戦後最大の食品公害とされているカネミ油症事件の被害を支援する市民団体主催の
「カネミ油症被害者の全面救済を求める高知集会」がかるぽーとで開催されました。
これに先立ち、元高知大学長の立川涼氏が(愛媛大学名誉教授)ダイオキシン・
環境ホルモン対策国民会議理事長の立場で講演されました。
立川涼氏は、私が活動しているNPO法人黒潮実感センター理事長でもあります。
講演で立川氏は、
化学物質は必要な技術だが、生態系破壊が起きているのはまぎれもない事実である。
PCB研究をはじめたころは、「PCB」「DDT」「BHC」などアルファベット3文字を
ならべて“おどろおどろしく”国民を欺く学者がいると国は批判したそうです。
お役所は業界に向いている。
安全とは何かは、人によって基準は違う。毒性はない、毒性は少ない、毒性は強い・・・。
毒性議論はエンドレスである。したがって、化学物質の安全な使い方を取り決めた法律を
制定すべきた。などと述べました。ソフトな語がかえって印象的です。
この後、認定患者の中内さん親子が被害者体験を語りました。
息子の孝一さんは上唇と上あごが裂け、肺炎を併発した状態で生まれてきました。
母親は、出産後4か月以上対面できず不安な日々を過ごしました。
小学校では右耳に腫瘍ができて、廃人になるかもしれないという手術も受けました。
学校ではいじめにも遭いましたが、両親からは弱さは強さの源だと教えられ、
友達の支えもあり、現在は高知市の臨時職員の福祉関係でお仕事されています。
現在、国に認定されていない患者も含む全被害者を救済しようと、救済法案の制定に
向けた取り組みを進めています。カネミ油症は他の公害に比べても国の支援が足りず、
満足な医療を受けれない、結婚への差別(黒いあかちゃん)様々な問題を抱えています。
カネミ倉庫の医療保障制度は貧弱なまま、PCB製造会社のカネミは油症の責任を否定し
続け、被害者に対する国の公的支援もありません。PCBやPCDFなどが複合的に
どのような影響を人体に及ぼし、健康被害としてどう現れるのかという点は、いまだに
正確には解明されていません。
カネミ油症とは
1968年、長崎、福岡、広島、山口、佐賀など西日本一帯で汚染された米ぬか油を
食べた人々が健康被害を訴え、翌年2月までに約1万4千人の届出がありました。
米ぬか油を製造したのは北九州の製油会社カネミ倉庫で、脱臭過程に用いられた
PCB(ポリ塩化ジベゾダイオキシン)等のダイオキシン類であることが1972年に
判明しました。その健康被害の深刻さは、事件発生から39年たった今なお、
被害者の多くが様々な全身症状に苦しめられ親から子、子から孫へと世代を超えて
受け継がれている現状です。
カネミ油症は、ダイオキシン類の経口摂取による最大級の食品公害であり、
健康被害の重篤さは、日本の医学界はもとより、国際的にも大きな問題と言えます。
このような化学物質汚染は特別なことでしょうか?
毎日放映される抗菌グッズ、防虫剤、合成洗剤はどうでしょうか。
人体に影響ないから・・・。臭いはイヤ・・・。濯ぎが簡単・・・。
確かに日常生活に害はありませんが、使わなくてよい商品であるとも言えますね。
では、室内環境汚染はどうでしょうか。気になりませんか?
化学物質だらけの家を買っていませんか・・・
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カネミ油症被害者の全面救済を求める高知集会 決議文
(一部搭載します)
カネミ油症事件は、ダイオキシンを直接食するという人類史上
ありえない、あってはならない事件であった。だが起こった。
人類史上初めである以上、その治療方法は医者ですらわからない。
私たちは、被害者の苦痛に満ちた、だが、貴重な経験をまず知り、
そこから謙虚に学ぶことから始めなければならない。
生命や健康ほど尊いものはない。
「同じことを二度と繰り返してはならない」ことを
誓おうではないか。カネミ油症被害者への公的支援を求めて
「カネミ油症被害者救済法」の設立を目指して、私たちは
全力をもって立ち上がることをここに決意する。
2010/2/16(火) 午後 5:01 [ 金輪継ぎ ]
自然の物質も多くは毒性があります。人工的な合成化学品を有害と言い切ることは不可能です。多くの生物は、共生の中で、食物を獲得する中で毒性を克服してきました。人工的な化学物質の問題は、意図しない循環システムにおけるメリットのない環境や生物への影響まで評価されていないことです。
膨大な循環システムの管理を覚悟して使用していくしかありません。
薬も毒というように、メリットと毒性のバランスの管理が化学物質を使用するための条件なのです。
一般的に、自然のものは、分解性があり、毒性も効能も短期間です。
(地下に埋めると分解も遅くなる可能性があります)
逆に言えば、自然成分由来だからといって安全とは言い切れないのです。
昔から良く使って、よく知っているものを必要なだけ使うことでしか、安全を保証できないのかもしれません。あまりにも多くの化学物質に接触する弊害(化学物質過敏症など)もあまり分かっていない現実があります。
