ブラザレンについての諸断章

このブログは、プリマスブラザレンに関する個人研究の成果なんかを書いています。所属集会(教会)の公式見解ではありません。

英国史とブラザレン

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ブラザレンと英国史(2)

ブラザレン自体は、アイルランドで発生する可能性が最も高かった、ということは前回お話したとおりですが、それ以外にも、1830年代にしか生まれ得なかったという側面があります。

なぜ、1830年代でなければならなかったか。それは、まず、市民社会の成立と従来の特権階級である貴族、宗教者の力が弱体化していなければ、その強力な権威に対抗してまで、市民の側で自ら責任を取ろうという姿勢は生まれ得なかったように思います。

もともと、自分たちでやってみたい、やれるという思いが与えられなければ、ブラザレン運動事態は成立しなかったでしょう。それがあったからこそ、この運動は成立したといえます。

また、市民社会の一部に知識を求める動きがあり、知識がある程度蓄積していったからこそ、自ら福音を語ることができた、といえます。聖書を読みこなすこと、それは、文字が読みこなせればよいというものではありません。聖書とそれを取り巻くさまざまなものを読みこなす知識があったからこそ、ブラザレン運動は成立したといえるでしょう。

この運動の最初の段階の人々はほとんど、ある程度の社会的地位、あるいは金銭的余裕のあった人たちでした。また、国教会の司祭職の人々が大量に流れ込んできていることもあり、これらの人にとっては、聖書をより深く学び、語るためのツールはそれまでの人生の中で、蓄積されてきたものです。

その意味で、普通の庶民の運動というわけでなかったことについては、記憶にとどめるべきかもしれません。

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>国教会の司祭職の人々が大量に流れ込んできていることもあり、これらの人にとっては、聖書をより深く学び、語るためのツールはそれまでの人生の中で、蓄積されてきたものです。

はじめてコメント入れさせていただきます。
高等教育や聖書学校に対する批判というのは、ブレザレン創設当時のオピニオンリーダー達が自分たちの所属していたそれらからスピンアウトした理由として必要なことであったと思います。しかし、後に続く人達は先人達のような個人的「蓄積」をする環境が無くなるということになってしまったのではないかと危惧します。また、教派の縛りが取り払われたとはいっても、地中海世界時代のものではなくヨーロッパ内陸中心文化のフィルターを通して変質したキリスト教文化の影響は除去しきれていないと危惧します。そのように考えると、ブラザレン独自の聖書研究機関(伝道者養成ではなく、真理の発掘を進めるための)が必要と思いました。

2008/8/9(土) 午後 0:57 [ Luce ]

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Luce様 こんばんは。
ご訪問、コメント感謝します。

Luce様のご指摘のとおり、ブラザレンの初期リーダーにとっては、啓蒙時代を背景として、普通の人が普通にわかる福音という形で福音を語るために、神学部での教育、高等教育、聖書学校などに否定的な視線を向けざるをえなかったようです。まぁ、ズブの素人にラテン語で語っても、意味がないのにもかかわらず当時は、説教でラテン語を頻発させる司祭は少なくなかったようです。ミスマープルシリーズでこの辺の苦情が出てきます。

おっしゃるとおり、イギリス風ドイツ風のフィルターがかかっている海外からの宣教師や伝道者の言動に、「あれ、その根拠はどこから?」という思いをもつこともあります。
たとえば、何で日曜日以外に聖餐式をしてはいけないのか、とか。愛餐式と聖餐式とか、区別って本来新約聖書はしてないんだけどなぁ、とか。

続きます。

2008/8/9(土) 午後 9:16 [ kaw*muk*ih ]

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Luceさまご指摘のとおり、ブラザレン独自の聖書研究機関があればいちばんよいのですが。ブラザレン自身、組織を嫌うので、聖書研究機関、ということにも抵抗があるでしょうね。日本で、伝道者養成機関を作ったときにも、よい印象をお持ちでない方もおられたように思います。イギリスにはブラザレン系の伝道者養成機関はあるんですけど。この伝道者養成機関も、生徒の不足などもあり、現在は休眠状態なので、これから、どのように神学的な正確性を保障していくのか、ということの危機感を私は持っています。神学を知らずに、神学を否定する傾向の強い責任者の方も居られるようですから、聖書研究機関を構成するのは困難では、と思います。
私がいちばん危惧しているのは、日本語聖書だけを読んで、翻訳であることを意識せずに、日本語聖書から導かれる曲解を元にメッセージをしかねない人たちが出かねないところです。『メードインジャパンのキリスト教』ではありませんが、日本の環境に適合するために『モデイファイドインジャパンのブラザレン』になってもらっては困るのですが。

2008/8/9(土) 午後 9:18 [ kaw*muk*ih ]

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「弟子はその師にまさらず、しもべはその主人にまさりません。」とは主と信者との関係に適用されるみことばと思いますが、人間同士にまで当てはめてしまうことが多いのではないでしょうか? そうすると、各世代で到達率90パーセントでも5世代後の初代比較の到達率は50パーセントを切ってしまうわけです! 先人の学ばれたことを活用してでも福音を宣べ伝えることをしなければ信者のこの世での存在意義はもちろんないのですが、質の維持向上こそブレザレンの存在意義ではないでしょうか?

2008/8/9(土) 午後 10:00 [ Luce ]

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Luce様
コメントありがとうございます。

そうですね。先人の学んだこと(広い意味での一体としてのキリスト者が構築してきた知的資産)の軽視は、深刻な悪影響を及ぼすと思います。初代教会のあり方を目指す、という考え方は悪くはないものの、自分達だけが初代教会から連綿としてつながっている、という噴飯ものの思い込みをしておられる信仰暦の長い信者の方も少なくないので。

伝統芸能が当初成立時の魅力を失いやすいのは、現代に生きる人間へのメッセージのプレゼンテーションがまずいことによると思います。そこは、ブラザレンもその点は留意すべきで、聖書研究の質のたゆまざる向上と、さまざまな知的資産への開かれた視線、それと聖書との対比と確認ということを続けていくべきか、と思います。霊性を重視するあまり、知性を軽視することのないようにしてもらいたいと思っております。私自身は、その知性と霊性とをともに重視するあり方を大切にしたいと思っています。ブラザレンの中では、変わり者だと思っていますが。

2008/8/10(日) 午後 10:01 [ kaw*muk*ih ]


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