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この件について、読売新聞と東京新聞の記事を以下にご紹介しましたが、私の意見を述べます。
読売新聞の社説を読んだとき、真っ先に思ったのは「これと同じ内容の記事が、こちらの有力紙であるヘラルドやザ・プレスに掲載されたら、自分はどれほど嫌な気がするだろう」ということでした。
ニュージーランドでは、1975年の国政選挙から永住外国人にも投票が認められています。永住外国人に地方選挙の投票権のみならず、国政選挙の投票権をも付与している世界でも希有な国の一つです。そして、私と妻を含む約6000人の日本人永住者がこの恩恵を受けているわけです。
私自身、日本で公務員をしていた時は「外国人には選挙権を与えなくてもいい」という考えでした。その理由は、憲法上の参政権は「日本国民の権利」であり、外国人がそれを望むなら帰化によって「日本国民になることができる」のであるから、これは本人の選択の問題であって、制度上の問題ではないと理解していたからです。
今でも外国人に選挙権を与えることが当然だとは思ってませんし、上記の主張も理解できます。
でも、でもね、ニュージーランドに住んで、外国人にもかかわらずいとも簡単に選挙権を付与されたとき、かなり感動したんですよ。それから8年余り、今では「選挙権を与えるべきでない理由=何が不都合なのか」が分かりません。何の不都合もないと思っています。
この国の永住外国人は、かなりハードルの高い審査をクリアしているので、この国の平均的一般人よりも知的で有能かつ健康であることは客観的事実です。自分でビジネスをしている人も多く、支持政党も中道右派の国民党だったります。実際、国民党には、中国、韓国、インド、オランダなどからの移民で、帰化して国会議員になった人がいます。移民の成功者の一例ですね。元は移民ですが、移民だけの利益なんか図ったら、移民票なんて所詮少数ですからたちまち落選します。だから、人一倍、国民全体や国益のために頑張ってますよ。
ちょっと話が被選挙権の方に脱線しましたが、言いたかったことは、平均的な移民の判断力は平均的な国民よりも優れているということです。つまり、選挙において、私たち永住外国人が一般国民よりも誤った判断をする可能性は低いはずです。
日本における永住申請の審査は、ニュージーランドよりさらに厳しいですから、永住許可される人は我々よりもっと知的かつ有能であると思われます。日本の永住許可申請手続きはこちらのサイトでご覧ください。http://www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/ZAIRYU_EIJYU/zairyu_eijyu02.html 申請書類は添付書類も含めると厚さ1センチ以上になると言われています。日本では5年以上の居住実績や所得証明および保証人が必要ですが、ニュージーランドでは不要でした。
また、日本国への貢献の度合いで永住許可された事例と不許可の事例はこちら http://www.moj.go.jp/NYUKAN/nyukan16.html です。許可された事例は、立派な人ばかりです。不許可の事例の中には、ニュージーランドなら許可されたであろう事例もいくつかありました。これだけ厳しい審査を課して選別した永住者を、外国人だという理由で「半人前の二級市民扱い」していながら「国益を害すことを恐れている」のが日本です。差別しながら恐怖するアンフェアな小心者にしか見えません。
では、帰化すればいいじゃないか・・・って簡単に言いますよね。特別永住者(在日韓国人)でもない限り、帰化申請はさらに面倒な手続きが必要です。(帰化者の6割は韓国・朝鮮籍、3割が中国籍、それ以外は1割しかいない)。認められるまで、1年以上かかり、しかも、日本は二重国籍を認めないので、帰化すれば原国籍を失います。これは微妙ですよね。私は日本国籍を捨てたくないです。
私は永住して5年以上なので、こちらの市民権(国籍)を申請すれば取得できます。でも、そうすると日本国籍を離脱しなければならない(ニュージーランドは二重国籍OKだが、日本が認めていない)ので、ニュージーランドの市民権は持ってません。ニュージーランドは永住外国人の選挙権も認める上に、二重国籍も許容しています。二重国籍の国会議員もいます(それで国益を害してはいないと思います)。
要するに、読売新聞の社説の論調は、「外国人=スパイ」というものです。何を言おうとそれは自由ですが、私には時代錯誤かつ事実誤認と映ります。何が当然かは、国によって人によって様々ですが、こと政治の分野では、私はニュージーランドのやり方が好きだし支持しています。
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ご訪問ありがとうございます。
一理ある主張だと思いますが、仮に外国人参政権が認められた場合、
Kazzyさんの住むニュージーランドのように日本が永住外国人や移民に高いハードルを課すという担保がなにもないと思います。
過去に審査が厳しかったといってこれからもそうだという保証はない。
民主党政権の法務大臣の言動、実際にとった行動を見るとその危惧はますます強くなる。
参考意見としてリンクしたいのでトラバさせてください。
2009/10/11(日) 午後 9:27 [ nagata ]
龍作さま、コメントありがとうございます。事実は、日本の永住審査の方がニュージーランドよりもずっとずっと厳しいです。もし私が外国人だとしたら、私の能力や職歴では日本の永住権は取れません。将来においても、ニュージーランドより甘くなることはありえないでしょう。本件はどっちが正しいかという問題ではないと思います。認めても認めなくてもいい。そして、認めない合理的な理由は「国民でなきゃだめ」でいいんです。それ以外に、外国人永住者に対する不信感を、事実をよく精査しないで展開するのは煽動であり、まともな言論人のすることではないと考ますので、読売新聞の社説を不愉快に感じたのです。
2009/10/12(月) 午前 6:14 [ Kazzy ]
在日は歴史や思想の背景が違いすぎる。NZは移民を受け入れないと人口的にも経済の維持が難しい。
2012/5/6(日) 午後 1:58 [ piyo ]