川柳 &都々逸(katatumuri サロン)

★ 川柳を毎日、都々逸とエッセーなども書いています。

エッセー&川柳鑑賞

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     川柳 鑑賞
かけそばがうまいやや暗い電灯の下
               
かみ合わぬ話さておき啜るそば
 
 「蕎麦はまだ花でもてなす山路かな」は芭蕉。「ぶっかけがよいと花嫁いいかねる」と俳句も川柳も蕎麦を詠んだ古句は多く、蕎麦は日本古来の食べ物で江戸っ子文化の味でもあった。
 最近では健康食としても注目されており、その日本的風味にも惹かれてよく食べるようになった。晦日そばは年越しに欠かせない。

ふんぎりがつきスタートをやり直す
               
きのうより今日を見詰めておく目線

 何事にも振り出しに戻って再出発する事は、これまで折角踏んできた足跡に固執してなかなか出来難いものである。
 しかし新しい今日をしっかり見詰めて再スタートを切るのだ。
 迷い悩んだのちの新しい決意が窺える。

真っ直ぐな道で仏に出会わない
 自分はこれまで心の一分一厘の狂いなく生きてきたとは誰も言えないだろう。
 自己反省の物凄く深い親鸞聖人は「いずれの行も及ばぬ身ゆえ地獄は必定」と嘆いた。
 そしてそんな極悪深重、煩悩具足の哀れな衆生を救おうとして、危険な道で仏は待っていると親鸞は説いた(歎異抄)
 「弱き者よ われに来たれ…」とイエスもいう(賛美歌)

枯木にも夢すずなりにして喜劇
 今年も七夕さんには園児にまじって願い事や川柳を書いた短冊を笹に飾った。
 枯れ木にも(老人に)夢を一パイ吊って何を願うのだろうと、句主は自らおかしがる。
「喜劇」の結句がうまい。

改憲をしたが九条抜けていた
 戦争放棄という人類の究極の高尚な理想を掲げるのは唯一の核被爆国日本だけだ。
 この実行を国会権力に命じている九条の存否が国民投票で決まろうとしている。

ロゼワイングラスはふたつあればよい
 桜色のロゼワインを仲良く酌み交わすフルーティーなご夫婦に、そしてこのオシャレな川柳に小生も乾杯!

平凡と言う幸せよ合歓の花
 ピンクの雌蕊雄蕊だけでできたような繊細な花弁の合歓の花は、貴婦人のように上を向いて咲いている。
 平凡の中に次元の高い幸せを見つけた女性らしい、うまい句である。

置き傘の情にすがる紅花しぐれ
「…もっと酔わせて 抱きしめて 
  外はやらずの紅花しぐれ…
  恋は人世の通り雨…」
 と歌う切ない「紅花しぐれ」を受けたこの句は次のドラマを想像させる。
 人生はそれぞれ一巻のドラマである。

           7−6  記

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     川柳 鑑賞

焦点を影に合わすと人がぼけ  
 じっと見詰るとその人も影もぼやけてくる。人の影なのか影が人なのか?
 その人は自分のことであって、優れた自己凝視の一句だと思う。
 時事や人事で、引き離して鋭く切り込むのも川柳であるが、この句のように引き寄せて凝視する句が文学的現代川柳ではなかろうか。

約束も包み過ぎると綻びる   
談合と分かっていても封をする

 公共事業があると殆んどの場合、裏で談合が行われて隠蔽される。
 砂糖に群がる蟻のように、国民の血税を使う事業から、甘い汁を吸おうとする政官財の癒着の構造は、昔から今なお改まらない。
 しかし、こうした裏取引の談合はいくら封をしたってきっと裁かれるだろう。
 官製談合の元凶となる官僚OBの天下りを規制するために、先の国会で国家公務員法が改定された。 (垣間から抜け道の見えるザル法みたいだが…)
 
四季の花にまだ父母を恋う水たまり
 春は春の、夏には夏の順を追って咲き代わる折々の花たちのよって、美しいわが国の四季は巡る。
句主は、澄んだ水たまりに映る花の姿に、懐かしい亡き父母が重なって見えると詠う。 

子が遊ぶ顔から喜劇降ってくる
 子ども同士のカタコトのやりとりや、頑是無い遊びを見ていると、われ知らず微笑が湧いてくる。作られた大人の万歳や笑劇とは違った、心からの爽やかな笑いに誘われる。
 子どもらの可愛い動作から「降ってくる」と巧に表現された。

絵ごころがひまわり咲かす休耕田
 かつては雑草いっぱいの休耕田であったが、一面にレンゲの花や菜の花や、夏はヒマワリが広々と咲き揃う田んぼが出現して美しく、この田の主人の絵心がこよなく嬉しい。
句主は絵も巧みで昨年の本誌を飾って頂いた。本年の表紙絵はたか子さんである。

                 6−5  記 

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川柳鑑賞

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     川柳 鑑賞
☆靴ひものゆるみ戦士にある油断 
 勝って兜の緒を締めよと言ったのは昔のことで、現代は靴紐なのだ!
 靴ひもの弛みに油断があったとは意外な発見である。
勤勉な産業戦士の姿が浮かび、しかも面白い川柳である。

