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里山の四季・冬・藪柑子(ヤブコウジ)
里山の四季・冬・鳩吹山
ヤブコウジ (別名・ヤマタチバナ・十両) ヤブコウジ科 ヤブコウジ属
昔から『千両・万両・有り通し』といわれてきたように、花の数の少ない冬の庭や部屋を飾る植物として、艶やかな赤い実を付けるこれらの植物は縁起物として使われてきた。
八月頃に咲く藪柑子の花は、背丈が低いこともあって、雑草の中に埋もれ中々お目にかかる機会もなく冬を迎えてしまう。先日12月4日鳩吹山からの下山途中で、足元に小さな赤い実を見つけ立ち止まった。まぎれも無く藪柑子の赤い実であった。辺りには赤い小さな実が葉裏に隠れるように付いているのが幾つか目に留まる。
藪柑子は北海道から、本州、四国、九州に至る国内全土に分布している常緑の小低木である。樹高10cm前後、地下茎を縦横に伸ばし環境の適合する場所に移動し群生を作る。
鳩吹山の下山途中に見つけた藪柑子も、その場所が彼らの生活に適した場所だったのであろう、大きな群生を作っていた。
ヤブコウジの歴史は古く、万葉集にも詠われている。
「この雪の消残(けのこ)る時に いざ行かな山橘花の実の照るも見む」大伴家持
注・万葉の時代には藪柑子を山橘(ヤマタチバナ)と呼んでいた。山橘や藪柑子などの呼び名の語源は「山の中に生える柑橘類」という意味で、赤い果実を蜜柑の仲間と見立てたと言われている。
ちなみに、有り通し一両・藪柑子十両・唐橘百両・千両・万両となる。
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