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フィリップ・K・ディックの「虚空の眼」(「宇宙の眼」)に
ついての書評が今日付・朝日新聞の筒井康隆コラムに掲載されていた。
この小説は
ぶっちゃけたところなんで絶版状態なのかわからないくらいの傑作小説。
(90年代には買えたのにな、グーグルとかで無料公開してほしい)
ある事故をきっかけで
その事故に巻き込まれた人たちが
次々と事故に巻き込まれた人たちの精神世界に取り込まれる話。
「うる星やつら2・ビューティフル・ドリーマー」が
たった1人の夢世界に取り込まれるのに対し
一度、誰かの精神世界から抜け出ても
次々とほかの人の精神世界に取り込まれてしまう。
最後には元世界に戻るんだけど
その世界も、もしかすると主人公の精神世界かも
というところで終わってしまう。
1950年代の作品ながら
この設定はそれこそ「リトバス」なんかにも援用されているし
僕的には「ビューティフル・ドリーマー」などの後続作品よりも
すぐれた作品といえます。
ちなみに「虚空の眼」を語ると
フレデリック・ブラウンの小説「発狂した宇宙」(1949年)
についても述べておかないといけませんね。
この作品は1人のSFオタ少年が
「ただの人間には興味ありません」と退屈な日常にあきあきし
当時のライトノベルにあたるパルプマガジンに掲載された
安っぽいSF小説群にでてくる
裸の宇宙女戦士や闇世界が支配する夜のニューヨークなどにあこがれ
そういう世界を作り上げる小説。
その世界に取り込まれた主人公が、少年の夢想世界を解き明かす構造となっており
ハルヒシリーズぽい要素を盛り込んだ小説になっています。
こちらはいまでも手に入る。
興味のある人はぜひ。
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