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花ひらく工房
ただの小器用が創った焼き物の仏像“陶仏”の世界へ、ようこそ。そして、戯言の世界にも…。&脱原発!

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他人の顔 7

注意:遡ってお読みください。これは、最後のページです。



    

 その男は、どう見ても喜和子の夫とは思えない。誰かに、似ている……。そう、あの年下の指導員・

梶浩介である。もちろん浩介ではないが、横顔はよく似ている。

 奈美は思いをめぐらせた。彼女は離婚したのだろうか。いやその前に、家出ができたのだろうかと。疑

問符を貼り付けられたまま忽然と消えてしまった喜和子の出現は、唐突で奇異すぎた。

 整形をした、顔…。

 

 「てめえら、そんな高いところで空気吸うんじゃねえよ。空気が薄くなるわ、ったくよー」

 と、酔った男に悪態を言われるような夫婦がどこか微笑ましく、そんなふたりがもう夫婦でないのかと

思うと、ちょっぴり寂しい気がしないではない。

 多分貴和子は、念願かなって亭主以外の男に抱かれ、もしかしたら今が大恋愛の最中なのかもしれな

い。だが一方、それで本当に彼女は幸せになれたのだろうかと思う自分がいて、だがそれは、今の奈美に

は知る術もなく…。
 



 たった半年の付き合いで、いったい彼女の何を知ったのかと考えれば、彼女の幸不幸を今さら知ったと

ころで意味もなく、第一今の彼女は、自分の知っている貴和子の顔ではなく、他人の顔…。


 奈美はこう思うことにした。いいんじゃないの、と。





浩介似の男に腰を抱かれ、エスカレーターに乗って消えていく貴和子の後ろ姿を見送っている奈美を、

等が訝しげな顔でエレベーターの前で待っている。紳士服売り場は5階で、早く行こうと口が動いてる。

 等はどちらかというと長身痩せ型で、スーツがよく似合う。女店員の勧めで何着も試着している。褒め

られて、ほくそえんで、ネクタイもジャケットも買う気になっている。



 それを奈美は、他人の顔を見るような目で、見ていた。








おわり。




                  *****




「結婚とは、してもしなくても後悔するものだ」とは、誰の言葉でしたでしょうか。。

しかし若いときの結婚は、何てふわふわと、落ち着きがないものなのでしょうねぇ。


「いいじゃない!」「素敵じゃない!」が、

「ま、いいっか〜ぁ」になるのも、結婚のひとつのあり方かもしれません…。





 拙い文章を最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 皆さまに、心から感謝いたします。



 
 な〜んちゃって、途中からどんどん恥ずかしくなってきていた、私目でございます。(‘へ’;)







 蛇足 際立ったキャラ貴和子のモデルは実在しますが、後半は全くのフィクションです。 
     整形…彼女ならしかねないかな〜と思って書きました。知ったら、怒られちゃうかも。
     でも今、無性に会いたくなっています。じわ〜っと…。






   

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