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(本の表紙絵画像はのちほど追加アップ)
昨年12月、筒井康隆の七瀬シリーズを読みました。
小学生以来の再読です。
やはり再読して思いました。
七瀬シリーズは日本における超能力物の最高峰です。うん。
七瀬シリーズというのは
火田七瀬という若き女性を主人公にした小説で
『家族八景』『七瀬ふたたび』『オディプスの恋人』の3作品があります。
3作品とも、それなりに大きな本屋へ行って新潮文庫の筒井康隆の欄をみてみると
結構な確率で置いているはずです。
七瀬は人のこころを読めるテレパシー能力者。
1作目の『家族八景』は、お手伝いとしてあちこちに派遣される七瀬のテレパシー能力でいろいろな家族の舞台裏があぶりだされ、そこから生まれる悲劇をユーモアを交えながら、描きだした作品。
2作目の『七瀬ふたたび』は、前半部分は、それまで能力者として孤独だった七瀬にテレパシー能力者、予知能力者、念動力者、時間跳躍者など超能力を使う仲間が増えていく物語が描かれる。後半では七瀬を含めた超能力を抹殺しようとする組織との暗闘が描かれるというもの。
3作目の『オディプスの恋人』は、先生となった七瀬が不思議な少年と出会うところから物語がスタート。その少年の不思議能力の発露には神と化した人物が関係している、という内容をミステリー形式で描いている。
この3作のうち
小学生の頃は『七瀬ふたたび』が1番好きだったんですよ。
様々な種類の超能力がでて、最後には敵が現れるという展開が。
少年テレパシストのノリオ、黒人のサイコキネスとか子供時分にわくわくしました。
『家族八景』も面白かったんですけどね。
ただ、家族の中で隠している本音がボロボロでまくるわけですから。
建前や本音を使い分けられる大人ならまだしも、子供は筒井が描き出すこころの毒に圧倒されまくりです。うん。
でも2回目読んだ今は『家族八景』の方が好きかも。
人間って悲しい性を持つのよね的な所は2、3作目にもあるんですが
『家族八景』はそこに焦点があたってますからね。
『オディプスの恋人』のミステリー形式も今読むと、昔以上に面白いですね。
それにしても七瀬シリーズを読んだ少年時分はこう思ってたわけよ。
それは何かというと、この作品内では七瀬みたいな綺麗な美人をみたら、男という男は、みな妄想の中で最低なことをするような感じで描かれていて
当然のことながら少年だった僕はさ「大人の男って汚いな」「俺はそうはならないぞ」と思うんだけどさ。
その結果、どういう大人に育ったんだろうな?
それは教えないよ。
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