今後60年の世界と日本を考える

第二次大戦後65年の節目の年を迎え、来し方行く末を左右に偏らず考えて行きます。

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 菅直人首相の無責任な「政治主導」の胡散臭さ、卑怯さを白石隆政策研究大学院大学学長が本日の読売新聞夕刊のコラム「いやはや語辞典」に簡潔に書かれています。白石学長の意見に全面的に賛成です。
 
読売新聞 2011819日夕刊より
いやはや語辞典
節電のお願い
卑怯な政治主導のつけ
 
白石隆(政策研究大学院大学学長)
 
 わたしは京都に住んでいる。今回の大震災の影響で、関西が直接、電力不足に陥ることはもちろんなかった。ところが、7月19日、枝野幸男官房長官は、この夏、関西でも電力不足の可能性がある、「関電管内の皆さんには具体的な節電の協力をお願いしていくことになる」と述べた。
 「お国」の「お願い」である。すぐインターネットで節電グッズを調べた。エコスクリーン、省エネスプレー、節電コンセント、冷気カーテン、冷え冷え座布団、ずいぶんある。そのとき、ふと考えた。
 ちょっと待てよ、関西の電力不足は震災のためではない。関電の原発11基のうち、4基が定期検査で停止中で、2基も7月中に定検に入る。そのとき大飯原発がトラブルをおこして停止した。定検で停止中の原発が、検査終了後、操業を再開すればなんの問題もない。それが政府の方針だったはずだ。ところが、首相が九電の玄海原発の再稼動に待ったをかけた。その結果がこれだ。
 政府の方針を首相が「政治主導」で棚上げにする。それで電力が不足し、国が住民に節電要請をする。なんのことはない、国として安全確認した原発の操業再開も認めないという首相の政治主導のつけを、「お国」のためと、われわれ国民が払わされている。その結果、熱中症で死んだ人もいる。こういうことは戦争の時代以来のことだ。
 安全確認しても原発は再稼動させない、それが政府の方針であれば、正式にそう決定し、その上で節電を国民に強制すればよい。そのとき、政府は、国民に対して責任を負う。政治主導で正式の決定を避け、ただそのつけだけを「お願い」といってわれわれに回してくるのは卑怯である。

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