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ブラザレンの天幕伝道に関しては、以前少し触れたように思
いますが、サーカスとの共通項があるということがあるようです。
Tim Grassもそのことを指摘していました。日本では、空き地が
あまり無いこともあり、サーカスというと、どこかの球場とか、
どこかの大規模な公園を借り切っての公演ということが多いの
ですが、イギリスでは比較的小規模なサーカスによる巡業が
各地にある空き地をちょっと借りるような形で、行われること
が結構あったようです。このあたりは、ヒュー・ロフティング著
井伏鱒二訳(井伏鱒二訳というのがすごい)のドリトル先生の
サーカスでも当時の小規模なサーカス団の様子が伝わってきます。
おそらくオリジナルは1860年代ころだと思われますから、ドリト
ル先生の時代とブラザレンの時代というのはドンぴしゃりかさな
ります。
つまり、一種の見世物小屋敵な存在として、福音伝道があった
ということなのです。つまり、ショーケースですね。本体の教会
(集会)の建物に招く前のショーケースとして天幕伝道をしていた
ということがあります。
映画が普及しているわけでもなく、ラジオすら普及しておらず、
ちょっとお金持ちの家では、本を読んだり、詩を読んだり、ピアノ
を家庭演奏するのが理想的な余暇の過ごし方、貧しい世帯では、
雑談をして過ごすか、お父さんたちはパブでビールで酔っ払うか、
という時代背景の中、このような伝道が行われ、退屈しきっている
人たちに分かりやすくて面白い話をする外の世界からやってきた巡
回伝道者の聖書のお話の時間は、当時の人々にとって格好の余暇の
過ごし方になったようです。
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