2010/2/16(火) 午後 5:08 [ kukai ]
追加です、化学物質について、多くのメーカーが取り組んでいます。
しかし、顧客や素人に分かる情報が、必要なときに、分かりやすい内容で公開さているとは,いえません。
欧州の規制であるREACH規制は、そういう法律です。
日本は、法律で定められた範囲の安全シート(MSDSというものですが、素人には解読できません)で公開しているのが、現実です。
車・家・公共財・シャンプー・洗剤・WAX・・・・
2010/2/16(火) 午後 5:13 [ kukai ]
kukaiさん、いつも的確で分かりやすく教えていただき感謝しています。仰るように栗にも必ず副作用があります。父親もがん治療に分子標的剤を使っていますが副作用も大きいです。
また、自然成分ものがらか安全・安心でもないでしょう。
手元に「化学物質の逆襲」という書籍があります。1999年発行です。
著者のお一人に松崎早苗さん(当時:物質工学工業技術研究所)と
亡くなられたご主人の名前を付けた「松崎武彦高知エコ基金」を
立ち上げました。(非営利活動法人申請中)
化学物質の利便性に依存にしないことが一番でしょうが、難しい問題ですね。
kukaiさんの教えから学びましょう。
2010/2/17(水) 午前 9:52 [ 金輪継ぎ ]
ポリ塩化ベフェニールでしたっけ(^^;
電気のトランスの絶縁油として昔、大いに利用された素材ですね。
この、物質の廃棄にも日本は対処するのにも無知も手伝って遅かった事を思い出しました。
2010/2/17(水) 午後 7:58
科学の限界を超えた処理野力があるのかないのか・・・。
ブームの太陽光発電使用後の厳格な処理もないまま
経済の立て直しのために販売数が伸びています。
廃棄しても土に還らないものが多すぎますね。
2010/2/18(木) 午前 8:31 [ 金輪継ぎ ]
住宅の高気密性・高断熱性への技術革新が、シックハウスの原因とも言われます。省エネと人の健康のバランスが崩れています。
床や天井の建材やゴムのVOC(揮発性有機溶剤)の使用を甘く見たツケなのです。
人体や環境の変化は、緩やかに見えて、なかなか収まりません。
伝統工法の良さを知らずに捨てた日本人のミスでしょう。今からでも、これからの時代にあった住宅つくりを考えることが必要と思います。
2010/2/22(月) 午後 8:44 [ kukai ]
kukaiさんお返事が遅くなって申し訳ありません。
住まいは、居住者の生命の保全(安全・健康)を
保証することを対象に建築することが責務でしょう。
しかし、全国共通の安価な材料による利益誘導型の
ハウス(家とは呼ばない)が何の規制もないなま
乱立されてしまったのが現実です。
私たち大工職人も、伝統構法の良さをPRすることなく、
我技術に満足してきました。
kukaiさんの仰る通り、これからの時代にあった
住宅づくりを考えることはとても重要ですね。
いつも応援ありがとうございます!!
2010/2/24(水) 午後 10:29 [ 金輪継ぎ ]
カネミ油症被害者の未認定問題
油症被害の届出は、1969年7月1日現在で1万4320人である。これ以降公式の届出数は公表されていない。これに対し、認定された油症被害者は申立時現在1867人で認定者の割合は13パーセントである。この「認定」率は食中毒事件としては極めて異常である。
カネミ油症事件は、食中毒事件であるにもかかわらず、最終的な報告文書はどこにも存在しない。この異常に低い「認定率」は、初期の「皮膚症状」に偏った「診断基準」による患者切り捨て以外の何ものでもない。食品衛生法の規定とおよそかけ離れた検診・認定制度によるものである。
通常の食中毒事件においては、医師の届出・保健所による調査により「認定」されるが、カネミ油症事件では、法にない「認定制度」により、多数の未「認定中毒患者」が生み出された。
また、カネミ油症被害に対する「恒久対策」がないことから、「苦労」して「認定」してもらっても実りは少なく、このことが被害者を検診に消極的にさせている。
2018/1/17(水) 午前 5:46 [ カネカのPCBによるカネミ油症 ]
「カネミ油症とはPCBの人体実験である。」(紙野柳蔵・朝日新聞社「PCB・人類を食う 文明の先兵」1972)、「カネミ油症という、そのまま人体実験とさえいわれる日本独自の悲惨な体験」(藤原邦達「PCBの脅威」第三文明社1973)など、
カネミ油症事件は人体実験だったと指摘する人々がいます。
油症認定患者約4割が長崎県五島列島に 集中していて、福岡県に匹敵する被害者がいることです。
五島列島は「次世代への影響を確認するには絶好の場所」であったわけで、たまたま事故油だけが、それまでまったく取引のなかった離島に持ち 込まれたのは単なる偶然であると考えるには出来すぎた話に感じられます。
2018/5/20(日) 午前 10:55 [ カネカ油症の責任H30年12.01高砂 ]