政治・経済・社会

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ニュージーランドの政治・経済・社会に関するニュースと短評です。
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9月20日はニュージーランド総選挙の投票日。これから3年間の政権を担当するのは、3期目に意欲を燃やすキー首相の国民党か、それとも労働党&グリーン党の中道左派連立なのか。世論調査では国民党が有利な情勢です。

前回2011年の総選挙では、国民党が労働党に大差をつけ勝利しましたが、過半数に届かず、マオリ党、ACT党、統一未来党の支持協力を得て2期目の政権を担当しました。前回の選挙結果と今年7月の世論調査の結果は上記の表のとおりです。 世論調査の結果は前回の選挙結果から大きく変化しないことを示唆しています。果たして現実の結果はどうなるのか。

この国で採用されている選挙制度は、小選挙区比例代表併用制で、候補者と政党のそれぞれに投票し、選挙区の当選者を優先しつつ政党の得票数に応じて全議席が比例配分される。ただし、小選挙区で当選者が一人もない政党は、5%以上得票しないと議席が得られない。前回の選挙で、保守党がマオリ党より得票が多いにもかかわらず議席がないのはこのためです。

今回の選挙では、ニュージーランランド・ファースト党とグリーン党が、小選挙区の当選ではなく政党得票率5%以上を目指してます。また、インターネット党が、政策的に共通点の少ないマナ党と手を組んだのも、マナ党の1議席を得ることによって、5%未満の得票でも同党が議席を得られる戦法です。小政党の命運は小選挙区での勝利にかかってます。

明日に迫ったニュージーランド総選挙。はたして若年者の投票率は上がるかどうか。中央選管は、若者のアイコンとなったグラミー賞ポップシンガー、17歳のLordeをかりだして投票を呼びかけるPVを公開した。
http://youtu.be/m0rH9u7lUMk

この国では18〜24歳の30%、25〜30歳の25%が選挙登録をしてない。もちろん登録することは義務なのだが、住民登録制度がないので自動的に登録されるのではなく、自分で行う必要がある。そして、有権者の投票率もこの年齢層が一番低い。結果として、若者の声は政治に反映されない。Lordeはそれを憂いている。

一方、インターネット起業家で大富豪のキム・ドットコム氏が、今年3月に立ち上げた Internet Party は、同党の支持層として有望な若者票を掘り起こしているが、この党の方向性はかなり微妙で、あらぬ方に振れるかもしれない。しかし、たとえインターネット党の作戦だとしても、若者の投票率が上がるのであれば、とりあえずそのことを歓迎したいと思う。

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投票日が今月20日に迫ったニュージーランド総選挙。この国は、永住外国人にも国政選挙の選挙権を付与している希有な国の一つ。投票日を前に送られてきた投票整理券(EasyVote)には、英語とともに公用語のマオリ語を含む25の言語で説明が書かれている。

親切と言えば親切なのだが、各党の選挙ビラに書かれた政策や政権放送、演説会などは当然全て英語なので、誰に(どの党に)投票するのかを決めるには英語の理解力が必要となる。そして、この国の永住権を取るには、それが可能な高いレベルの英語力が課されている。

この投票整理券の説明を英語で理解できない人は、だれか仲間に相談して投票先を決めるのだろうか。
これだけ母国語でもな〜と、なんだか、おためごかしの不必要な多言語表記と感じる私はひねくれ過ぎだろうか。投票先を自分で決める判断力がある人に翻訳は不要なはずだ。ただし、人に相談したり人から頼まれて投票することは英語の理解力とは関係なく誰にでもありえるのもまた事実だ。

困った顔

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地球の反対側の話題だが、18日現在実施中のスコットランド独立の成否を決める国民投票は、事前の世論調査で賛成と反対が伯仲していたこともあり注目されている。世論調査は、7月14日時点では、独立反対56%、賛成44%だったのに、9月7日時点では反対49%、賛成51%と一時的に逆転してイングランド側を慌てさせた。この期間に賛成が7%急増したのは、スコットランドで「英連邦競技大会」が開催された影響ではないだろうか。

7月23日から8月3日にスコットランドのグラスゴーで開催された英連邦大会(Commonwealth Games)は、4年毎に開催される英連邦(71カ国・地域)のオリンピックで、英国はイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドに分かれて参加し競い合った。

