|
関東大学対抗戦(8日、秩父宮)関東大学ラグビーが開幕。対抗戦グループ7連覇を狙う早大は“聖地”秩父宮でのナイター試合で成蹊大に108−5で圧勝した。対抗戦のライバル、明大も青学大に77−5で快勝。昨季の大学王者でリーグ戦グループの関東学院大は拓大に31−21で辛勝した。フランスW杯に負けじと、日本の大学ラグビーでも熱戦がスタートした。
◇
飛び散る汗が、カクテル光線でまぶしく光る。8月10日の日本代表壮行試合で34年ぶりに復活したナイター試合は、関東大学の公式戦では初めて。王者奪回をめざす早大は、成蹊大から16トライ奪う猛攻。先発したWTB中浜寛造(1年)ら4人の“佑ちゃん世代”が、ピッチで躍った。
「ボールのもらい方とか、まだまだです。(ボールを)欲しい、欲しいという気持ちが強すぎて…」。中浜は前半37分に公式戦初トライをあげても、厳しい表情だった。
8時間前には隣の神宮球場で同じ早大の斎藤佑樹が東京六大学野球の開幕・東大戦に先発し、勝利投手となった。斎藤と同じ教育学部の中浜は、大阪の名門・大工大高から初めて早大に進学。卒業生の多くが明大に進学するが「組織的な早大にあこがれて」(中浜)周囲の反対を押し切って自己推薦入試に挑戦した。
高3の夏合宿以降、論文に挑戦しては書き直す日々。合格の保証がない中、揺れ動く心をいちずな思いに変えたのは、この日同じく先発したSO山中亮平(1年)の「一緒に(早大で)やろう」というひと言だった。
2人は大阪市の住吉川小3年以来の友人関係。今年1月の花園で東海大仰星高を全国制覇に導いた山中、この日後半から途中出場のHO有田隆平、FL中村拓樹らとともに、今後も早大の屋台骨を支える。
「完封しよう、と話をしていたので、5点奪われたのは重く受け止めたい。1年生? まだまだこれから」と中竹竜二監督(34)は圧勝にも反省を忘れなかった。組織的な守備や走力をふくめて発展途上の段階だが、“佑ちゃん世代”の4人の存在は早大の未来に明るい光を灯した。
★“重戦車”らしさ全開!明大がスクラムで圧倒し圧勝
9年ぶりの対抗戦優勝を狙う明大は、青学大と対戦。今季から伝統の紫紺のジャージーに創部85年の歴史で初めて、太陽と月、ペガサスをあしらった同部のエンブレムを左胸につけて出陣。13トライの猛攻で77−5と圧勝した。強力スクラムで圧倒するなど伝統の「重戦車FW」らしさを見せたが、「後半のフィットネスが足りない」と藤田ヘッドコーチは反省を忘れなかった。
★関東学院大がヒヤヒヤ勝利…後半28分までリード許す
王者は冷や汗発進だ。関東学院大は3年ぶりに1部昇格した拓大に31−21で逆転勝ち。後半28分までリードを許す苦しい展開だった。突破役を担うFL土佐(3年)を首のけがで欠き、中園主将(4年)は公式戦では初となるFBで先発。「スタートをどう切るかが大事」と7日の練習後も気を引き締めていたが、予想外の苦戦。辛勝を良薬に、王者はエンジンを加速させる。
|