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夕方ジムに行く。
ジムのオーナーに訊かれた。
「君の競技会どうだった?」
「う、う、負けました」
だって、シニアクラスの全国屈指のカップルが出てたんだmono
一月の全国大会で彼らが表彰台に上らなかったのあ不思議なくらい。
あのときは、どう見ても3位のカップルよりもうまかった。
どう考えても容姿で落とされたとしか思えない。
私の今回のパートナーは遠めにはうまく見える。
でも踊っている最中に女性の動きを見られない。
一人で勝手に踊るタイプ。
思わずコンクール当日朝の練習で
“En Marinera, mujer manda, varon acompana”
「マリネラでは女性が命じて、男性は従う」
と彼に思わず言ってしまった。
マリネラ・ノルテーニャはペルーでも美人が多い北部の舞踊だ。
とにかく女性上位。
男性がひざまずいて、「女王様!さあ、お通り下さいませ!」といわんばかりに地面をハンカチや帽子でなめるように動かし、女性がその前を腰を動かしながら堂々と歩いていくというしぐさが見られる。
よく女性の間では男性のダンサーを称して
”Ese chico acompana bien”「あの人、よく従うわよ」
女性を気持ちよく躍らせて、美しく見せるダンサーが好まれる。
「今年の失敗はクスコ以外の街のコンクールに出なかったこと。」
「他の街でいいパートナーを探しそこなかったか」
そういうこと。
「マリネラで負けちまったんだから、これからはフィシコ(fisicoculturismo=ボディビル)に変わってしまえよ」
「なんで!ボディフィットネスにだって色気は必要でしょ。マリネラ踊っていることがボディフィットネスにどれだけ役立っていることか!」
「そうだよなー」
1月にマリネラ・ノルテーニャの最も権威の高いコンクールでコリセオ・グランチムーのフロアーに立ったあの感激とエクスタシーはとてもじゃないが、ボディフィットネスでは味わえない。
一回戦敗退ではあったけれど、
「あなたは踊ると昇華するわね」
と言われた。
でも、ボディフィットネスは一人でできるけど、マリネラはパートナーがいないとできない・・。
35歳から50歳までのシニア・クラスはクスコでは私一人。
たいていの場合、21歳から35歳までのクラスでコンクールに出てきた。
今年はフルマラソンやボディフィットネスと手を出しすぎて肝心の踊りのほうがおろそかになりすぎた。
「二兎を追うものは一兎をも得ず」
今年も二ヶ月を残すことになり、そんな言葉がフト頭をよぎった。
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