☆三叉路の風に対決感がある  
 十字路ならゆっくり前と左右を見るが、斜めでは日常生活でも無意識に身構えるところがあり、この微妙な心理の描写とその意外性が素晴らしい。
そして三叉路でなく「三叉路の風」としたところがよかった。

☆雨の降る風景を描く無菌室  
無菌室は癌治療などの時、抵抗力の弱い病人が空気中の雑菌やウイルスに感染しないようにフィルター装置で保護する。
重病の患者と、それを心配して見守る家族の重苦しい雰囲気を「雨の風景を描く」とは見事な比喩である。

☆リア王にならぬ財布の口締める
  四百年前シェクスピア作の「リア王」は四大悲劇の一つで、リア王が三人の娘に国を分割して与えることにしたのが、姉妹の争いの元となり、末娘はフランスに逃げて妃となった。
末娘と王は長女次女の軍勢と戦ったが敗れ、王は妹娘の遺骸を抱いて絶命する。
 句主は一句に「リア王」をあげて遺産を巡る骨肉の争いの恐ろしさを警告した。
「子孫に美田を残さず」と西郷隆盛は言っている。

☆新緑に合わそう帽子買い換える  
 山の青葉若葉は日増しに濃くなり小鳥たちは嬉々と枝の上で番ったりして、初夏の季節はものみな生命力に溢れる。
 われわれ人間も新しい帽子に被り換えて、頭の鬱も解き放って元気になろうという、明るい初夏への賛歌である。

 
                5−5  記

川柳鑑賞

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     川柳 鑑賞

☆ 飄々とわが道を往くはぐれ雲
 「お〜い雲よ 馬鹿に呑気そうじゃないか 何処まで行くんだ 磐城平の方まで行くんか」と暮鳥は詠っているが、この句や詩のように自然に目を向け、流れる雲を見上げるゆとりの時があってよい。
 句主の悠々自適の句とも読める。

☆ 散り際が潔い良いのを花と言う
  
 春は花、花は桜。桜は日本人の心の拠り所みたいになっている。万葉集時代は花と言えば梅の事であったが、古今集以来は桜を指すようになった。
 咲ききったと思ううちにサット惜しげもなく華麗に散ってしまう桜花の命に、日本人は愛惜と切ない無常の美学に酔うのである。
 しかし戦争末期の九州沖海空戦で「桜花」という人間爆弾飛行機もろとも年若い兵士が敵艦に体当たりして散華した恐ろしい戦史は、痛恨の極みであった。

☆ 歴史観セピアにかすむ半世紀
   
 桜花爆弾のことも、日本の都市の殆んどが焼け野原になった悲惨な戦禍の歴史も、年の経過とともに風化し霞んできた。
 戦後半世紀を経た今こそ歴史を振り返り、平和を大切にしたいと句主は訴える。

☆ BGMをワルツに変えて帯結ぶ
  
 背景の音楽を円舞曲に変えて袋帯を結ぶという、静から動へ華やいでゆく心理の推移を巧みな比喩で詠った、女性作家ならではの佳吟であった。

☆ 賑やかに笑いが沈む瓶の底
   
 今やうたげの最中なのだ。さんざめく浮き世の宴、人生の宴も次第に終わる。
 壺の底でなくて酒瓶の底なら嬉しい。

☆ 空っぽになれば五月の風の中
  
 南から北へ日本列島を華麗に彩った桜の花も儚く散って何となく空虚になったが、代って葉桜が美しく、掲出句のように芳しい五月の風は私どもの情感を満たしてくれる。
 汚職や犯罪を無くして、この国の美しい自然や「風薫る」とか「新緑滴る」とかの美しい日本語にふさわしい「美しい国」に早くなるといい。  

川柳鑑賞

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     川柳 鑑賞

☆ 欲捨てた一瞬小石に蹴躓く

 人の飽くなき欲望は禍の元となるが、さりとて欲が無くなったら或いは風船玉のようになるのではなかろうか。
     ♪「歩みを止めず夢見よう 腕を振って 足をあげて 休まず歩け」
     と水前寺も唄うが、躓かぬよう足をあげて活発に生きたい。
 

☆ 仏様ごめん十字のネックレス
             
 お寺へ参り、神社にも詣でるし、神父さんのお話を聞くこともあり、殆んどの日本人は多神教である。 バランスよく一つの宗教に傾斜しないから、狂信も妄信もなくて宗教紛争やテロなどに走ることがあまりない。
     「お守りさんも持っているし、胸のクルスもお洒落の一つよ」


☆ 研ぎ澄ます耳が何かを拾い込む 
☆ 散る桜ぼんやり見てる春の午後

             
 今年は記録的な暖冬で春の訪れも早かった。草木や小鳥などの自然への順応も合わせて早い。
   人も変化する風の音や、萌え出す草や蕾や、散る桜花に人生の喜怒哀楽を重ね合せて物思う春愁である。
     「何かを拾い込む」とは膨らみのある絶妙のフレーズであった。

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