政治・経済・社会

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ニュージーランドの政治・経済・社会に関するニュースと短評です。
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統一地方選挙の郵便投票が本日(9日)正午に締め切られ、即日開票の結果、現職のボブ・パーカー氏が6万8000票余りを獲得して再選、2期目を務めることになった。対立候補のでジム・アンダートン氏は善戦したが、1万7000票差で及ばなかった。(開票率98%)

今回のクライストチャーチ市長選には、14人が候補者の名乗りを上げたが、事実上は、パーカー現市長と、有力国会議員ジム・アンダートン氏の一騎打ちとなった。6月時点での世論調査では、パーカー市長支持が28%に対し、アンダートン議員支持は60%で、現職が断然不利な状況だった。

庶民的でオープンだったムーア前市長に比べると、パーカー市長は議会軽視の強引な市政運営を行いがちで、態度も尊大に見えることがあり、もともと労働党系の支持が多い市民からは人気がなかったのだろう。他方、アンダートン議員は、「1人政党」で当選するくらい人気があり「キーウィ・セーバー」を生んだ実力者でもある。このままいけば、市長交代の可能性大だった。

この流れを変えたのは、まぎれもなく9月4日の大地震だ。震災対応の責任者として、キー首相とともにリーダーシップをとる姿が連日メディアで報道された。カンタベリー地震は未曾有の災害であり、緊急時には強いリーダーシップが不可欠だ。平時には評判の悪いパーカー氏の超然とした態度が、緊急時のリーダーとして様になっていた。これが勝因だろう。

同時に行われた市評議員(市議)およびコミュニティ委員選挙には、中国人移民のジミー・チェン氏や韓国移民のアンドリュー・ユーン氏など、各国の移民が立候補した。現職市議のチェン氏は高得票で再選、コミュニティ委員を2期務めたユーン氏は、今回市議に挑んだが及ばなかった。

クライストチャーチの約38万人の住民の2割は外国生まれ、つまり海外からの移住者であり、住民の多国籍化とともに、議員の多国籍化も進行することだろう。(選挙の投票権は「永住外国人」にも付与されているが、被選挙権は「市民権=NZ国籍」保持者に限られる。ただし、NZと本国の2重国籍は認められる)

現地ニュース記事→ http://www.nzherald.co.nz/nz/news/article.cfm?c_id=1&objectid=10679269
ブログ村ニュージーランド情報 → https://overseas.blogmura.com/newzealand/

世界一周最短記録をもつ未来型高速船アディ・ギル号は、日本の調査捕鯨監視船「第2昭南丸」と衝突した後、曳航中に沈没した。このアディ・ギル号の船長だったピート・ベスーン氏が、アディ・ギルは曳航可能だったにもかかわらず、世間の同情を集め、反捕鯨の感情を煽るために、機関室に水を入れて故意に沈めたことを今月7日に告白した。さらに、船を沈没させるよう命じたのは、日本の調査捕鯨を妨害しているエコ・テロリスト「シー・シェパード」のポール・ワトソン代表だったことを暴露した。

ベスーン氏は、アディ・ギル沈没後に「補償を求め、船長を逮捕するために」第2昭南丸に押し入り、艦船侵入、傷害、威力業務妨害などの罪に問われ、日本に身柄を送致されて裁判を受けた。懲役1年5カ月、執行猶予5年の判決を受けた後、ニュージーランドに強制送還され7月に帰国した。この間、ニュージーランドのメディアは、ベスーン氏を「英雄」扱いして反捕鯨の報道を大々的に行った。しかし、感情的で偏向した報道が行われた割には、「ベスーン氏の過激かつ違法な行動は支持できない」という意見が半分くらいあり、市民は冷静な判断をしていた。過去エントリ→ http://blogs.yahoo.co.jp/kaz34nz/12398834.html

一方、シー・シェパードは、このベスーン氏の暴露に先立つ10月5日に、ベスーン氏と絶縁する旨の声明を発表した。その理由を、ベスーン氏が日本の捜査当局に対し「私が第2昭南丸に侵入したのはワトソン代表の指示による」と虚偽の供述したことにより、ワトソン代表が日本の捜査当局から国際手配される原因を作ったためだと説明した。

ベスーン氏は、このシー・シェパードからの絶縁声明に応ずる形でアディ・ギル号の沈没が自作自演であったことを暴露し、「その指令は全く道理に反し、環境保護団体として完全な裏切り行為であった」
"It was a totally dishonest thing to do and as a conservation group, the order is a total breach of ethics."と非難した。

