ブラザレンについての諸断章

このブログは、プリマスブラザレンに関する個人研究の成果なんかを書いています。所属集会(教会)の公式見解ではありません。

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

「救乃泉(すくいのいずみ)」の創刊号の中か

ら、その巻頭にある文章からご紹介したいと

思います。なお、旧漢字や送り仮名は読みやす

さのために、現代のものに採録者で変えていま

す。また、当て字に近い漢字は、読み仮名を

カッコ内で付しています。

---------------------------------------

 ギブソン将軍は智勇兼備の軍人でありかつ善良な人

であった。彼の部内に名うての悪兵士が一人居って、

多くのものは迷惑を覆(こうむら)らされていた。

彼の名はトマス・ハツチンスと呼ばれていた。

 翌日、その兵士はギブソン将軍の許に連れてこら

れた。将軍は彼へ、何か申し開きがあれば云えと聞

いた。ありませんと彼はぶっきら棒に答えた。そこ

で彼のために記録が読み上げられた。それには彼が

たびたび軍法会議に付されたこと、鞭打ちに逢った

こと、重兵倉に処せられたこと、禁固刑になった事

等であった。

 そして彼を携え来た軍曹は云った。

 「彼は連隊中での一番悪いものであります。」

 すると将軍は軍曹に尋ねた。

 「では彼を処罰すればよい兵士になるであろう

か。」

 「いいえ、それで反って(かえって)彼は同僚や

国、神様までをも、憎むようになっています。」

 「そうであろう、私もそうと思う、そこで私は今

度は異なった方法で彼を処置しようと思う」と云い

ながら将軍は傍らに消然(しょうぜん)と立ってい

るハツチンスに、このたびはお前を自由にして上げ

よう、私はお前を罰したくはない、軍法会議へ廻し

度(た)くない、おまえは自由である、部隊に付い

て軍人の本文を尽せ」

 と云い、傍らで驚き覗(み)つめ居る軍曹に、

 「軍曹!私の言う事を聞きなさい、トマス・ハツ

チンスを善良な軍人にするには今までの方法では駄

目であった、それで今度はこのような処置をとった

のである、それは私の命令である、従わなければな

らぬ、彼を良きものとするために連れ帰りなさい」

 軍曹と守兵とは室(へや)から出た、ハツチンス

はまだ身動きもせず立っていた。将軍は

 「お前は自由になったのだ、早く行きなさい」と

やさしく云った。

 彼の眼から涙はにじみ出た、彼は感謝の敬礼をし

て静かに室を離れた。

 その後のハツチンスは全く変った男となり、のちに

は軍隊一の模範兵士となったのである。彼は将軍に全

く打たれたのであった。将軍の愛を忘れる事は出来な

かった。

 この事実は神の恵の力をよく教えている、彼は悪い

男であった、軍の法と力も彼の性質や行為を変える事

は出来なかった然し、愛は彼の堅い心を砕いてしまっ

た。

 これと同様、罪深い人間に対し神の御愛は示された。

それは神の御独子(ひとりご)を賜うたことに依って

表れているのである。

 軍曹はギブソン将軍の囚人を許した事に驚いてしまっ

た、囚人は許しを乞うたわけでもないのに。今日たくさ

んの人々は罪の許しを得んものと努力している。その実、

彼らは聖なる神の光の示しによる道ををとろうとはして

いない。
 主イエスキリストは罪を知らない、罪を犯さない、罪

のないお方であった。しかし、彼は我らのために罪を負

い給うた(たもうた)のである。これ我らは彼に在(あ)

りて神の義となるを得んがためである。「彼は己を与え

て凡ての人の贖罪となり給えり」(テモテ前二の六)

「主は我らの罪の為に付され、彼らの義とせられん為に

甦えらせ給えるなり」(ローマ四の二十五)真(まこと)

に主は我らに代わりてわれらのために死に給うたのであ

る。「この故に兄弟たちよ、汝ら知れこの人によりて罪

の赦しの汝らに伝えられらるることを……信ずる者は皆

この人によりて義とせらるることを」(使徒行伝十三の

二十八、二十九)かくの如く神の恵みの福音を受くる者

は神の義、神の栄光、神の美、神の完き(まったき)を

着せられるのである。(A.M著F生)

 「されど我らがなお罪人たりしとき、キリスト我らの

為に死に給いしによりて、神は我らに対する愛をあらわ

し給えり」(ローマ五の八)

----------------------------------------------
 たぶん、どこか(おそらく英国の雑誌か伝道用の小文

書にあったものでしょうか)の文章を、藤本善右衛門さ

んでしょうか、Fと云うイニシャルを持つ方が翻訳され

たもののようです。

 まず、身近に感じるような具体的社会の記述があって、

そこに表れている愛と聖書の神の愛とを関係させながら、

論旨が展開されていきます。そして、最後に、聖書の中

からイエスの愛と神の義のテーマが聖書から引用され、

それと人間との関係が説明されるという、一つの典型な

説教の形ですね。未だに私も、このような展開方法(使

うテーマとしては、映画のワンシーンを使うことが多

いですが)を用いているのですが、全く聖書と関係のな

い人向けに話す上では、興味を引く導入部と云うのは

非常に重要なので、仕方がないのかなぁ、と思います。

 軍人が例話として出ていることは、軍国時代に生き

ている人たちにとっては、非常に身近だったでしょう

し、それなりの印象を与えたのではないかと思います。

 ただ、聞き手に問題がある行動のあった兵士である

ハツチンソンという人物像と自分を重ねさせ、その問

題を一方的に許すギブソン将軍を神と重ね、罪の赦し

を求める人が多い割に、正しい方法でそれを得ていな

いことを指摘しています。伝道の基本的な線は外して

いません。ただ、これを読んだ人が、罪とは何か、神

とは何か、と云うことを理解するためには、解説がい

るかなぁ、と思いました。まぁ、短い文章なので、仕

方がないことでしょうけれども。

全1ページ

[1]


.
kaw*muk*ih
kaw*muk*ih
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

過去の記事一覧

Yahoo!からのお知らせ

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
ふるさと納税サイト『さとふる』
お米、お肉などの好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!
数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事