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BassのBackgrounds to Dispensationalismの18ペー
ジにはディスペンセーション説のBassが考える特徴
として、次のことが挙げられています。詳細は、
それぞれについての部分のBassの見解を紹介しま
すが、ここでは、その特徴と注としてその概要を
紹介します。
(1)聖書の解釈における非常に厳密な字義通りの解釈
(注:象徴的表現と思われる部分でも、字義通りの
解釈の適用を求める態度)
(2)イスラエルと教会の間の二項対立的な考え方
(注:イスラエルと教会の間を、極端に対比的に
捉え、相互に対立概念とする考え方)
(3)王国に対するユダヤ的な概念
(注:聖書の王国(神の国)ということをユダヤ的な
理解を強調して捉える概念。イエスの神の国という
表現をユダヤ的王国概念との対比で理解する傾向)
(4)延期された神の王国
(注:神の王国は、イエスの段階で存在したのでは
なく、その到来は延期されているとする考え方。
(3)の概念から導かれる概念で、イエス以降ダービ
ーの時代まで、国民国家としてのユダヤ人国家が
建国されていない以上、神の王国は延期されてい
るという概念)
(5)律法と恵みの区別とそこから導かれる人間に対
する神の関与の違い
(注:救いに関する見方の違いが律法時代(イエス
以前)と恵みの時代(イエス以降)では異なり、両
者を対比的に捕らえる考え方)
(6)聖書の分断化
(注:時代属性により、聖書が示唆している対象が
限定されること。ある特定の聖書の部分は、特定
の人間(ユダヤ人)にしか意味を持たない、という
考え方。このことが明白に意識されていないことが
多い。)
(7)艱難前携挙説
(注:艱難前に信者が空中に引き上げられる、それ
が地上に戻るという説)
(8)大艱難時代の存在理由に関する見方
(注:大艱難は、キリスト信者が取り去られ、
王国の福音(ユダヤ人向けの福音)が語られ、キリ
ストが戻る王国となるという説)
(9)キリストの千年支配の性質に関する見方
(注:千年王国は、神権的な政府が確立され、
旧約時代の預言が実現し、ユダヤ王国の復権が
成されるという説)
(10)永遠の状態に関する見方
(注:黙示録21・22章に預言された文字通りのエ
ルサレムは物理的空間を持つ実際の都市であり、
そこに境界をなすものが全て永住するという説)
(11)キリスト者全体の使徒としての性質に
ついての見方
(注:本当の信者(使徒としての特質を持つ)だ
けが真の教会を形成し、それ以外の本当に改心
していない人からなるキリスト教会はありえな
いという説)
(6)の聖書の分断化など、一部には、強調され
ない考え方もありますが、基本的には、現在
語られているディスペンセーション説には、
これらの仮説のいくつかを取り上げ、それに
独自の解釈が付与されたり、一部が削減されつ
つ、基本的にこの聖書理解に乗ったテーマで、
聖書からの理解や解釈が語られていることが
時にあります。特に、預言や天国の話をする
ときには、かなりこの路線に乗った線で語ら
れていたことが多かったなぁ、と思います。
預言解釈をしてはならない、あるいは黙示録
を学ぶ必要はない、ということではありませ
んが、分からない、態度保留という態度を
持つ勇気が重要かなぁ、私自身はと思います。
なんでも解釈できる、何でもあるやり方で理
解できるというものではないと思いますし、
特定の見方で聖書を見て、聖書に忠実という
主張には、無理があるかなぁ、と思います。
次回以降、この概念についてBassの議論を
追いながら、考えてまいりたいと思います。
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