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今回お勧めする本は、アリスター E マクグラスの近刊、『総説 キリスト教 −はじめての人のためのキリスト教ガイド−』です。
この本が良いのは、キリスト教の歴史、信仰、その神学、神学の発展の経緯とその背景、現在の世界におけるキリスト教、基本的な聖書理解を分かりやすく示してくれる本です。やや、英語圏の人々を背景としているというのか、英国を背景としているのか、若干、かたよりはありますが、カトリック、ギリシア正教、プロテスタント、福音伝道主義、カリスマ派、文学や歴史、音楽との関連、これからのキリスト教の可能性、現代社会とどう切り結んでいくのか、信仰の現地化の問題などを取り扱っています。
特に、ブラザレンの信者は、他のグループに属する信者とフランクに交わる機会が少ないので、他のグループの信者のあり方、信仰の実像、なぜ、他のグループがどのような理解をしており、他のグループがどのような根拠でそのような行為をするのか、を正確に知らないまま、ステレオタイプなものの見方をしていることが多いと思うのです。KGKとかで、他のグループの信徒とフランクにお付き合いされている今のかたがたは少し違うかもしれませんが。しかしそうであっても、カトリック、知識のなさに基づく偏見といっても良いほどの偏った見方、知識のなさと誤解、ギリシア正教に対する理解のなさがある方も少なくない、と思います。もし、われわれが抱いている聖書理解が、彼らのもっている聖書理解に大きく依存しているとしたら、どうでしょう。三位一体は、キリスト集会の信者の発案でしょうか?キリストが神にして、人であるキリストという概念は?これらは、すべて、キリストの体としてのカトリック教会やギリシア正教の先人達が何百年もかけて精緻化した理解だとしたら?私達は、自らの無知を理由に、これらの人々を無視したり、部分的にせよ、否定してよいのでしょうか。
しかし、実際に日常生活でクリスチャンであることを証すると、カトリックとの具体的な違いや一般に普及しているキリスト教イメージに関する質問、キリスト教の概念についての質問を受けることが多いのですが、それらにきちんと通り一遍の答えとはいえ、正確に答えられるブラザレンの信徒は少ないと思います。そういうことは、知らなくて良いとされてきた部分もあるからです。ブラザレンの信徒は、一般の方から、キリスト教の儀式や各グループの違いに関する質問を受けた時、その代わり、私達は、自分達の聖書理解をとうとうと語ることが多かったのではないでしょうか。これでは、質問者にまともな答えをお返ししていることにはならないのではないでしょうか。まず、一般の人々が答えてほしいことを答えて差し上げて、その上で自分達の聖書理解をお伝えする、ということがまず、自分達の本来伝えるべき内容をきちんと伝えていくためには、必要ではないでしょうか。
その意味で、この本は、キリスト教に関する一般の人々が抱く質問にある程度の詳しさで答えるための知識体系を与えてくれます。この本が良いのは、当時の時代背景を抑えながら、あるいは他の信仰と聖書の違いを示しながら、聖書とイエスの概念の独自性、その画期的な部分がどのようなものであったのか、ということを改めて示してくれるところです。
ただ、聖書を絶対神聖視するブラザレンの信徒には、厳しい部分が2つあります。一つは、聖書の成立史の部分です。もう一つは、信仰の現地化の部分だと思います。マクグラスは、多様な信仰のあり方を受け入れる人なので、本当の聖書的なあり方、聖書理解のあり方は一つであるとする人々には、受け入れがたい部分があります。しかし、この本は、この本の読者の聖書理解を、非常に豊かにする本だと思います。
この本は、マクグラスの一連の著作、神の科学、ポスト・モダン世界のキリスト教――21世紀における福音の役割、十字架の謎――キリスト教の核心、キリスト教神学入門、宗教改革の思想などの一連の著作のエッセンスをまとめたものです。その意味でも、マクグラスの信仰と、キリスト教に関する立場の全貌を示すようなガイドブックにもなっています。
いずれにせよ、この本はあなたの信仰生活を豊かにする本だろうと思います。お勧めします。
ただ、この翻訳者の本には、結構、誤植、誤訳、迷訳が多いので、ちょっと注意が必要です。晴耕雨読の日々というブログでHATTORI先生も、この問題は触れられていましたが。
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「軽井沢バイブルキャンプ」で検索しましたら11番目に見つけてアクセスしました。(暇なんですね) 同胞教会?は知っていましたが集会関係でこれだけ書かれているのは唯一では?早速読ませていただきました。共感することやそういうこととか(被り物)教えられて頷きました。早速本をアマゾンで注文しました。高いですが中古で一冊有りました。最近東京から信州に移り、小さな集会に集っています。お気に入りに入れて時々覗かせてもらいます。本の紹介があってもその都度買える余裕はありませんが。
2008/9/1(月) 午後 7:40 [ jjs*rul ]
jjs*rul 様
ブログ管理人の川向でございます。ご訪問、コメント感謝いたします。
英国では、最近1980年代から本がぼちぼち出るようになり、2000年に入ってから、ブラザレン出身のNeil Dicksonという大学の先生がまとめておられますが、国内では、同胞組合論というNozzonさんのサイトが国内最初、私が2番目だと思います。
ただ、Nozzonさんはお若いのであのサイトを作ったあと、いろいろ言われたりしたようです。でも、私は、メインラインからちょっと離れたキリスト集会にいるので、他のキリスト集会の信者さんのことをあんまり気にせずに済んでいるおりますので、好き勝手なことを書いています。
とはいえ、他の方を傷つけずに書くのに、苦労していますが。
しかし、軽井沢バイブルキャンプで発見していただけるとは。また、ちょくちょくコメント入れてください。お願いいたします。
2008/9/1(月) 午後 10:24 [ kaw*muk*ih ]