かつ爺の「山の歳時記」

ゴミを拾いながら徒然に書いた山日記

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曾爾高原のススキ

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里山の四季・秋・薄(すすき)

里山の四季・秋・曾爾高原(奈良県)
ススキ イネ科 ススキ属


ススキといえば、幼少の頃の、大戦の時代を思い出す。当時私は祖母と二人の弟と一緒に、父方の田舎へ疎開していたことがあった。今にして思い出せば十五夜のだったのであろう、年上の従兄弟たちに交じり他所の庭にこっそり忍び込み、縁側に飾ってあった団子を失敬してくる。

その夜のお月様が、真丸だったのか思い出すことができないが、失敬してきたお団子の味は楽しかったことと共に今も思い出す。

中秋の夜のお月見は、農耕民族がその年の最後の収穫を感謝して祝う儀式として始まったと考えられる。恐らく縄文期に中国から入ってきたとされる稲作文化と同時代から面々と受け継がれてきた信仰だったに違いない。

ススキは一説によると、魔除けの力を持つとされる秋の七草(尾花)のひとつで、お月見の飾り花に使われた。所によっては、大根にススキを刺して田に置くとか、軒先に置くなどの習慣もあった。


屋根を葺く材料として欠かせなかったススキは、別名尾花、萱(かや)とも呼ばれた。萱は屋根を葺く材料として「仮屋根」が訛って呼ばれたという。
その他、炭俵の材料として、河口の周辺にある。地域によって、つい十数年前まで半栽培的な萱の維持管理は、村の重要な収入源として続けられてきた。

そのススキも現在では殆ど使われることもなくなり、絶滅にさらされている。
写真は、奈良県曾爾村のススキの原野であるが、近頃ではこれだけの規模で咲くススキの原野は見られなくなってきた。残したい日本の原風景である。


「人皆は 萩を秋と言うよし 我は雄花が 末を秋と言うはむ」
みんなは、萩が秋の花と言うけれども、私は雄花こそが、秋の花だと言いましょう

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