美術館見聞録

大和路発です。関西のお寺や美術館をぶらぶら見て廻るのが好きです。

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サントリーミュージアム天保山の『ガレとジャポニスム』展(5/22〜7/13)を見てきました。隣には海遊館があります。東京サントリー美術館(3/20〜5/11)の巡回展です。2005年に国立国際美術館での『ガレ』展以来ですね。ジャポニスムでは1988年の国立西洋美術館の大規模の『ジャポニスム』展もみていましたが・・・。
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この展覧会では19世紀後半のヨーロッパのジャポニスムとガレの関係を主軸に構成されています。
<第1章コラージュされた日本美術・・ジャポニスム全盛の時代>エミール・ガレ<1846〜1904>は17歳ごろから父の経営する陶器、ガラス製造販売業で働き始めた。そして1867年のパリ万博で日本美術1970点との出会いだったと見られている。ヨーロッパでもジャポニスム隆盛のきっかけだそうだ。
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会場いきなりガレの「花器・鯉」(1878年伊豆ガラスと工芸美術館)はガラスの壷に大きな鯉が鎮座している。「北斎漫画」の「魚濫観音」そっくり。「鉢・蓮に蛙」(1880〜84年ころオルセー美術館)も「北斎漫画」から取っている。備前焼の「獅子頭火入」そっくりなガレ「壷・日本の怪獣の頭」(1876年個人)には笑ってしまいます。ガレの「装飾扇・1羽の雌鳥がやってきた、するとほら戦いに火がついた」と言う長い題の扇形に2羽の鳥が描かれている。漆絵みたいにも見える。ガラス化?陶器か?ガレ「栓付瓶・ばった」(1881年サントリー美術館)は着物ふうのものを着たバッタがユーモラス。これは陶器製。
<第2章身に潜めた日本美術ー西洋的な表現との融合、触れて愛でる感覚>感覚的に日本美術を理解しょうとしている。ガレの「碗・花」(1884年パリ装飾美術館)はまさに茶碗。触れて愛でる感覚。「瀬戸黒茶碗・銘礎石」(16世紀サントリー美術館)ともに、この美術館の特等席、自然光で背景は大阪湾。贅沢ですね。港に大阪府警の船が入ってきています。詩と絵のコラボとしてサントリー美術館の「尾形乾山・松樹文茶碗」もでています。ヨーロッパ人も関心があったようです。
<第3章浸透した日本の心ー自然への視線。もののあわれ>驚くことにガレはもののあわれを理解していたというメッセージなんですね。解説には‘枯葉が舞い落ちる一瞬の情景を捉えた花器に自然に感動する日本人に相通じる美意識をもっていた。’花器に氷の花、おだまき、カトレア、ユリ、おたまじゃくしなどをくっつけている。初代宮川香山「色絵蟹高浮彫水鉢」の蟹はリアルだな。
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野々村仁清の「貝形香炉」はヴィクトリア&アルバート美術館蔵だが実物をはじめて見れてうれしかった。
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小川破笠(1663〜1747)の「貝尽蒔絵硯箱・料紙箱」(サントリー美術館)もヨーロッパでは人気作家だったね。ガレの「ランプ・ひとよ茸」は短い茸をうまく表現してます。
<第4章ガレと蜻蛉>国の形蜻蛉の交わる姿に似ていることから、‘秋津州アキツシマ’と言われた日本をフランスの日本愛好家の間で、蜻蛉を日本の象徴とする認識があったんだそうで、ガレはしなやかに勇壮にそしてグロテスクに蜻蛉を作り続けた。「脚付杯・蜻蛉」(1903〜04)最後の作品も蜻蛉で、親しい友人や親類に贈られた彼のメッセージ。
浮世絵なども含めての138点なので展示替があるが、すべて背面もみられるように展示に工夫されている。ただ、ガラスか陶器かの素材の表記があればうれしい。もう一度みておきたい展覧会です。
図録 2300円 269ページ  発行サントリー美術館、製作コトギ、凸版印刷
収録されている論文がおもしろいですね。

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私も行きました!
ガレが好きで行ったのですが、最終的に日本の美に感動して帰ってしまいました笑
日本の美といえば三年坂美術館がお勧めです。
あと、ガラスの美術館でぜひ行ってみて欲しいのがルイ・ルルー美術館です。クリスタルガラス作家の作品なのですが、技術もデザインも素晴らしいです。型抜きでなくて、全部吹きガラスで作ってるとは思えない重厚さの作品ばかりです。
美術館自体も凝った作りで、ガラスとセットで美術品という感じです。
是非一度行ってみてください。

2008/7/9(水) 午後 4:24 [ oga*aho ]

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こんにちは。ご紹介していただいたところは未見ですので、行ってみたいと思います。ありがとうございました。

2008/7/9(水) 午後 11:07 kaz*pon**9


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