|
実は私、こう見えても(って、どう見えてるんだか)日本水産増殖学会の会員なのです。
以前は日本水産学会にも所属していましたが、こちらはやめました。
会員には定期的に学会誌が送られてきます。もちろん、中身は研究者たちの論文です。
つい先日も今年初の学会誌がとどきました。目次に目を通していて、ひとつ気になる論文がありました。
内容は以下のとおり。
イワナやヤマメは釣りで何回か釣られると、だんだん釣られにくくなる。これは魚の学習によるものである。このように学習して釣られにくくなった魚の脳RNAを、釣られたことのない魚(未経験魚)に移植することによって、最初から釣りに対して警戒心をもった(学習済みの)魚をつくろう、というもの。
RNAとは、かなり大雑把にいえばDNAの設計図のようなもの。細胞分裂の際DNAの塩基配列を正確に複写する働きを担う。
はたしてこのようなことが可能か、ということで興味を引かれたわけです。
結果としては、統計学的検定によって有意差がでるほどの差異が出た。
つまり、「釣られにくさ」が、完全ではないものの、ある程度転写された。と、この論文ではいっているのです。
方法論的には、「釣って調べる」という点で若干弱いような気がしないでもないが、かなり詳細に気を配って、すきのない方法をとっていたようです。
プラナリアのような単純な生物では、上記の方法で、「記憶の転写」がうまくいっているようで、ラットでもそこそこの結果を得ているとのこと。
確かに面白い研究ではありますが、これの背景として、「小さくても釣った魚は全部持ってかえってしまう」心無い釣り師がいるから、ということになります。
みんながマナーを守って釣りをすれば、このような研究もなくてすむんだよな〜・・・
|