大会は大成功に終わり、スコットランドは過去最多の53個のメダルを獲得。これはイングランド、豪州、カナダに次いで4位だ。ちなみにニュージーランドは、45個を獲得し6位だった。メダルを最多獲得したイングランドは174個だが、獲得数を人口で割って比較すると、スコットランドが1位でニュージーランドが2位になる。スコットランド大健闘である。

日本だってオリンピック期間中は、にわかナショナリストが増える。当然、スコットランドでも、独立派、反対派を問わず青地に白線のセント・アンドリュー・クロス国旗を振って声援を送り、大成果に誇りを感じたはずだ。その陰で独立反対を表明した選手にはバッシングもあった(以下リンク)。https://www.pressandjournal.co.uk/pipe/341160/team-scotland-label-unfair-sharp/

英連邦大会で「いけ〜Scottish」という「愛国ドーピング」状態になり、同大会の参加国で人口500人前後の独立国はいくつもあるので「俺たちもやればできる」と独立派を勢いづかせたのではないかと。しかし、スポーツと政治経済は当然違うので、独立が現実味を帯びてきたら、ちょっと冷静になってマリッジブルーならぬ Divorce blue の状態で投票当日を迎えた。なので「離婚」は避けられ元さやに収まると私は予想する。

今年の重大ニュース

あと数時間で2010年も終わるが、月間NZの12月号に書いた今年の主要なニュースを書き留めておく。

カンタベリー大地震 死者ゼロの奇跡
9月4日未明にカンタベリー地方を襲ったグニチュード7.1の地震は、広い地域で数万戸の建物が損壊し停電や断水が発生するなど大きな被害をもたらした。政府は非常事態宣言を発令し、被害の規模を40億ドルと推定したが、この地震による死者はなく、負傷者も少数だった。今年1月にハイチで発生した同規模の地震の死傷者数が52万人であったことと比べると、犠牲者の少なさは奇跡的だった。日常生活や観光は9月中におおむね復旧したが、被害が大きかったところは復旧にまだ数カ月かかる。

反捕鯨の蛮勇と欺瞞
世界一周の最速記録をもつニュージーランドの高速艇アディ・ギル号は、今年1月、日本の調査捕鯨の妨害活動中に第2昭南丸と衝突した後沈没した。アディ・ギル号のピート・ベスーン船長は、その後第2昭南丸に侵入し、船舶侵入や傷害などの容疑で日本で起訴され、7月に執行猶付き有罪判決を受けて帰国した。ベスーン氏は、アディ・ギル号を「シー・シェパード」のポール・ワトソン代表の指令で故意に沈めたことを暴露して同団体を非難した。捕鯨とベスーン氏の事件は、この国の対日感情に微妙な陰を落とした。

スーパーシティ誕生
オークランド、ノースショア、ワイタケレ、マヌカウ、パパクラ、ロドニー、フランクリンの7市と1広域行政庁を統合し、新たなオークランド市(スーパーシティ)が11月に発足した。この大合併は、住民投票抜きで昨年5月に国会の強行採決によって決定された。10月に行われた統一地方選挙では、市議出身で地元重視を掲げるマヌカウ市長のブラウン氏が、国会議員出身で国との円滑な連携を誇るオークランド市長のバンクス氏を6万票差で下し、人口140万人と32億ドルの予算を預かるスーパーシティの初代市長に就任した。

平和で暮らしやすい国
6月に発表された2010年グローバル・ピース・インデックスで、ニュージーランドは昨年に続き1位となった。この調査は、銃器の販売数、殺人件数、軍隊の規模、テロ発生の可能性など23項目の指標にもとづき149カ国の平和度を順位づけしたもの。ただし、ニュージーランドの犯罪遭遇率は日本より高く,一番平和な国が一番安全な国というわけではない。また、11月に国連開発計画が発表した国民生活の豊かさを示す人間開発指数では、ノルウェー、豪州に次いで第3位にランクインした。この指数は、所得、健康、教育などの指標で総合的に判断し、暮らしやすさを示す。

