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一方そのころブレイクファスト帝国では、セレスを石にした敵兵、エリニュスが相棒のグロウと相談をしていた。
「ねぇーグロウ?ちょっとぉー?聞いてるのぉ?」
「ん?ああ、聞いてるよ。なんだっけ?そうそう、魔力が落ちてるって話だったよな。」
聞いていないようで実は聞いているグロウが言った。
「ええ…本当だったらあの後ろにいた白魔術師も石化できるはずだったのに…。」
「最近エリニュス調子悪いぜ?魔法つかわねぇ俺でも魔力落ちてるってわかるしな。」
「そうねぇ…。一度マーリン様に診てもらおうかしら?」
「それがいいぜ。そうだ、マーリン様は今グロアサー陛下と相談してるらしいから、午後にしたほうがいいな。」
「はぁん、ありがと、グロウ。」
「どういたしまして…っと、じゃあ俺は行くぜ。今日は妹の誕生日なんでね。」
「へぇー、以外ぃー。グロウにもそんなとこあるんだぁー。」
「いいだろそんなことどうでもっ!!俺は行くぜ!またな、エリニュス!」
そう言うとグロウは荒々しく席を立ち、乱暴に扉を閉めて出て行った。
「なによぅ。褒めてあげてたのにさっ。」
そしてエリニュスも席を立ち、自分の部屋から出て行った。
誰もいない部屋の中。窓だけがカタカタと風を受けてなっていた。
−−−−−−−−−−グロウの家−−−−−−−−−−
「お兄ちゃん!お帰り!」
「おう、ソフィア。今日はお前の誕生日だろ?プレゼント買ってきたんだ。ほら。」
そう言うとグロウは大きなくまのぬいぐるみをソフィアに渡した。
「わぁ…。お兄ちゃん、ソフィアの誕生日覚えてたの?ありがとう!」
ソフィアがそう言った時、扉をノックする音が聞こえた。
「誰だよ。こんな時に…。」
グロウがぶつぶつ言いながら扉を開ける。すると、
「ソフィアちゃん!誕生日、おっめでとーぅ!!」
バッターン!!勢いよく扉を開けたのはエリニュスだった。
「なぁっ!!!エリニュス!!何でお前がここに!!?」
「だってぇ、ソフィアちゃんの誕生日なんでしょ?二人で祝うよりは三人で祝ったほうがいいじゃん。あっ、そうそう、はい、ソフィアちゃんにエリニュスおねーさまからプレゼントー。」
そういってエリニュスは、銀色の小さな指輪をソフィアに渡した。
「元気になれるおまじないよっ!早く元気になってみんなと遊べるようになるといいわねぇ。」
「はいっ!エリニュスさん。ありがとう!」
「ほんっと、調子いいやつだなぁ。お前って…。」
「あらぁ、それほどでもー。」
「褒めてねぇよ。」
その日は、ソフィアにとって最高の誕生日になった。
つづく
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