原木シイタケ基準超 鉾田産でセシウム2011年10月06日
県林政課は5日、鉾田市でハウス栽培されていた原木シイタケから、基準値を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。
3日に東京都から基準値を超える事例があったという連絡を受け、県で同じ生産者の原木シイタケを検査した結果、1キロあたり990ベクレル(基準値は同500ベクレル)の放射性セシウムが検出された。県は鉾田市全域のハウス栽培の原木シイタケについて、安全性が確認されるまで出荷と販売を自粛するよう要請した。
茨城県の原木シイタケの生産量は1099トン(2009年)で全国第4位。鉾田市では60トンが生産されている。
さてシイタケなどキノコは何故放射性セシウムを吸収しやすいのだろうか。
ある研究者はこんな学説を書いていました。
キノコをつくる菌の本体は菌糸である。これらは普段われわれの目に触れること
はないが、倒木や土壌中に張り巡らされ、シロナガスクジラより大きな菌糸体もみ つかっている。地球上で最大の生物とも言われるゆえんである。この菌糸が、森林 生態系での物質循環に重要な役割をはたしており、放射性セシウムの挙動にも影響 を与えているらしい。最近の研究によると、土壌中の放射性セシウムの30〜40% が菌類の菌糸に保持されている。また、菌糸の移動やキノコの発生に伴って放射性 セシウムが移動し、土壌中での再分配が起こるという報告もある。菌糸がセシウム を保持する能力を室内実験によって明らかにする試みもなされている。筆者らも、 放射性同位元素を用いた室内培養実験を進行中である。 放射性セシウムと言えどもその生物・化学的な性質は安定なセシウムと同じはず である。最近、筆者らはキノコや植物中の安定元素を分析し、放射性セシウムの 濃度と合わせて解析している。その結果、キノコは植物に比べて、セシウムやルビ ジウム濃度が高く、反対にストロンチウムやカルシウム濃度が低いことが明らかと なった。東海村の松林で集めたキノコ中の安定セシウム濃度と放射性セシウム濃度 の相関は良く、両者の比はほぼ一定であった。即ち、キノコは本来セシウムを吸収 しやすい性質を持ち、放射性セシウムは安定セシウムと共にキノコに取り込まれて いる。また、森林の表層土壌に移行した放射性セシウムは、比較的早く安定セシウ ムと平衡になり、森林生態系での物質循環に取り込まれていると推定される。 なぜキノコにセシウムが濃縮されるのか、吸収機構の詳細は不明である。研究材料 として興味は尽きない。冬の夜、温かい鍋をつつきながらキノコの不思議に一寸思い を巡らせてみてはいかがだろうか。 |
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