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ニュージーランドの政治・経済・社会に関するニュースと短評です。
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先月発表されたニュージーランド政府の決算報告は、105億ドルのマイナスとなり、前年の23億ドルの黒字から一転して巨額の赤字決算となった。この原因は、不況による税収減14億ドル、投資収益や資産の減少41億ドルなどのほか、前政権が選挙前の人気取り政策に、そして現政権が景気対策のために、それぞれ多額の財政支出を行ったことにある。この結果、国家の純債務はGDPの9.5%となり、前年の7割増しに急増した。それでも、この債務比率は日本の87%、英国の33%などに比べ、先進国の中ではかなり低い。今後、負債はさらに増えて、ピーク時は700 億ドルに達すると予想されている。イングリッシュ財務相は、政府の財政収支を均衡させるのに10年、黒字だった20カ月前の水準に戻すには、20年かかるだろうと述べた。(「月刊NZ」11月号のニュース原稿に加筆修正)

ニュージーランドでは今月1日から運転中に携帯電話を手に持って使用することが違法となりました。日本の方からすれば、今さらとか、遅れてる〜と言われそうですね。もちろん、この国でも2003年ごろから運転中の携帯を使用禁止にする動きはありました。何でそんなに時間がかかったかといいますと、必ずしも「お役所仕事」のためだったのではありません。議論となったのは、運転中の携帯電話の使用を法律で禁止することの「正当性」でした。

運転中の携帯電話の使用は確かに事故の原因になります。昨年の交通事故のうち、116件が携帯使用に起因しています。しかし、これはその他の事故原因である、ダッシュボード開閉やオーディオやライターなどの操作(223件)、同乗者に気を取られる(146件)、車外の景色や人歩行者への脇見(145件)よりも件数としては少ないです。

また、携帯電話の使用を違法にしなくても、上記のように注意を欠いた運転は、現行法の「ケアレス・ドライビング」条項で摘発することができます。それなのに、携帯電話だけを槍玉に上げるのはどうかという議論がありました。極端な話、運転中の携帯電話を使用禁止にするなら、運転中にアイスクリームやパイを食べるのはどうなのということです。

最終的には世論の7〜8割が禁止に賛成ということも後押しして、ようやく禁止となりました。
携帯使用は事故原因としては多い方ではありませんが、ドライバーの注意力を妨げる力が強いことが理解されてきたのだと思います。

ヘラルド紙が、11月以降にオークランドの自動車道の上にかかるホープタウン橋で2度の目視調査を行ったところ、1時間の間に16〜17人が通話しながら運転しており、8〜9人がテキストメールを打ちながら運転していたということです。法規制されても、まだやっている人がそれだけいるわけです。

この調査中、カメラを構えた調査員に気づいて手を振ったりクラクションを鳴らす人が多かったそうですが、携帯使用中のドライバーは誰一人として調査員に気づかなかったそうです。それだけ注意力を削がれているわけで、運転が危ないばかりでなく、警察の取り締まりにも気がつかないでしょうから、しない方が無難でしょう。

違反した場合は80ドルの罰金と20点の減点となります。2年間の減点合計が100点になると3カ月の免停ですから、過去に減点がある人は注意しましょう。遅ればせの禁止ではありますが、国民の行為を規制することに対して、その正当性を慎重に議論することは悪くないと私は思います。

 世界経済フォーラムが先月発表した国際競争力ランキングで、ニュージーランドは個人投資家の保護や企業倫理、起業の容易さなどの項目で1位の評価を得たものの、総合順位では133ヶ国(地域)中20位だった。1位はスイス、2位が米国、3位がシンガポールで、日本は8位。

日本とニュージーランドで対照的な項目を比較すると、日本が1位の地場産業の供給力でニュージーランドは83位、ビジネスの成熟度も日本1位に対しニュージーランド34位と産業基盤での劣勢が目立つ。逆に農業補助金の少なさはニュージーランド1位に対し日本128位、女性の社会進出がニュージーランド41位に対し日本は85位、政府債務が同44位対同132位となっており、フェアネスの項目ではニュージーランドの評価が高い。

同報告書は、ニュージーランドの課題を、資本調達力と産業基盤の強化であると指摘している。

上記の指摘は、私の実感とも合致しており納得できます。非常に大雑多に言ってしまうと、仕事の中身や直接関係する部分では日本が優れており、それ以外はニュージーランドが優れているということです。言い替えると、ビジネスを起業したり廃業したりしやすいのはニュージーランドで、仕事をしやすいのは日本ということでしょうかね。

