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史上4チーム目のV3に歓喜する三洋フィフティーン。逆転トライを決めた北川智 ラグビー日本選手権決勝(三洋電機22−17トヨタ自動車、28日、秩父宮)トップリ ーグ(TL)2位の三洋電機がトヨタ自動車(TL3位)を22−17で下し、3季連続 3度目の優勝を飾った。前半0−12とリードを許しながら、後半22分から12分間で 3連続トライを奪う猛反撃を見せ逆転。96−98年度の東芝府中(現東芝)以来、史上 4チーム目となる3連覇を達成した。昨年末に傘下に入ったパナソニックにも、ラグビー 部の存在意義をアピールした。 高々と掲げた銀色の優勝杯に、三洋CTB霜村主将の泥だらけの顔が映る。雨上がりのぬかるんだグラウンドで繰り広げられた80分の激闘の末、3季連続の日本一。創部50年目の節目で全員が一丸となってつかんだ栄光に、赤いジャージーを土色にした“野武士軍団”は歓喜の雄たけびだ。 「3連覇より、とにかく勝ちたかった。自分にとって主将1年目だし、うれしい。最後まで気持ちが切れなかったのが勝因です」 顔の泥もふかずに会見に臨んだ霜村が、勝利をかみしめるように口を開いた。開始早々からトヨタの低く鋭いタックル、接点での激しさで一歩、また一歩と後れをとる。9分、18分とトライを奪われ前半は0−12。選手にも、スタンドを埋めた1万1000人を超えるファンにも、1月31日の悪夢がよみがえった。 TLを12勝1分けと無敗で乗り切りながら、プレーオフ決勝で東芝に0−6の完封負け。リーグ制覇を逃した。TLでは優勝候補に挙げられながら3季連続の準優勝。昨季までの積極的にボールを動かす攻撃的スタイルが陰をひそめたことで、霜村主将は「ボールを動かすのが三洋本来のラグビー」と日本選手権へ気持ちを切り替えた。 主将の思いを後押ししたのは、32歳のベテランPR相馬だ。前半をリードされてロッカーに戻ると、「おれたちFWが走らないとダメだ! こんな試合をするために来たのか」と一喝。闘争心に火がついたチームは相手のシンビン(10分間の一時退場)で数的優位にも立ち、22分のHO堀江のトライで反撃開始。26分にはSOブラウンが相手ボールを奪うスーパープレーからLOヒーナン−WTB北川智でトライ。15−12と逆転し、34分にはFL若松がダメ押しトライを決めた。 会社は経営不振から、08年にパナソニックと合併する方針が明らかになり、昨年12月にはパナソニックが50・27%の株式を取得。傘下の子会社となった。この日のスタンドでは“親会社”から派遣された役員が観戦。部の存続をアピールするために「日本一」は至上命令だった。 選手の手で3度宙に舞った飯島均監督(45)は、「うれしくて何を言えばいいのか…」と感激で普段の冗舌ぶりもどこへやら。陰の殊勲者となったブラウンは「魂の勝利」と胸を張る。かつて新日鉄釜石、神戸製鋼が成し遂げたV7の金字塔へ近づくために、精進の日々は続く。
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