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かつて、馬券を1度だけ買ったことがある。かれこれ20年近く前のことで、皐月賞。千円が、1万5千円になった。
馬との関わりはこれくらいしかない。いや、昔別れた御(おん)亭主が午年だったから、これも関わりの内かしらン。
余談はさておいて、わたしの住むときがわ町に小さなホースケアガーデンがある。2ヶ月前の朝の散歩で、簡単な柵で囲っただけの無人の敷地内に勝手に入り込んで、馬たちの写真を撮らせていただいた。
そして今日、ロクロの手を休め、飛び切りの青空に誘われて改めて訪れてみた。
一度ゆっくりお会いしたいと、かねてより思っていた女性とお会いするために。
その女性の名前は、浅沼香織さん。自称永遠の二十歳にたがわぬ、笑顔がとてもステキな方。
このホースケアガーデンには馬が5頭とポニーが2頭、そして当ガーデンのアイドル、癒し系ロバのロージーの計8頭がいる。そうそう、浅沼さんのお供の、いたずら子猫の「トッキー」と老犬の「あらし隊長」もいたっけ。
5頭の馬はかつて競走馬であった。リタイヤした競走馬は遅かれ早かれ処分されると聞いて驚いたが、哀しいかなそれが現実なのだという。
ところが、そんな馬たちに愛の手を差し伸べたのが、浅沼さんであった。
彼女は、H町の乗馬クラブで競走馬の育成に携わった、その道のプロである。そこで処分されてしまう馬たちとの出会いがあったわけで、そんな馬たちに余生を与えてあげたいと、7年前にホースケアガーデンのオープンにこぎつけた。もともと牧場としてあったとはいえ、そのリニューアルには相当ご苦労なさったとか。
つなぎ姿で餌やりをする姿は頼もしくもありでしたが、優しい馬の眼にも劣らない優しさに満ちた眼が
強く印象に残りました。馬主さんたちからの僅かな手当てだけの運営に、頭が下がる思いです。どうぞ、あたたかい手を差し伸べてあげてくださいと、わたしからも言いたい。
ときがわの「小さなホースケアガーデン」で余生を過ごせる馬たちは、幸せな顔をしている。
悲しい現実が心によぎりながらも、ときがわには、人も動物もこうして癒されているのだと思うと、新住民のわたしでも、ときがわを大いに自慢したくなるという、優しい時間が持てたひと時でした。
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