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© 産経新聞 提供 田中節孝・前住職=長崎県対馬市
韓国の大田(テジョン)地裁が、長崎県対馬市の観音寺から盗まれた仏像を韓国の寺に引き渡すよう命じた判決ついて、観音寺前住職の田中節孝氏は「品性を疑う判決。これが韓国という国なのか。やはり理解できない国だと改めて感じた」と怒りをあらわにした。産経新聞の取材に答えた。
引き渡しを求め提訴していたのは、所有権を主張する韓国中部・瑞山市の浮石寺。現在仏像を管理している韓国政府が控訴せず、浮石寺に引き渡せば、本来の所有者である観音寺に2度と返還されない公算が大きい。田中氏は「韓国政府の品性を問いたい」と述べ、控訴するよう強く求めた。
浮石寺は「仏像は14世紀、倭寇に略奪されたものだ」と主張しているが、明確な証拠は存在しない。対馬では、仏教を弾圧した李氏朝鮮時代、仏像破壊から逃れるため持ち込まれたと伝えられている。
田中節孝氏と長男で現住職の節竜氏は昨年3月、「信者の心が休まることはない」として、韓国政府などに仏像の早期返還を求める手紙を送った。その後、大田地裁から文書で「係争中なので返せない」とそっけない返答があったという。田中氏は「時空を超えた論理の判決だが、これまでの経緯を考えると、韓国政府は控訴の判断をずるずる先延ばしし、期限が過ぎるかもしれない。むしろ、今回の判決にホッとしているのではないか」とも語る。
平成6年には長崎県壱岐市から重要文化財の経本が盗まれ、酷似する経本が翌年韓国で見つかったにも関わらず、韓国政府は日本政府の調査要請を拒否。経本を国宝指定したこともある。田中氏は「理屈が通らない国だというのは分かっていたので、予想通りの展開ではある」とあきれ顔。「慰安婦問題にしてもそうだが、何度過去を蒸し返して関係を悪化させれば気が済むのか。政府も裁判所も国民もそういう気質なのだろうか。韓国とは分かり合えないのでしょうね、永遠に」と語った。
問題の仏像は24年に盗まれ、その後韓国で見つかったが返還拒否された同県指定有形文化財「観世音菩薩坐像」(高さ50.5センチ)。大田地裁が25年2月、浮石寺の求めに基づき、日本への返還を差し止める仮処分を決めた。韓国文化財庁は「略奪されたとの断定は困難」との見解を示したが、浮石寺は引き渡しを求めて昨年4月に大田地裁に提訴していた。
【対馬の盗難仏像判決】
韓国専門家の相当数、日本返還求める 「国際的信用失墜させる」「略奪の確証なし」と断言
【ソウル=名村隆寛】長崎県対馬市の観音寺から韓国人窃盗団が盗み出し、韓国に持ち込まれた「観世音菩薩坐像」を、元の所有権を主張する韓国中部・瑞山(ソサン)の浮石(プソク)寺に引き渡すよう命じた大田(テジョン)地裁の判決について、27日付の韓国紙は、日韓関係のさらなる悪化や、韓国の専門家の否定的な見方を伝えた。
朝鮮日報は、韓国の専門家の相当数が「たとえ略奪された文化財であろうが、適法な手続きで返還せねばならない」と指摘していることに言及。「具体的な略奪、搬出の経緯が証明されずに(日本からの)盗品をを“略奪文化財”と認めたことで国際的な信用を失墜させるのはもちろん、今後日本などとの文化財交流に与える影響は小さくはない」とする西江大学教授の見方を紹介した。
同紙によると、国際法の専門家は匿名で「略奪された確証がなく、韓国人が盗んできたことが明らかな文化財を『韓国のものだ』と主張するのは国益にならない」と述べたという。
東亜日報は「韓国の文化財界では歓迎と憂慮が交錯している」とし、「判決により、韓日の文化財交流や日本国内の文化財の(韓国への)返還運動に多くの困難が出るだろう」とする複数の学者の見方を伝えた。





