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週刊朝日09年11月6日号に、「新型インフルエンザ厚労官僚の『画策』」という記事がある。
先の「13歳以上は1回」の接種でいいとした決定を、医師出身の足立政務官がひっくり返した出来事の背景を描いている。
「1回」としたのは、自治医大の尾見教授、「結論としては、処女の感染ではなくて、何らかの免疫の記憶があったということです」
10月19日、厚労省での緊急ヒアリングで、16日にまとめた1回案を説明した。
これに対して、足立政務官は、臨床試験の結果から説明するように求める。
かみ合わない議論に、国立感染研究所の田代氏が、「少なくとも、健康成人に関しては、1回で十分な免疫付与が出来るだろうというのが、今回の結論です」と、引き取った。
健康な20歳から50歳の200人を対象に、9月に行われた試験結果を基に、尾見教授は「免疫の記憶があった」と」説明した。
議論では、試験の対象ではない、妊婦や基礎疾患を持つ人たち、中学生、ッ高校生の扱いが焦点となった。
尾見教授は「免疫の記憶は、中学生だろうが、妊婦だろうが」持っている」と論じた。
これに対して、若手ッ研究者から、それは科学ではにという反論がなされた。
仮に1回でいいとなれば、優先接種者への時間割が早まり、年明けから予定されている、高校生や、高齢者にも「国産」ワクチンが回せるかもしれない。
尾見教授は、今回の試験結果だけで、あまねく一回でいいという議論の論理の飛躍を認めながら、そのように勧めたのは『タイムのプレッシャー』のため。恐らく一回でいいだろうと判断した」という。
16日の意見交換会の前夜厚労省健康局の上田局長が足立政務官を訪ねた。 「明日、インフルエンザワクチン接種について専門家が一回でいいという結論を出します。16日のうちに大臣から発表してもらえるように進めて下さい」
意見交換会があることも知らなかった足立政務官は強く反発、「明日は結論を出してはならない」と釘を刺した。
これが、正に専門家を隠れ蓑に、自分たちに都合の良い政策を進める官僚の審議会行政の典型だが、官僚たちは、既成事実化して、妊婦も自暴持ちも、原則一回でいいという結論を出していしまう。
官僚たちにここまでさせる動機は何か?厚労官僚が説明する。
「彼らの一番の動機は輸入ワクチンの阻止です。舛添前大臣の強い指示で、5千万人分の輸入ワクチンを確保しましたが、臨時国会で関連法案を通さないと輸入できません。
1回接種で使用量が減れば、輸入不要論が作れると見ているのでしょう」
6月、7月の段階で、8月から始まる新型インフルの国産ワクチンの製造が年内1400万人分程度しか、出来ないと判明したのに、英米はしっかりと確保しているのに、日本は何をしているのかと、ブログに書いた記憶がある。
なるほど、厚労省官僚が輸入に抵抗していたのだった。
「厚労省の輸入ワクチン嫌いは、国内メーカー保護と裏腹だ」
国産ワクチンを製造する4社は弱小で、数百億円の工場建設費は多大な負担となっている。
厚労省は麻生政権の補正予算で、ワクチン製造の工場建設に補助金を組んだが、民主党政権は、見直しで、これをワクチン輸入費に回したのだという。
大丈夫なのか? 添加物あり、製造方法の異なる【輸入ワクチンの安全性】を十二分に吟味しなければならない。
絶対数の不足である。安全なワクチンを製造する国産メーカーへの支援も、国民防衛上、必要なことだと思うのだが。
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