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もし、日本の近くで集団的自衛権の行使が避けられない事態に陥ったとすれば、日本はある国との全面戦争に巻き込まれる公算が大きい、と考えていた方が良い。
世界最強の軍隊である米軍が攻撃され、たまたま近くにいた自衛隊が、米軍を助けるため、敵を攻撃する−。
これが日本の近くで発動する集団的自衛権の一つのあり方だが、最大のポイントは、世界最強の軍隊である米軍が攻撃される事態とは、どういう事態なのか? という点だろう。
米軍を攻撃するのだから、その国はよほどの覚悟を決めて、攻撃に踏み切ったに違いない。
客観的には米軍に勝つ可能性はなくても、その国の指導者は主観的には、米軍に勝てるだろう、と思っているからこそ、攻撃に踏み切ったに違いない。
つまり、日本が集団的自衛権を発動することになる戦闘行為は、米国とその国との全面戦争の端緒であったり、既に開戦された後の一つの戦闘シーンという可能性が高い。
こうした事態に陥るのであれば、世界で2番目に駐留米軍の多い日本が、攻撃対象になっても不自然ではない。その某国が、米国に勝つため、まずは在日米軍の基地を叩く、という戦略を展開しないと考えるより、展開しうると考える方が常識的だろう。
あらためて整理すれば、日本の近くで集団的自衛権が発動されるような事態とは①ある国が、国運を賭けて、米国と戦争している、あるいは戦争を始めた、という悲劇的な事態だ。
そして、②その国が、先手必勝とばかりに、まずは在日米軍の基地を攻撃する、という戦略を展開する蓋然性は高い、と考えておくべきだ。
もちろん、最初に在日米軍の基地が攻撃されるシナリオでなく、戦争が激化していく中で、基地が攻められる場合もあるだろうが、いずれにせよ③在日米軍の基地が攻撃された段階で、日本は戦争当事国になり、個別的自衛権を発動することになる。
繰り返すが、日本の近くで米軍が攻撃され、日本が集団的自衛権を発動する事態に陥るということは、日本も、その敵国との全面戦争に突入する悲劇的な事態という公算が大きい。
ちなみに、日本の米軍基地を狙った弾道ミサイルを、到達前に撃ち落とすことは、技術的に大変困難だという。
とすれば、米国はその敵国との全面戦争が避けられない状況になったと判断した時点で、本格的に攻撃を受ける前に、その国に集中砲火を浴びせ、弾道ミサイルを根絶やしにする戦略をとるだろう。
ただ、米国は大義名分のため、大きな損害が出ない程度に、その国に先に攻撃させる、という策略を施すだろう。真珠湾攻撃がそうであったように。先に攻撃されるのは、もしかすると、米軍ではなく、何かの事情で近くにいた自衛隊かもしれない・・・。
なお、日本から遠く離れた地域で、米軍が攻撃され、たまたま近くにいた自衛隊が集団的自衛権を行使するという事態であれば、在日米軍が攻撃される可能性は低くなるだろう。
ただ、この場合も、たまたま米軍の近くにいた自衛隊が、ある国に攻撃され、米国がその国に集中砲火を浴びせる口実に使われる、という可能性は否定できないが・・・。
ここで注意しておきたいのは、米国が日本に対し、米国が関わる戦争において応分の負担を日本に強く求めている、ということだ。
ひどい要求だが、戦勝国の米国は、敗戦国の日本を戦後一貫して「食い物」にしてきたのだから、驚くことはない。
米国の要求に屈して、集団的自衛権の行使を可能にする法整備が行われたわけだが、ここで確認しておきたいのは、法整備が行われたから米国の戦争に巻き込まれるのではなく、整備されなくても、米国は日本を戦争に巻き込むつもり、ということだ。
要求を突っぱねて、集団的自衛権の法整備をしなければ、日本はもっと悲惨な形で米国の戦争に巻き込まれるかもしれない。米国の要求に従っても、巻き込まれるし、従わなくても、巻き込まれる。
これこそが「戦後レジーム」の呪縛。
だが、そこから脱却するのは容易ではない。
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想像で国民に不安をあおってどうするのか。あの法案をよく読んでみろ。戦争を抑止し、国際貢献により一層協力し、居留民保護に自衛隊の活動を大きく前進させるものだ。
2015/9/20(日) 午後 5:30 [ manga ]
> mangaさん
ごめんなさい。想像ではなく、想定なんです。
安保法も、存立危機事態を想定して、対処できるようにした法だと思います。
他国を攻撃する意思も、能力もない日本が侵略された場合は、やむを得ず、個別的自衛権で対処する−というのが従来の立場。
集団的自衛権は、世界最強の米軍が攻撃され、このままでは日本の存立が危機にさらされる事態というときに、自衛隊が米軍の助っ人になる、といった事態を想定しているわけです。
世界最強の米軍を攻撃するとなれば、その国家は覚悟を決めて戦争を仕掛けている…という合理的推論に基づき、考えられる一つの事態を想定して、駄文にまとめてみたわけですが、お気に召さなかったとすれば、残念です。
2015/9/21(月) 午前 7:35