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兵庫区の金平町の自宅兼医院を入手し、開業を始めたころだったはずですが、やくざというか貸金業者とトラブルになりかけます。
というのは、当時は、金融システムがまともに機能していなかったころですから、銀行が庶民に今みたいにリテールバンキングだ何だ、個人の資産運用だの何だのいって擦り寄ってきていないころですし、地方銀行も頭が高く、個人や零細業者に資産があるわけでなく、日本国中大企業は別として、資金運用的には、自転車操業状態だったわけですから、基本的に金融は、個人金融、あるいは講のような形での庶民金融しかありません。石濱さんが土地と建物を買った業者も、資金繰りが苦しかったらしく、今でいうサラ金、当時の庶民金融業者(高利貸し)から、借金をして、建築業を営んでいたらしく、庶民金融業者への返済が滞っていたために、石濱さんが支払いをするときには、貸金業者の前で支払いをするというのを約束させられたようです。
今では、考えられないことですが、日本は、金融システムがつい50年位前までは機能していない国でした。特に、個人金融は発達しておらず、これが現在のサラ金システムや商工ローンの諸問題を生む土壌になっているように思います。これはおまけの話。
とはいえ、忘れっぽく、世事に疎い純粋まっすぐな石濱さんは、それをすっかり忘れ、建築業者に支払いを貸金業者の前でするのを忘れてしまいます。それで、怒鳴り込まれて、違約金の支払いを要求されることになります。
結局は、落ち度が石濱さんにあるということで、少なからぬ違約金を支払われたようですが、これがあとで、意外な形で影響を及ぼします。
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