私の感想としては、ベスーン氏が日本の捜査当局に「ワトソン代表の指示で行った」と供述したというのは、日本の検察お得意の「ストーリに沿った供述調書のねつ造」かもしれず、あまり信用してません。実際は「ワトソン代表も了解していた」という意味の発言が、「ワトソン代表の指示で行った」という教唆や共謀の意味をもつ供述調書にされた可能性があります。(これは日本の検察の得意技)

しかし、曳航可能だった「アディ・ギル号をわざと沈めた」というベスーン氏の告白については、100%事実だろうという気がします。日本の捜査当局の発表ではなく、本人がそう発言しているからであり、かつ自らを利する内容ではないからです。この暴露は、日本ではけっこう大きなニュースとして取り上げられましたが、ニュージーランドのメディアは、以前とは打って変わって静かに報道されています(笑)。

現地の報道→ http://www.nzherald.co.nz/nz/news/article.cfm?c_id=1&objectid=10678727
シー・シェパードの声明→ http://www.seashepherd.org/news-and-media/news-101005-1.html

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本日10月1日から、GST(Goods and Services Tax=消費税)が12.5%から15%に引き上げられるとともに、所得税率の引き下げが実施された。いわいる「直間比率の見直し」を行ったことになる。
この国にGSTが最初に導入されたのは、国家財政が破産の危機に瀕して、徹底した行財政改革を断行した1986年10月のことだった。導入時の税率は10%だったが、3年後の1989年7月に12.5%に引き上げられた。今回のGST引き上げは、それ以来21年ぶりのことだ。

消費税率が2.5%引き上げられ、価格に転嫁されると、論理的には物価が2.2%上昇する。
例:税抜き$100の12.5%増しは$112.50、同15%増しは$115.00。115÷112.5=1.0222
宿泊やツアーなど観光業種は、もともと10月1日に料金改定を行うところが多いので、このGST増税も織り込んで5%〜8%の料金改定を行った業者が多いはずだ。

その一方、所得税率は、以下のように引き下げられた。
<課税標準>  <旧税率> <新税率>            
1万4000ドル未満: 12.5% → 10.0%
4万8000ドルまで: 21.0% → 17.5%
7万0000ドルまで: 33.0% → 30.0%
7万0001ドル以上: 38.0% → 33.0% 

政府は、GST増税分よりも所得税減税分の方が大きく、平均所得者で週15ドル分の減税になると説明している。こうしてみると、高所得者に減税の恩恵が大きく、低所得あるいは無所得の層に厳しい税制改正であることが伺える。しかし、隣国のオーストラリアが法人税や高額所得者に対する税率を引き下げたのに倣ったもので、そうしないと高額納税者がオーストラリアに逃げてしまう。

労働党やマオリ党は、この機会に野菜や果物など「健康に寄与する食品」を非課税にする法案を国会に提出したが、否決された。ニュージーランドのGSTは、家賃や住宅を除き例外がなく、世界的で最も簡潔な税体系だとされるが、食料品など生活必需品を非課税扱いとする国は、隣国オーストラリアや宗主国の英国を含め少なくない。

英国での5年にわたる選手生活を終えて帰国したラグビー界の英雄、ジャスティン・マーシャル氏は、英国暮らしの間もニュージーランド産のラム肉やバターを購入していた。その彼が帰国して驚いたことは、産地である本国の方が英国より値段が高かったのだ。彼の5人家族の食費は英国で暮らしていた時より週70ドル増えたそうで、その一因が食品へのGST課税だと考えられる。

私自身は、国家の税収の基礎がしっかりしていることは悪いことではないと思っている。
日本のように国民健康保険や国民年金を別途払うのわけではなく、それも税金でまかなうのだから、全国民が何らかの形で負担をするのはやむを得ないことだ。そして未納者がでないニュージーランドの税制の方が合理的だと思う。

なお、世界的に見ると、15%の消費税率は、高い欧州(20〜25%)と低い日本、台湾、カナダ(5%)のちょうど真ん中くらいで、お仲間はベルギー、スペイン、キプロス、メキシコなど以外に少ない。

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クライストチャーチは、26日から夏時間になりましたが、それに合わせるかのように初夏の陽気になりました。桜が満開です。昨年は8月がとても暖かかったので、9月初旬に満開でしたが、今年は平年よりやや遅い感じです。ポカポカ陽気に誘われて、愛用のランドナー(自転車)で一走りしました。色の濃い桜が見事に咲いているのを見つけて思わずパチり。

クライストチャーチの桜の名所といえば、ハグレー公園、カンタベリー大学、ホーズウェル公園などが有名です。私がニュージーランドで訪れてみたいと思っている桜の名所は、北島ウェリトン郊外のフェザーストンの桜です。その理由は以下の史実によります。

