|
両親がこの世にいた時、
離れて都会に住む私に、
故郷の食品を詰め込んだ小包を何度も送ってくれました。
その中に、尋常小学校しか出ていない母が、
一生懸命に書いただろうなと見るとわかる仮名文字の手紙が入っていました。
愛情を形で表すことの最低限の形で、最高の愛を受け取り、
何度も何度も泣きながら読みました。
人の記憶は、
忘れていい事は忘れるように出来ていて、
忘れてはいけない事はずっと死ぬまで消えずに残っているのでしょうね。
私は今、自分の息子達に私の両親が私にしたくても出来なかった事を、
少しはできているような気がします。
生きることはどうだとか、何も思うことなく、
ただ、自分の愛を懸命に貫いた両親の娘は、
時代を超えて、根底で同じ事をしています。
それをできることがとても幸せなのです。
両親はきっと空で見ていてくれていると信じています。
あの世に帰った時に、両親に喜んで貰えるように生きたいです。
私の両親は、ほんと、ただ純粋だったと今は思います。
思春期の頃や社会に出た頃は、未熟な心で知った事を真ん中に置いてしまい、
偉そうな事を言ったこともありました。
両親は50代でこの世から居なくなりましたから、
正直、その後は心の拠り所がない人生でした。
でも、子供を与えてもらいました。
生きていく目標ができたのです。
母親は、と言うか私は、ぷくぷくした幼い頃の息子達がいつも心にあります。
その愛しさは、掛け替えのない思いです。
様々な母がいる世の中ですが、私は母になれてよかったと思っています。
愛する事は、自分の心との葛藤でもありますよね。
愛する事に対して、常に自分の心で判断して生きてきました。
今は、それでよかったのかもしれないと思わせてもらっています。
まだ生きていますから、もっと生きている事を実感しようと思います。
|

>
- 芸術と人文
>
- 文学
>
- ノンフィクション、エッセイ



