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ホワイトベイトの季節。高価だけど食べたい。200gで何匹なのか数えた食い倒れ妻の登場です。 * * * * 春から夏にさしかかるこの時期、「たった今、川でとってきたよ!」なんて言いながら、ホワイトベイトをどっさり持ってきてくれる。そんな人があらわれたりしないもんだろうか。いや〜無理だわ、まず有り得ない。ホワイトベイトとは白魚のことで、この国では一般的に8月の半ばから11月の終わりまでが漁のシーズン(※)となっている。春の小川がサラサラ流れるその中を、白魚たちは海から戻ってくるのである。 ちゃんととり方を知っている人なら、特別な仕掛けを作ったり魚とりアミを使ったりして、あのキラキラと透き通った小さな小さな魚たちを手に入れるのだろう。だけど私は、釣りなんかやったこともなければ、やり方を教えてくれる友だちもいない。ましてや最近、年々数が減ってきているあの貴重なお魚を、私の分までとってきてくれる人なんて、ちょっと周りにはいないのである。 どうせトモダチ少ないよ、グスン…と泣いてばかりもいられないので、気を取り直してお魚屋さんに行ってみよう。川でとらなくたって、お店にあるからいいんだい。でも、ホワイトベイトは鮮度が命だから、売っているのはたいがい冷凍。そして、お高いのですよこれが。う〜ん、シーズンの真っ盛りになればもうちょっと安くなるのか?などと、頭が割れるほど苦悩しながら手にした袋は、200グラム24ドル。 たっ、高い…高価といわれる牛フィレ肉だって、同じ200グラムなら10ドルぐらいである。このピョロピョロのはかない物体がそんな値段と思ったら、なんだか悔しくなってきて、1袋に何匹あるのか数えてしまった…。400と、64匹。1匹5セントちょっとでしょうか。まぎれもなく高級魚ではありませんか。 値段のことが頭をよぎると、もったいなくてチョビチョビ食べたくなるけれど、ホワイトベイトを食べるとなったらそうした遠慮は禁物。味も香りも非常に繊細であるがゆえに、お料理にはたっぷりと使わなければだめなのだ。ニュージーランドの人たちの大好きな食べ方は、フリッターやオムレツ。卵との相性もすばらしいのだが、この割合もホワイトベイトどっさりに、卵はちょっぴりが鉄則。下手に卵でカサを増そうとすれば、せっかくの魚のおいしさがぼやけて、やけに高いタマゴ焼きを食している気分になってしまう。それでは絶対つまらないのである。 日本人家庭の我が家では、シラス丼風に塩ゆでにしたものをホカホカごはんにのせ、真ん中に卵の黄身をポトリと落としていただきました…。ああこれも、ごはんは少ないほうがいい!ふわふわした白魚の食感に、最後に残るほんのりとして苦味…おいしいっ、やっぱりおいしい。もう、何もかも忘れてドンブリを抱えこもう。この瞬間、まちがっても「あ〜、今噛んでるの何ドル分だろ」とか思ってはいけないのだ。 せめて、シーズン中にあと一回は食べたい。が…やはり長靴に魚アミのいでたちで川に入るしかないのか?その昔には夢のような時代があって、うなるほどとれたらしいのに…。たった三ヶ月あまりのホワイトベイト漁だけで、一年暮らして行けるだけの稼ぎがあった漁師さんもいたというし、それでも食べきれない分は肥料にした、って…本当にホントの話⁉︎ わたくし、 本気で悩んでおります。どなたか、ホワイトベイト漁に詳しい方、ぜひお友だちになってください。あっ、持ってきてくださる方は、なおさら歓迎いたします⁉︎ (マツザキリカ) Good Kiwi Tucker!49-10/09 ※ ウエストコーストは9月1日〜11月14日、チャザム・アイランドは12月1日から翌2月末までと、漁の時期は地域によって異なる。 ニュージーランドの情報誌「Gekkan NZ」にフードエッセイ"Good Kiwi Tucker"を好評連鎖中。 http://www.gekkannz.net/gekkannz/latest_gekkannz/ Kazzy & Rika がやっている個人旅行者を応援する小さな宿 Minna House B&B http://minna-house.co.nz |
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