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とも「しぬの!? ママ、しんじゃうの!?」
朋也「まだだ。でも、遠くない未来にそうなる。それでもともは…お母さんと暮らしていくことを選ぶか?」
とも「ママ! ママ!」
ともはもう俺を見ていない。その遥か後ろを見ていた。
朋也「とも、答えろ、それでもお母さんと最後まで一緒にいたいか?」
押さえつけて、問う。酷だ。でも、その答えが得られないと、母親の元にはやれない。
朋也「一緒にいたいか…?」
辛抱強く訊く。
ともが再び俺を見る。そして…こくん。頷いた。
(中略)
智代「とも…これから、どんなことがあっても…どんなつらいことがあっても…私はのりこえてみせるから…だからともも…がんばるんだぞ…」
とも「うん」
力強く、ともは頷いてみせた。
智代「どっちが強くなれるか、競争だな…まけないぞ…」
「智代アフター」in PSPリポート5・6回目は
8月3日〜8月23日まで。
5回目はその前編。
河南子のお家騒動に決着がついたあとに繰り広げられるのが
「とも」の家族修復と、智代の成長物語。
「とも」の母から、約束していた写真を頂きたいとの手紙を受け取る朋也。
それを受けて朋也は「とも」の写真を何枚か撮影し、手紙に書かれた約束の日、駅前の公園で智代と2人で、「とも」の母に再度会うこととなる。
ここで朋也は、何かあったときのために、ともの母に、「いまいる場所を教えて欲しい」と訴えるが、それすら拒絶されてしまう。
なんで、そこまで親が子供の権利をぶんなげるのだろうと怪訝に思う朋也。
何度もしつこく聞く朋也に対し、母親は「春に山に桜が一面に咲く場所」とだけ答える。
それだけ聞き出すと、2人は帰路に着く彼女を駅まで送る。
写真を定期的にもらいに来るということは、ともを愛していないわけがないのだ。
…そう思ったのは朋也だけではなかった。
最初は身勝手だと思っていた智代も、「とも」の母のよわ弱しい感じをみて、何か理由があるのでは、と案ずる。
理由を調べるべく、朋也は、彼女の元へ再度、会いに行こうと訴える。
手紙の消印、手紙の生地、駅で見送ったときの彼女が自動販売機でどこのボタンを押したのか、など小さな手がかりをもとに、遂に彼女のいる場所を見つけ出すことに成功する。
彼女のもとに、朋也と智代、さらに河南子(←理由は行きたいと駄々をこねたから)の3人が向う。鷹文は留守番役と「とも」の相手役を任されていた。
さて「とも」の母が現在いる場所は、光坂町の隣県にある村。
都会や町での暮らしで精神の痛手を負った人たちが集まる村だった。
もともと、ここには、こころに病を持つ人たちをケアする病院があったため、そうした人たちが集まっていた。病院の医者がいなくなったあとも、医者の娘が管理人役として、そこの村に住み、管理人の指示の下、村民たちは、農業をして、自給自足の生活を営んでいた。
3人はここに着くと、なんとか管理人を見つけ出し、「とも」の母から、なぜ「とも」を見放したのか、真の理由を聞き出す。
彼女はもともと、スナックで働いており、そこで智代の父と知り合った。
「とも」が生まれたあとも、女手1人で娘を育てるため、夜の仕事を営んでいたのだが
スナック仕事をする彼女の行為は、幼稚園にも知られ偏見でみられることとなっていた。自分のみならず「とも」自身も幼稚園で孤立する結果となり、心労などが重なり、倒れる。
病院に行った彼女は心労ではなく、重い病気にかかっていたことを知る。
もはや手遅れ、余命いくばくもない。
そう告げられた彼女は、ショックのあまり人生に悲嘆する。
そうして「とも」を父のもとへ預け、世捨て人たちが暮らす村で余生を暮らすことを決めたのだ。
こうした過酷な現実を知った上で、朋也はなおも、「とも」のためにもいっしょに暮すべきだと、彼女に説得にかかる。
だが、この村は人生の終着駅。
「とも」の母は、「自分と違って、未来も希望もある、ともが来る場所ではない。さらに、自分は人知れず死ぬことで、ともは母の死という悲しみを知らずにすむではないか」と訴える。
彼女の言い分は違うと思いつつも、最初の説得をあきらめる朋也。
その後、管理人となる女性にも「とも」は母親といっしょに生きるべきだと話をするが、「(町を捨て、死期が迫る彼女に再度、町へ戻るというのは酷だし)そもそも、「とも」を通わせる学校がここにはない。無理だ」と返答する。
喧嘩に勝利し。
タイピング勝負に勝利し。
さらに数少ない手がかりから、「とも」の母を探り出してきた。
これまで無理だと思われていた数々の困難を打ち破ってきた朋也。
未来のない村だから、「とも」がこれないのであれば、未来のある村にしてしまえばいい。
ともは幼稚園児だが、未来の象徴として、この村に学校を作ることを決める朋也。
村中を歩き、廃屋をみつけた朋也は、そこを改装することで、学校にすることを決断する。
村はずれにあるゴミの山から、使えるものをみつけ、朋也は1人で改装工事をやり遂げようとしていた。
誰も手伝う人物がいないなか連日、そうした行為を続けていたのだが。
そうした朋也の行為に異議を唱える人物がいた。
ほかならず智代だった。
「本当に…ともは母親の元に戻すべきなんだろうか?」
一度、母から捨てられ、傷ついた彼女はその悲しみを乗り越えた。
それなのに、ともを、再度、母の元へ戻し、今度は母の死という悲しみに直面させていいのか。母親役なら私がやる。
だいたい、朋也はともたちといる状態が楽しくなかったのか。
「とも」への愛情が変質し、妄執的な母性に囚われる智代。
さらに「とも」に愛情を注ぐべく、1人で「とも」の元へと戻ろうとすることさえする智代。
ヒステリックな智代を、河南子を使いながら、なんとか押しとどめる朋也だが、智代の不安定状態は続くのだ。
(以下、後編へ)
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