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ビクトリア朝時代というのは、懐古趣味が幅を利かせた時代でしたが、それと同時に英国人の男性が海外のあちこちに帝国建設のため出て行った時代でした。
帝国の初期に危険と隣りあわせで外国に出て行くためには、身を守るための武器や能力が必要ということで、男性が主に送り込まれることとなるわけです。その結果、国内の男性数が極めて少なく、女性がかなりの部分、あまるということとなり、人口学的に非常にアンバランスな状況が生まれます。
この結果、海外の植民地での結婚を斡旋する業者が出てくることとなります。以下に国内に男性が少なかろうとも、当時、女性に許された労働は、家政婦、ちょっとインテリだと家庭教師、そこまでインテリでないと子供の世話係(ナニー メアリーポピンズがその代表例)といったところになります。
ナニーの場合、家庭に住み込みですから、基本的には未婚の女性となります。若い女性は、その家の主人との恋愛関係などの問題が生まれるため、結構高齢の見た目に印象の乏しいナニーが多かったようです。メアリーポピンズの最初の場面で、高齢のナニーがやってられるか、ということで家を飛び出すシーンがありますが、その女性も結構高齢の気難しそうなおばさんとして描かれています。
余談が続きましたが、クリスチャンの熱心な女性信者にとっては、ある程度帝国支配が進んだ安定した地域での海外宣教というのも一つの選択肢だったようです。そこには若い男性の熱心なクリスチャンの宣教師もいます。少し意地の悪い見方ですが、海外宣教というのは、階級社会でがんじがらめにされていた英国のビクトリア朝の階級社会の枠組みを離れるという側面もありました。
当時の英国で、どんなにがんばっても、誰からも尊敬の面で見てもらえない人々であっても、宣教師として神の福音を伝える限りは、非常にすばらしい教えを持ってきてくれたすばらしい人として尊敬を受けることが出来るのですから。このあたりの事情も全くなかったとは言えそうです。このあたりの事情については、どこかの本に書いてあったので、それをさがし出して、ご紹介したいと思います。
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