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「刀語」購入した。
ゆっくりと読んでる。
序盤の感想は悪くはないんだけど、僕の好みとずれる、といったところか。
小説としてエンテーテイメントを追求しているのは、けっして悪いことではない。
だけど…物足りないんですよね。
「クビシメロマンチスト」や「きみとぼくの壊れた世界」が好きだった僕としては。
うーん。ただ、これは西尾さんの問題ではなく、僕の好みの問題なのでしょう。
エンテーテイメント小説としては、ほかよりも頭1つ抜き出ていることは間違いないとは思う。
ちなみに同時購入の奈須きのこ「DDD1」。
(暴言なのは、はなからわかっているし、月厨なる存在がこの世に20万人近くいるのがわかってていうわけだけど)
連載された当時からいってますけど、「Fate」なんかより断然面白いです。
チームプレイや、ビジュアルノベルを意識するあまり、サービス精神だけがみえて、自分のやりたいことがぼやけた「Fate」より、はるかに。
本当に何度もいってるような気がするのですが、この方は小説に専念すべきです。
なぜゲームが駄目かというのをもう少し詳しく説明すると……
「ひぐらし」の竜騎士07さんは、過剰なサービス精神と周囲を驚かせてやろうという思いがあって、突き抜けているわけですけど、タイプムーンの作りは極めて保守的だと思うのですよ。豪華絢爛ではあるが、いずれも食したことのある味。しかもね「ハルヒ」みたいにまだ鍋料理になっているならいいんです。定番だし、鍋には何でも入るし、なつかしさも新しさも同居できる。鍋はつついてもあきない。何でも食材になる。それに対し、こっちはあえていうならコンビニ弁当の味。売れるし、僕もばりばり食べてるけど、不味くはないし、美味しい弁当もあるとは思うが、それだけなんです。文体はやたら新しいし、誰からみても、なつかしさのない新しい世代に向けた作品で、中途半端に食したことのある味を感じるのは駄目なんですよ。もっと突っ込んだ意見をいうと、コンビニ弁当は馬鹿にしないが、から揚げ弁当つくってれば、それでいいだろう、という意図がみえていやになってくる。
少なくとも構成かストーリーかキャラか、どれか1つでこれやればウケルでしょう、みたいな要素は全然なく、当りか外れかどっちに転ぶかわからないような博打みたいな挑戦してみやがれってんだ。
といいたくなる。
「ひぐらし」はそれに対し、アイスクリームのあとに激辛カレーを持ってきているところがある。順番逆の方がいいだろう、と思っちゃうわけだけど、アイスクリームがあるから、激辛がなおさら辛く感じる。新感覚を与える店なんですよ。
ちなみに「DDD1」。
視点のもって行き方、あるいは殺人と病・悪魔憑きを包含させた世界観の構築、すべてが巧み。
なにより勧善懲悪のストーリーに拠ってしまい悪の描き方が極めて一般的な描き方になってしまっている「Fate」と違い、「DDD」は善悪を超えた世界を描けていると思う。
デパ地下の高級弁当になった。大量生産された素材を流用するのではなく、少数素材をきちんと使ってるんです。
とくに誰にもなれなかった彼女の描写は素晴らしい。ビジュアルノベルゲーでは作りえなかったキャラだと思いますね。
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