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昨年からの新型インフルエンザ流行の終結宣言はまだ出ていない。
重症化のリスクのある患者に対するワクチン接種も手間取ったが、今になって、ワクチンが余りそうだという話を聞くと、厚労省の対応が悪かったということになるのか。
季節は厳しい寒さと感想の2月、まだ、感染のリスクに対しては、油断せずに気をつけなくてはいけない。
僕のクリニックでは、高齢者を中心に、インフルエンザワクチンの接種と共に、肺炎球菌ワクチンの接種が勧められた。クリニックでは、6年前に、希望者に対して肺炎球菌ワクチンの接種を行っている。今回は、その時に接種しなかった患者に対して行われた。しかし、ワクチン不足から、接種は時間的に遅れていた。これは、全国的に、肺炎球菌ワクチン接種が高齢者を中心に推奨されたためだ。新型インフルエンザの流行にも備える意味もあった。透析患者のような免疫力が落ちている患者も、接種した方がよい。
なお、日本では、今までは、肺炎球菌ワクチンは1回の接種しか認められていなかった。しかし、このワクチンの効果は5年間位とされている。そのために、最初の接種から5年を経過した者に対する再接種の可否が問題となった。アメリカでは、再接種を認められているからだ。厚労省では、再検討の結果、医師の判断で、再接種を認めるに至った。再接種を認めていなかった理由であった副作用の問題も、心配するほどのものではないとされた。
ということは、僕も、時期をみて、今後の再接種も考えられるということだ。
さて、今回の新型インフルエンザの流行に関して、小児も重症化のハイリスクグループとして、新型インフルエンザワクチンの優先接種対象者となった。
小児の場合は、肺炎の心配もある。
小児も、肺炎球菌ワクチンの接種が求められてきた。そのためには、小児用のワクチンの開発が必要であった。今回のニュースは、小児用のワクチンの実用化を伝えている。小児の死亡原因となりうる肺炎予防に有効な手段となるだろう。
『インフルエンザと並び、重い感染症の原因となっている「肺炎球菌」を防ぐ小児用ワクチンが2月下旬、実用化される。肺炎球菌は人の鼻やのどの粘膜に定着し、せきなどによって他の人に次々と広がる。保育園や幼稚園などの集団生活が始まる前にほかの予防接種とともに済ませておきたい。
肺炎球菌は小児の細菌感染症の原因として最も多いといわれ、日本外来小児科学会はだれもが無料で受けられる定期接種に肺炎球菌ワクチンを加えるよう国に要望している。
ヒブ(インフルエンザ菌b型)ワクチンと両方接種することで、急性中耳炎のほか、肺炎、髄膜炎、菌血症など重症の細菌感染症を予防できる。米英など35カ国が既に定期接種化。中国などのアジア、東欧、南米など93の国でも導入が進み、実用化されていないのは日本とアフリカや中東の国々となっていた。
今回、実用化された小児用ワクチンは生後2カ月以上9歳以下が対象で、任意接種となる。』
(「産経新聞」)
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