ニュージーランドの8月の経済指標は、世界経済の先行きが悲観的でなくなったことなどを反映し、不動産価格が上昇に転じたり、事業者や消費者の心理も上向くなど、景気回復のきざしが見えてきた。さらに、移民の堅調な増加も景気の回復を助けている。しかし、雇用については6月四半期の失業率は6%で、9年ぶりの高さとなっている。今後、国内景気は緩やかに回復に向かうが、雇用調整は継続し、失業率は年明けに7%を越えると予測されている。しかし、政府が予想した失業率8%の最悪のシナリオは回避できそうな見込みとなった。なお、ニュージーランドの場合、失業率7%といっても失業者の実数は15万人程度であり、日本の同5.7%、359万人とはスケールが異なる。

永住外国人の選挙権

この件について、読売新聞と東京新聞の記事を以下にご紹介しましたが、私の意見を述べます。
読売新聞の社説を読んだとき、真っ先に思ったのは「これと同じ内容の記事が、こちらの有力紙であるヘラルドやザ・プレスに掲載されたら、自分はどれほど嫌な気がするだろう」ということでした。

ニュージーランドでは、1975年の国政選挙から永住外国人にも投票が認められています。永住外国人に地方選挙の投票権のみならず、国政選挙の投票権をも付与している世界でも希有な国の一つです。そして、私と妻を含む約6000人の日本人永住者がこの恩恵を受けているわけです。

私自身、日本で公務員をしていた時は「外国人には選挙権を与えなくてもいい」という考えでした。その理由は、憲法上の参政権は「日本国民の権利」であり、外国人がそれを望むなら帰化によって「日本国民になることができる」のであるから、これは本人の選択の問題であって、制度上の問題ではないと理解していたからです。

今でも外国人に選挙権を与えることが当然だとは思ってませんし、上記の主張も理解できます。
でも、でもね、ニュージーランドに住んで、外国人にもかかわらずいとも簡単に選挙権を付与されたとき、かなり感動したんですよ。それから8年余り、今では「選挙権を与えるべきでない理由=何が不都合なのか」が分かりません。何の不都合もないと思っています。

この国の永住外国人は、かなりハードルの高い審査をクリアしているので、この国の平均的一般人よりも知的で有能かつ健康であることは客観的事実です。自分でビジネスをしている人も多く、支持政党も中道右派の国民党だったります。実際、国民党には、中国、韓国、インド、オランダなどからの移民で、帰化して国会議員になった人がいます。移民の成功者の一例ですね。元は移民ですが、移民だけの利益なんか図ったら、移民票なんて所詮少数ですからたちまち落選します。だから、人一倍、国民全体や国益のために頑張ってますよ。

ちょっと話が被選挙権の方に脱線しましたが、言いたかったことは、平均的な移民の判断力は平均的な国民よりも優れているということです。つまり、選挙において、私たち永住外国人が一般国民よりも誤った判断をする可能性は低いはずです。

日本における永住申請の審査は、ニュージーランドよりさらに厳しいですから、永住許可される人は我々よりもっと知的かつ有能であると思われます。日本の永住許可申請手続きはこちらのサイトでご覧ください。http://www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/ZAIRYU_EIJYU/zairyu_eijyu02.html 申請書類は添付書類も含めると厚さ1センチ以上になると言われています。日本では5年以上の居住実績や所得証明および保証人が必要ですが、ニュージーランドでは不要でした。 

また、日本国への貢献の度合いで永住許可された事例と不許可の事例はこちら http://www.moj.go.jp/NYUKAN/nyukan16.html です。許可された事例は、立派な人ばかりです。不許可の事例の中には、ニュージーランドなら許可されたであろう事例もいくつかありました。これだけ厳しい審査を課して選別した永住者を、外国人だという理由で「半人前の二級市民扱い」していながら「国益を害すことを恐れている」のが日本です。差別しながら恐怖するアンフェアな小心者にしか見えません。

では、帰化すればいいじゃないか・・・って簡単に言いますよね。特別永住者(在日韓国人)でもない限り、帰化申請はさらに面倒な手続きが必要です。(帰化者の6割は韓国・朝鮮籍、3割が中国籍、それ以外は1割しかいない)。認められるまで、1年以上かかり、しかも、日本は二重国籍を認めないので、帰化すれば原国籍を失います。これは微妙ですよね。私は日本国籍を捨てたくないです。

私は永住して5年以上なので、こちらの市民権(国籍)を申請すれば取得できます。でも、そうすると日本国籍を離脱しなければならない(ニュージーランドは二重国籍OKだが、日本が認めていない)ので、ニュージーランドの市民権は持ってません。ニュージーランドは永住外国人の選挙権も認める上に、二重国籍も許容しています。二重国籍の国会議員もいます(それで国益を害してはいないと思います)。

要するに、読売新聞の社説の論調は、「外国人=スパイ」というものです。何を言おうとそれは自由ですが、私には時代錯誤かつ事実誤認と映ります。何が当然かは、国によって人によって様々ですが、こと政治の分野では、私はニュージーランドのやり方が好きだし支持しています。

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