「究極のエコカー」と言いつつも必ず「走行時は水しか出さない」と補足するのは、走行時以外で大量のCO2を排出しているからです。でも、最近はそういう欺瞞性を覆うため、水素は太陽光発電の余剰電気を利用して電気分解で水から作れば完全なる究極エコカーだと言う新聞記事とかもありますが、そんなわざわざ遠回りをしなくても太陽光発電で発生した電気は電気として電気自動車に供給すればいい話です(電気分解設備が不要の上、工程を増やすことで効率も大きく落ちる)。
電気自動車は確かに一回の充電で走る走行距離に問題がありますが(日産リーフで200km強)、テスラなどの外国勢はそれを克服しつつあります。
つくづく思います。燃料電池車の欠点を全く報じない政府、マスコミ。その欠点を知ってか知らいでか燃料電池車の優位性を褒めちぎる車関係ジャーナリスト(多くの場合、欠点には言及しない)。それにしても不思議なのはトヨタ。あの世界のトヨタがこの致命的な欠陥に気づいていない筈はない。また、それに便乗しようとして水素スタンド設置を名乗り出ているJX日鉱日石エナジーや岩谷産業。交通事故が起こった場合の水素の危険性(超高圧での爆発、漏れたり燃焼しても見えない)や貯蔵方法の困難さ(長期にわたると金属を劣化させる)に関する消防法や高圧ガス取り締まり官庁・・・
気づいていない筈はない。なんでみんな黙っているんだろう。不思議だ。あんまり不思議なので書いてみました。
ps:水素の製造方法については上記の「LPGの改質反応」「水の電気分解」の他に「副生水素」「発酵による水素」がありますが、副生水素は既に使用されており、使用されていないものは純度が低く純度を上げるために膨大なコストや技術的な問題があるもの。発酵による水素は効率が低く、量の確保が困難などの問題がある。
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今朝(もう昨日か)のテレビ東京のニュースでソーラーシェアリングの話が出ていました。 |
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先週、クラハ(クラブハウス)へ行った時に風車10基の内、7基が稼働していて驚いた(従来は4基又は3基しか動いていなかった)ことを書きましたが、今日は10基全部が動いていた。 |



