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 時代は思いもよらない言葉を選択するものだ。ニョコリと顔を出す。その1つが超人である。

▼先だっての巨人戦で阪神の金本選手が頭にゼットボールをくらった。ところが、次ぎの打順でホームランをかっ飛ばし、「超人だ」と絶賛された。

▼「超人」と言えば、佐藤優さんもそうだ。外務省の官僚で、現在裁判被告人のため休職中。最近の「中央公論」で情報整理法を披露していたが、その中で2月に書いた原稿は50本をこえ、総計1500枚にのぼるという。学術書に類する本は月に200冊読み、うち10冊は精読するというから驚きだ。

▼佐藤さんの弁にたぶん誇張はそうないだろう。睡眠時間は3時間で十分だという。外務省のラスプーチンと言われて、超人とは言われていないが、よく似たものだ。人間わざをこえた所行だ。「大量にアウトプットをするため大量のインプットをする。そのため6時間は勉強する」とも書いている。

▼往年の長嶋選手や王選手はスパー・スターだったが、「超人」という形容はなかった。広島の衣笠選手は鉄人と形容詞がついたが、「超人」とは言われなかった。

▼スポーツで「超人」と言われたのは1970年代後半活躍したプロレスのアンドレア・ジャイアントで2メートル30センチの身長あり、長髪をかきむしり日本選手に襲いかかる姿は怖かった。しかし彼は40歳代で亡くなった。当り前のことだが、「超人」ではなかったのだ。

▼エンターテーメントの要素が強いプロレスから真剣勝負であるプロ野球に舞台を移してあらわれた「超人」という言葉。この間30年をようした。21世紀のいま、時代が「超人」という言葉を許容するに至ったのでだ。このことは何を意味するのか。

▼時代が「超人」をどこかで求めているのかもしれない。人間をこえる存在。時代の閉塞感が背後にある。「超人」にひっぱってもらいたいという願いがこの言葉を選び出した。そこには議論を重ねていく民主主義を否定して、よにかく結果を早く求めるイラダチがある。「さん、さん、さん、ながしまさん」「なかやま りつこさん」(コマーシャル)のコピー文句)と名前で呼ばれた時代ではもうない。時代に向けて警戒警報を出さねばならない。

「無題」書庫の記事一覧

閉じる コメント(2)

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はじめまして、よろしくです。

よろしければ僕のブログでもみてくださ〜い。

すいませんが、ご迷惑でしたらスルーしてください。

2008/5/31(土) 午後 4:14 [ がんばりパパ ]

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佐藤優さんは拘置所で読書癖が完成したのでは?

埼玉の有名校時代から勉強家で関西の慶応といわれる同志社で神学を学び、ロシア語にも。

受験勉強して”ヘンな”外務省に入省。キリスト教に熱心でソ連・ロシア・東欧に深く入り込めた佐藤さん。やがてロシア語に堪能になった。
超人ではなく、ユニークな人。

キリスト教とマルクスについて深く論じた平田清明を読まないのは彼の決定的弱点と思われる。

2008/6/1(日) 午前 3:05 [ ケイ・イシカワ ]


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