****「月刊NZ」2005年9月号 狩野不二夫氏のエッセイから抜粋**** 
<フェザーストン捕虜収容所に 眠る48名の日本人兵士
> 
 日本人の若者、特にこの国に在住している若者に、ぜひ一度、訪れてほしい場所がある。ウェリントンから国道2号線を北方へ約70キロほど走ったころにあるフェザーストン(Featherston)という町だ。人口3000人弱の静かなこの農村には、1940年800人余りの日本兵が収容された捕虜収容所があった。
戦時中、ソロモン海戦で捕虜となった日本兵を米軍の要請によりこの国が引き取り、この地に収容した。ニュージーランド側はジュネーブ協定に基づいて捕虜を人間的に扱った。それにもかかわらず、日本兵らは「捕虜は恥」という軍人訓を刷り込まれていたためか、ニュージーランド側の命令に従わない者が多かった。日を追うごとに、看守や警備兵との間で摩擦が生じ、双方の不満は膨張していった。
そして1943年2月25日、数百人の日本兵らが構内に座り込み、捕虜が従事すべき作業を拒否した。そのいざこざから警備兵が捕虜に向けて発砲、一瞬にして122名が死傷した(うち48名死亡、その後警備兵1名も死亡)。難を免れた捕虜らは戦後、無事に日本に送り届けられた。犠牲となったこの48名はせっかく戦場で命拾いをし、もう一歩で日本に帰れたというところで犬死をしてしまったのだ。軍人教育の恐ろしさを痛感する事件である。

 21世紀の現在、かつての収容所があった場所には、一面の牧草地帯が広がっている。その一角が収容所跡地として整備され、そこに案内板と記念碑が据えられている。日本の方向を向く鎮魂碑には、松尾芭蕉の「夏草やつわものどもが夢の跡」という句が刻まれている。平和にみえるニュージーランドにも、戦争の傷跡は深く残されているのだ。
 わたしは先日、この記事の写真撮影のために当地を訪れたが、隣接した場所に桜が64本植えられ、元気に育っていた。数年前、ここを平和庭園にしようという日本人有志の提案が行政側に出されたが、旧ニュージーランド軍人の猛烈な反対で実現できなったという。その中の案の一つとして、犠牲者一人に対して桜の木を一本ずつ植えるというものがあった。もし実現できれば、この桜並木はさらに盛大なものになるであろう。
また、町の博物館には当時の写真や捕虜が作った工芸品などが展示されていた。事件を後世に伝えるものとして、末永く保存してほしい。
事件の生き証人だった通訳の安達少尉が昨年亡くなったと風の便りに聞いた。戦争体験が年々風化されるのは残念だが、それが未来の平和につながればいい。東京農大のグリークラブ(合唱部)は10年ほど前から夏休みを利用し、二年に一度ニュージーランドへの演奏旅行をしているそうだ。その都度、この収容所跡地を訪れ、コンサートやホームステイを通して地元住民との交流を続けている。(原文は→ http://www.gekkannz.net/thats/modules/nzjoho/index.php?id=105)
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東京農大グリークラブのOBらで構成する「コール・ファーマー」は今年も9月8日にフェザーストンでコンサートと交流会を行ったそうです。感謝。http://www.chor-farmer.com/CFBBS/CFLounge.cgi?page:90=v
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 今月15日から「環太平洋パートナーシップ(TPP)」(Trans Pacific Partnership=TPP)交渉がメルボルンで開催され、ニュージーランドからはティム・グローサー貿易大臣はじめ政府や産業の関係者15人が参加した。

今回の会合では、TPPメンバーであるニュージーランド、シンガポール、チリ、ブルネイに加え、米国やオーストラリア がTPPに参加の意向で出席したことが重要で、TPPがアジア太平洋自由貿易圏へと発展する可能性に現実味がでてきた。

すでに米国はマレーシアとの自由貿易交渉を2国間ではなく、TPPの枠組みを拡大する中で行うことを提案している。また、ペルーやベトナムもTPPに参加の意向を示している。TPPの中身については、来年11月にハワイで開催されるAPECまでに、一応の結論が出せるよう交渉を進めることが合意されている。

ニュージーランドは、2008年4月に西側諸国で最初に中国とFTAを締結しており、来月からはインドとのFTA交渉を開始する。米国とのFTAが遅れたのは、非核政策を堅持してANZUS(豪・米・NZ安全保障条約)に基づく米艦船の寄港を拒否したことで、米国の機嫌を痛く損ねたことが背景にある。

貿易の自由化は確実に貿易規模の拡大をもたらすが、その益の一方で競争力のない国内産業の淘汰など不都合も生じる。しかし、ニュージーランドは、自由貿易の中に自国をさらすことが、小さな農業大国の生きる道だと信じているようである。


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