カタカナ英語 と 語学音痴

徒然なるなるままに, 奇妙なる 列島の語学について語る

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 【 列島 外国語学の、昨日今日 】  
 
 () はじめに

日本が鎖国を開き、外国との交流を正式に始めて以来、すでに百数十年の
月日が経った。 その間、明治、大正、昭和、平成と時代が代わり、世の中が、国際化の色彩に溢れ、英語が国際用語として広く通用している今日に至るも、多くの日本人は依然として英語に悩まされている。 なぜだろうか

日本人が初めて英語に接したのは、もう百五十年ほどの昔になる。
1854年、日本で出版された 「異国ことば」 という本に、
            
  「 久しぶりに会いたるを ーーー ぐるもうねん
   ものもらいしときは ーーー たんきょ

と書いてあった。 英語の初めての日本上陸である。
そして、1860年に初めて米国を訪問した幕末遣米使節団の記録にも同じことばが紹介され、
              
  「 ゴリマンネン とあいさつし、
   ウエレウエレタンキョ と礼を申す

と書いてあった。

今を去る 百六十年ほど昔の日本人に, 英語の Good morning が、 ぐるもうねん 又は ゴリマンネン に聞こえていたことがこれによって分かる。

今日、大半の日本人は good morning を、 グッド モーニング と発音している。 ゴリマンネンに比べるとかなり原語の発音に近くなったので、大なる進歩だと言える。 しかし、 ここまで持って来るのに要した歳月の長さを思うと、ただただ驚く外はない。

戦後、日本のプロ野球が初めて米国遠征した際、現地の人達が、ロスアンゼ
ルス・ドジャース ダジャース と発音しているのに 日本の選手達は気が付いた。 それでも、皆 依然として 「ドジャース」 に執着したが、 ただ一人だけ 「ダジャース」 に言い換えた選手が居た。ただ、それだけのことで、その選手は、他の日本選手に、 「あいつは カリスマ を持っている」 と言はれるようになった。 という逸話を当時の雑誌で読んだことがある。

ドジャース から ダジャース に、ド に言い換えるだけで、 なぜカリスマ が必要なのか。 又、 good morning グッ モーニン の方が英語らしい上に,より簡単に発音が出来るにも拘わらず、 多くの日本人はいまだに野暮ったい グッド モーニング を好む、 なぜだろうかと思う。

ごく些細なこれらの逸話のウラに、 日本人対外国語の戦いが長期に亘り苦戦に陥っている謎を解くカギが隠されているような気がしてならない。

長年、日本の外に住んでいるという傍観者的な立場で、 異った角度から、多くの実体験をもとに、日本人が外国語に悩まされている主だった原因はなんなのか、そして、ちゃんとした自分の言葉があるのに、なぜ、日本人は外国語に悩まさなければならないのか、感じたまま 書き出して見たいと思う。
 

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