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摂食障害
摂食障害(せっしょくしょうがい、eating disorder)は、精神疾患の一種である。近年では嚥下障害等の機能的な摂食障害との区別をつけるため、中枢性摂食異常症とも呼ばれる。
■概要
患者の極端な食事制限や、過度な量の食事の摂取などを伴い、それによって患者の健康に様々な問題が引き起こされる。主に拒食症と過食症の総称である。人間関係の問題による心理的なストレスや不適応、コミュニケーションの不全などが原因とされている。依存症の一種である。 摂食障害は大きく拒食症、過食症に分類される。拒食と過食は相反するもののように捉えがちだが、拒食症から過食症に移行するケースが約60〜70%見られ、本質的には共通の病態と考えられている。 よって拒食症、過食症を区別する指標は、基本的には正常最低限体重を維持しているかどうかのみである。 一定時間に渡り、食べ物を口に入れ咀嚼し、飲み込まずにビニール袋などに吐き捨てるという行動を繰り返すチューイング(噛み吐き・噛み砕き)と呼ばれる行為も存在する。一見、拒食とも過食とも取られる行為で、特定不能の摂食障害の一部にまとめられる。 ■症状 症状は、拒食症、過食症などのタイプによっても異なり、また同じ拒食症・過食症などでも、患者によって症状は多様である。 拒食症では極端な食物制限が中核となる。食事を食べているところを他人に見られたがらない場合も多い。その他、体重を減らそうとして運動をするなどの過活動がみられることもある。拒食によって体重低下が進んだ結果、異常な低体重となり、女性の場合は月経が停止する事もある。この時期でも本人はいたって元気な様子を見せ、病識が無い場合が多い。 拒食症の無茶喰い・排出型や過食症などでは、短時間に多量の食べ物を摂取する過食行為がみられる。自己誘発嘔吐や下剤乱用などの行為を伴うことも多い。自己誘発嘔吐によって、カリウムなどの電解質が失われ不整脈を呈する場合や、食道-胃接合部が裂けて出血することもある。また自己誘発嘔吐を繰り返すことにより、咽頭に爪による潰瘍を生じたり、利き手の指や手の甲に胼胝(タコ)ができたり(いわゆる“吐きダコ”)することもある。摂食障害の存在を周囲に隠したいため、人前では食品を食べてみせ、直後にトイレに行き、食べたものを全て吐くといった行動をとる患者もいる。 摂食行動以外にも、抑うつ症状、自傷行為、アルコール乱用などの精神症状を合併することも多い。
拒食、過食ともに内科的疾患(電解質代謝異常による不整脈、栄養失調による感染症や貧血、脳萎縮、骨粗鬆症など、過食による肥満や糖尿病など)を併発することもある。
■分類
DSM-IV-TRによる基準は以下の通りである。 神経性無食欲症: いわゆる拒食症であるが、さらに下記の二つに分類される。 制限型:食物を口にすることを重度に制限する。 むちゃ食い・排出型: 過食後に自己誘発性嘔吐や下剤などで代償行為を行う。神経性大食症/排出型と違い、標準体重の85%以上になることの拒否などの拒食症状を伴う。 神経性大食症: いわゆる過食症であるが、さらに下記の二つに分類される。 排出型: 不適切な代償行為(自己誘発性嘔吐、下剤・利尿剤・浣腸の誤った使用、絶食、過度の運動等)を定期的に行うタイプ。 非排出型: 排出以外の代償行為(絶食、過度の運動等)のみを行うタイプ。 特定不能の摂食障害 (英: Eating disorder not otherwise specified) 吐き障害 (英: Purging disorder) 夜間摂食症候群 (英: Night eating syndrome) むちゃ食い障害 (英: Binge eating disorder): 過食をするが不適切な代償行為は行わない。摂食後に自己嫌悪、罪悪感、抑うつなどを呈する。[1] 2013年発表予定のDSM-V(ドラフト)では、特定不能の摂食障害の一部にまとめられていた「むちゃ食い障害」が、新たに独立した病型となっている。神経性無食欲症では、診断基準の必須項目から無月経という条件がなくなり、神経性大食症の下位病型分類が無くなっている。[2] ■対処 拒食と過食は周期的に繰り返される場合が多く、精神科医・心療内科医など医師や心理カウンセラーの心理的なカウンセリングを受けることが有効であることもある。しかし専門性の高い医師は多くはないのが現状であり、治療は長期化する傾向にある。 拒食や過食の食行動異常が注目されやすいが、その背景にある心の問題を解決しないと摂食障害は完治しないこともある。背景の問題解決には周囲の協力が必要である。 精神療法としては、行動療法、認知療法、家族療法などがある。 投薬療法としては、米国ではSSRIのフルオキセチン(日本では未認可)、国内ではフルボキサミン(商品名ルボックス・デプロメール)、パロキセチン(パキシル)、セルトラリン(ジェイゾロフト)の投与による治療が広く行われている。これらの抗うつ薬は、理論的には脳の摂食中枢に作用し食欲をコントロールする作用があるとされているが、意志による拒食や過食を止めるには限界があり、副作用も強い為、使用には慎重を要する。
■原因
摂食障害になる心理学的背景として以下のような説がある。 1.親との不良な関係、2〜5歳児期の人格基礎形成期に欲求5段階の安全安心の欲求、愛情や所属の欲求が満たされず、間脳視床下部食欲中枢に障害が起きているという説 2.対人関係の恐怖からの代償行動説 3.「女性性の拒否」による代償行動説 4.肥満への恐怖からのダイエット・ハイ説 5.ストレス説(結婚生活のストレスや複雑人間関係、深いトラウマ含む) 6.遺伝説
■統計
有病率は女性が約9割と圧倒的に多く、男性は全体の5〜10%程度である。工業先進国に極端に多く、発展途上国、旧共産諸国などにはほとんど見られない。 日本では2〜3%と言われているが、心療内科や精神科での治療に抵抗がある者が多く、未治療者も含めるとそれを大幅に上まわるとされる。 一般に中流以上の家庭、両親・または片方の親が高学歴など社会的地位の高い家庭の女子に多く見られる。家庭は社会的には機能していても内情は不全のケースも多い。 アメリカでは、摂食障害を持つ女性が100万人〜500万人、男性が約100万人いると推定される。また年に5万人が摂食障害によって命を失っているという。[4] 女子大生の4〜5%が摂食障害だとされている。 他に・・・
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❖摂食障害について
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確かに、ストレスが多いと食欲って、減りますね。・・・
2011/7/4(月) 午前 3:33