財政赤字と税制改正
今年度の政府予算は、歳出が707億ドルに対し歳入603億ドルで、2年連続の赤字予算となった。国の純債務は134億ドル増えて400億ドルとなり、対GDPの債務比率は20%になったが、今後さらに増大して2014年には630億ドル(対GDP比27%)になると予測される。政府は、GST(消費税)の値上げと投資目的の不動産の課税強化をする代わりに所得減税を行う税制改革を発表し、10月に実施された。この結果、GSTが2.5%引き上げられて15%になるとともに、所得税率は2.5%〜5%引き下げられて最低10%〜最高33%になった。

政治家の甘い経費発覚
国会議員の不適切な経費処理が明るみに出て、閣僚の辞任や降格が相次いだ。国民党のヒートリー議員が、経費用クレジットカードの私的使用を野党から追求されて大臣辞任に追い込まれた後、キー首相は全閣僚だけでなく前政権の閣僚のカード利用明細の調査も指示した。その結果、労働党の前閣僚3人の不適切な経費処理が発覚し、費用を弁済した上で降格処分となった。その1人カーター議員は後日離党した。また、11月には中国系移民から閣僚になったウォン議員が、議員特権の不適切な行使を問題視されて大臣を辞任した

自由貿易の先頭を走る
他国に先駆けて中国と自由貿易協定(FTA)を締結した結果、対中貿易の規模は100億ドルに成長した。豪州に次ぐ貿易相手国になった中国とは、今後5年間で貿易規模を倍増させることに合意した。また、中国に次ぐ人口と経済成長を誇るインドとのFTA交渉を4月から始め、さらに11月にはロシアとFTA協議を開始することに合意した。一方、米国とは
TPP(環太平洋パートナーシップ)の枠組みで自由化を協議するとし、日本の参加も期待している。ASEAN諸国にも積極的にFTAを働きかけており、自由貿易の先導国となっている。

景気と雇用、回復緩やか
ニュージーランド経済は緩やかな回復基調にあり、今年の経済成長率は1.8%程度になると予想される。主要マーケットである豪州や中国への輸出が回復してきたことで景気の下支えができ、失業率は昨年末の7.3%から6.4%に下がったが、求人は業種でばらつきがあり、製造業、販売業、宿泊業などでは弱く、健康や介護、福祉分野では強い。事業者の今年の業績見通しは、明暗がほぼ五分五分に分かれている。政府は、小企業の人材採用を促すために昨年導入した90日試用解雇制度を、全ての企業にも適用すると発表した。

飲酒規制強化の是非
5月にオークランドの有名市立校の16歳の生徒が、
パーティでウォッカを痛飲して酩酊し、翌朝、ベッドで死亡しているのが発見された。8月には時速177キロで車を疾走させた限定免許の18歳の青年から法定許容量の3倍のアルコールが検出された。10月には16歳の少年が飲酒運転の末に衝突事故を起こし、同乗者の16歳の少女が死亡した。節度のない飲酒は以前から問題視されていたが、これらの事件を契機に飲酒年齢の引き上げや飲酒運転の取り締まり強化、酒類の販売制限など、より強い規制を求める声が強くなった。

映画産業の栄華は続く
ニュージーランドの映画産業は今年も好調で、国産では「BOY」がスマッシュヒットした。「ロード・オブ・ザ・リング」を生んだピーター・ジャクソン監督がウェリントンに創設したウェタデジタルでは、興行1位の記録を更新してアカデミー賞視聴覚効果賞などを受賞した「アバター」や同賞にノミネートされた異色作「第9地区」の特殊効果撮影と編集が行われ、同監督の映画への貢献にナイトの称号が贈られた。しかし、新作の「ホビット」では、俳優組合の待遇改善要求によって国内での撮影が危うく頓挫しそうになった。

サッカー大フィーバー
6月に南アフリカ共和国で開催されたサッカー・ワールドカップでは、ニュージーランド代表のオールホワイツが大健闘した。28年前に初出場したときは1点もとれずに敗退したが、今回は初戦の終了直前に歴史的な初得点を上げ、劇的な引き分けに持ち込んだことで国民の期待は一気に高まった。選手の大半がセミプロ・アマチュアであるオールホワイツは、世界の強豪を相手に3引き分けし、出場32チーム中唯一無敗で大会を終えた。国民のサッカー熱は、TABのサッカーくじにも波及し、記録的な2500万ドルを売り上げた。


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