キバラモクメリガ幼虫の受難
鳩吹山(313.5m)
2006年6月15日(木)晴れ
梅雨時特有の、朝からジットリと汗ばむ一日だった。
土田公園駐車場から見上げる鳩吹山は、立ち登る水蒸気の影響か中腹から上部が霞んで見える。一台の車もなく閑散とした駐車場を後にして、公園内の散策路を氷場登山口へ向かった。
春先、カタクリの花を見物する人達で賑わいを見せた公園は、人影もまったく途絶え静かな佇まいに戻っていた。私の歩く気配に驚いて足元から飛び立つ蝶も、私の周りを大きく旋回するとまた元の位置に翅を休める。
カタクリの群生地は、夏草が生えそこにカタクリの花が咲き乱れていたとはとても想像できない状態を呈していた。
氷場遺構の石垣を横目に、馬の背登山口から入山した。
梢越しに木曽川の流れが見られるが、道は狭くその上鳩吹山特有の粘板岩が砕けて出来た道は大粒のザラメの上を歩くようで足元が実に覚束ない。とにかく足元に注意しながらの急登が続く。その時、道の中央付近で蟻の集団が蝶の幼虫を運んでいるのに遭遇した。
15匹ぐらいのクロオオアリが「キバラモクメリガ」の幼虫を拉致しようと周りを取り囲んでいた。良く見ると蛾の幼虫は生きていて彼らの牙から逃れようと必死で蠢いているが、多勢に無勢、クロオオアリは牙をキバラクロメリガの体に打ちこみこれまた必死で巣穴に運び込もうとしていた。
私は、この一部始終を観察していたが可愛そうな蛾の幼虫にも、クロオオアリにも一切手を出さず見守った。
写真説明
1)土田公園に咲くヨウシユヤマゴボウ(外来種・別名アメリカゴボウ)
※ヨウシュヤマゴボウは猛毒の為に葉も根も食べられない。夏に赤黒く熟す実は食べられるそうだ が、私は食べた事はない。
2)「シソバタツナミソウ」葉がシソ葉に似ているところから付けられた名前
3)公園の草原で翅を休めるベニシジミ
4)馬の背から日本ライン展望
5)「ナツハゼの実」秋になリ、赤い実が黒く熟すと食べられる。
6)クロオオアリに運ばれる「キバラクロメリガ」ヤガ科の最終幼虫
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