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伊吹山花の歳時記・夏・グンナイフウロ
伊吹山花の歳時記・夏
グンナイフウロ(郡内風露) フロソウ科 フウロソウ属
今から40年も前の古い昔のこと、伊吹山山頂で朝を迎えた。朝露を5枚の花弁に一杯に付けて、やや重そうに頭を垂れるグンナイフウロは今まで見た山の花にどこか違う。薄紫紅色のやや大きな五弁の花、先のとがった子包、大きな葉と太目の茎、それらに細い産毛がびっしり付いた様子を見て毛深い花だと思ったのが今でも思い出される。
伊吹山で始めてお目にかかったグンナイフウロは、その後伊吹山を除いてどの山でも見ることがない。図鑑などによると生息する地域は北海道・本州中部以北とあるから、咲いている地域も広範囲であり、訪れる時と開花する時期とが合致しないのか、私にとっては伊吹以外では幻の花に変わりはない。
グンナイフウロの語源、グンナイは山梨県東部の桂川流域の古名。その地で最初に発見されたところから「郡内」の名前がつけられた。またフウロについては朝露が毛深いマントに覆われ風にゆらめき輝く様子から「風露」の名前が生まれた。
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